元外資系企業ITマネージャーの徒然なるままに

日々の所感を日記のつもりで記録

古田徹也著「はじめてのウィトゲンシュタイン」読了。彼の前期哲学の到達点「語りえないことについては、沈黙しなければならない」を理解するには、最適な入門書ではないかと。

2021-03-01 08:42:00 | 読書
古田徹也著「はじめてのウィトゲンシュタイン」読了。彼の前期哲学の到達点「語りえないことについては、沈黙しなければならない」を理解するには、最適な入門書ではないかと。それでも哲学者は、何故にその「語りえないこと」を考え、語り続けるのか?ある時は西田哲学のように、「語りえぬ」そのもの(こと)になりきる純粋経験のように。後期ウィトゲンシュタインがある遺稿の中で引用した、ゲーテの「現象の背後に何も探してはならない。現象それ自体が学説なのだ」を実践したように。

今日のジャズは寺井尚子さんを聴いている。アルバムは「マイ・ソング」。特に「枯葉」が気に入っている。

2021-03-01 07:49:42 | ジャズ
今日のジャズは寺井尚子さんを聴いている。アルバムは「マイ・ソング」。特に「枯葉」が気に入っている。(もちろん他の曲も素晴らしいが)ビル・エバンスの陽気な「枯葉」とも違うし、スタン・ゲッツの心地よい心休まる「枯葉」とも違う。ジム・ホール&ロン・カーターのこれぞギター&ベースジャズと言った、思わず素晴らしい、ブラボーを連発してしまう「枯葉」とも違う。ナット・キング・コールの甘く切ない「枯葉」とも違う。本当に悲しくなる「枯葉」なのである。バイオリンの響きからなのか、彼女の表現力なのか。とても悲しい。秋が終わって木々の葉も全て落ちて厳しい冬が来るが、一緒にいてくれる恋人も去ってしまった。そんな哀しさが溢れている。
モーション・ブルー・ヨコハマで初めて見た彼女が、とても小さいのにまずびっくりした。それでも、すごいパワーでまたまたびっくり。
彼女の他にジャズバイオリニストはいるのだろうか?ビル・フリゼールのように、まさにオリジナリティのはっきりした唯一無二のジャズプレイヤーなのである。