令和元年7月下旬に、生活科総合的な学習の時間担当教職員に対して「社会に開かれた教育課程の実現」について講話をする機会がありました。その折のpptをここに紹介します。
〔ダウンロードページ〕
子どもたちのおかれている状況はいじめ不登校貧困など、課題はより複雑で困難なものとなっています。
これからの社会は、急速な発展により予測不能な未来が来ることが予想されます。
ソサエティ5.0政府広報をご覧ください。これは近い未来に実現される社会ですが、10年後20年後の社会となるとどのような社会になっているのでしょう。
これから子どもたちは様々な課題を解決しながら生き抜けなければなりません。
そんな子どもたちに これからどのような教育が必要でしょうか。
実は国は以前から周到な計画のもと準備して来ています。それを示したものです。
東日本大震災がありました。この時私たちは、身近な人々とのつながり(絆)の大切さに気づきました。寄り添った時の暖かさや人の優しさを実感しました。
平成26年5月そこで民間の各界のトップの皆さんが集まった日本創成会議が提言を発表しました。消滅可能性都市です。これは全国の市町村に衝撃が走りました。
国もすぐ動きました。その9月、まち ひと しごと 創生本部を立ち上げました。教育では翌年平成27年3月教育再生実行会議の第六次提言が出されました。
内容は でした。
それを受けて文部科学大臣は中央教育審議会を開催して、詳細な内容を決定しました。
平成27年1月それを推進計画として示しました。
これが計画どおりに進み今に至っています。
これからの子どもたちに必要な教育を紹介しているものは、学習指導要領前文にあります。幼稚園教育要領、小中高学習指導要領は、全て同一の文が記述されています。学習指導要領に初めて前文が記述されましたが、この内容を学校関係者だけではなく広く地域の皆さんにも知ってもらうためでした。
ではその内容です。
学習指導要領前文です。赤枠が主要部分です。
その上部は、不易な教育である教育基本法の教育の目的と目標です。
その下は、「学習指導要領とは」で始まる一般の方への説明です。
それでは赤枠を解説します。
これからの時代に求められる教育を、次のように書いています。
○ 一人一人の児童が、自分のよさや可能性を認識するとともに、
○ あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、
○ 豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにする。
わかりやすく絵で示してみました。
向上心を持った児童生徒がいます。その周りに影響を受ける他者がいます。みんなで協働します。協働して社会的変化を乗り越えます。そして、自身の豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となる。
自分の未来だけでなく、〇〇町をこんな町にしたいと思い、みんなで取り組む力を身に付けます。
よりよい学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を学校と社会が共有する必要があります。
ここに育つ子どもたちをどのように育てるか?
どのような資質や能力?
そのために必要な学習内容は?
どのように学ぶかは社会と連携及び協働により と記述されています。
コミュニティスクールの学校運営協議会では、共有する部分と、ここに育つ子どもたちをどのように育てるか(資質能力、学習内容)を学校とともに協議してほしいと思います。それを受けて学校は社会に開かれた教育課程を作成します。
地域学校協働本部は、社会に開かれた教育課程が実施される場合に、地域住民をパートナーとして学校に派遣します。
これからの時代に求められる教育の文言を三つに分けましたが、
わかりましたか。そうです。主体的、対話的な深い学び と通じる内容ではないかと思います。学習指導要領ができる前の中央教育審議会審議の途中までは対話的ではなく協働的だったと聞いています。時空を越えてつながり合う読書の大切さを取り入れて対話的と表現することになったと聞いています。
まとめます。
この教育はこれからの10年間おこなわれます。
この教育の目的は
豊かな人生を切り拓き
持続可能な社会の創り手となる
です。
社会と連携及び協働によりその実現を図るとは
「地域学校協働活動」のことです。
この実施においては、地域の皆さんの参画が必要です。
よりよい学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を学校と社会が共有するために
説明が必要です。出向いて説明したり、説明会を開いたりします。そして、地域の皆様、あなたもパートナーとして学校へ行きませんか と呼びかけます。
すると、学校の周りに賛同した皆さんがいます。
この方々に集まってもらうと、、、、、
このようになります。
この賛同者の集まり全体を 地域学校協働本部 といいます。
集まったばかりでは何もできませんので、そこに地域学校協働活動推進員(地域コーディネーター)がいて、機能させます。
これが地域学校協働本部の組織です。
次は、機能です。
学校は地域学校協働活動の年間計画を作成します。これを本部に提出すると、本部では会議を開いて「〇〇活動に行きませんか?」「はい、私たちが行きます。」というふうに主体性を持って派遣者(パートナー)が決まります。連携協働ですからこの決め方が重要です。活動の日にはパートナーが派遣されて、地域学校協働活動が行われます。
この地域学校協働本部は教育委員会が整備します。
コミュニティスクールの役割は、
まず、コミュニティスクールとはから説明します。
コミュニティスクールは地域のみなさんが学校経営に参画する仕組です。学校経営や学校の支援について協議します。この協議するところを学校運営協議会といいます。この学校運営協議会制度を導入した学校をコミュニティスクールといいます。これも教育委員会が設置します。
コミュニティスクールの役割は、地域学校協働活動年間計画の作成にあります。
その手順は
まず、学校運営協議会でここに育つ子どもたちをどのように育てるか!について協議することです。
そして、育てたい資質や能力、それに必要な学習内容を学校とともに決めることです。
それを受けて、学校は、自校の教育計画を作成します。それが社会に開かれた教育課程です。
それにはいっぱい地域学校協働活動が含まれています。それをまとめて地域学校協働活動年間計画を作成します。
先ほどの地域学校協働本部の機能の図でいうと、○の部分にです。
地域学校協働活動でもっとも地域の皆さんが参加できるのは生活科や総合的な学習の時間の郷土学習ではないかと思います。先進地を見学して案を作成しましたのでご覧ください。
赤○で示したところが学校運営協議会で協議したところです。
身に付けさせたい力が資質や能力です。ぜひ学ばせたいことが学習内容です。郷土学習は地域の学習ですから、小中連携して計画します。緑○で示したところが協働者です。先進地では、その時間になると役場職員と地域の皆さんがどんどん学校に
入って行きます。
学習では、この方々がこどもと一緒にいて学んだり教えたり、質問を受けたりしていつも一緒です。
ここに氏名を書くことで、地域学校協働活動が確実に実施されます。〇〇 〇〇 がその部分です。
一般の教科の地域学校協働活動の一例です。
技術家庭の本箱作り3時間です。子どもたちはそれぞれ自分の設計図をもっています。パートナーは18人で大人一人当たり3人ほどが担当となりました。設計図を見ながら手順を検討するともろから始めました。曲尺の使い方、釘の撃ち方。鋸の使い方など、教えました。全員が3時間で完成しました。
完成した本箱です。左上の本箱は溝があたり丸くなったりと大変でした。。たくさんの大人が声をかけてくれました。
つながりの場面です。これがどうして地域づくりにつながるかの理論です。
人間関係のつながり を社会関係資本と言うんだそうです。つまり、つながりは社会づくりの基礎というわけです。つながってつながって、またつながっていけば、社会のつながりになってきます。
パートナーとなって参画する皆さんの言葉です。
学校に行くときに、最初はどうなるのか緊張しましたが、終わってみると、児童生徒との触れ合いがなんとも心地よくて、また来たいと思っています。
活動の有用感が生きがいになリます。
学校に集うことで、パートナー同士もつながっていきます。
人間関係が広まると地域での活動に発展することもあります。
地域学校協働活動の授業を計画するのは皆さん教職員の創意と工夫です。思いつくまま書いてみました。
地域学校協働活動をぜひ考えて創造してください。
これはつながりの図です。児童生徒が地域の皆さんがつながっています。
地域の皆さんも学校へ集うことで、このようにつながります。
学校教育で豊かな人生をを切り拓き、持続可能な社会の創り手となった子供は、30年後は、40代となり、この図の周囲の大人に成長します。その時の社会はどうなっているでしょう。きっと持続可能な住みやすい社会を創っていることでしょう。
いかがでしたか?30年後の社会は想像できませんが、きっとこの施策が成就していることと思います。期待しています。
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子どもたちのおかれている状況はいじめ不登校貧困など、課題はより複雑で困難なものとなっています。
これからの社会は、急速な発展により予測不能な未来が来ることが予想されます。
ソサエティ5.0政府広報をご覧ください。これは近い未来に実現される社会ですが、10年後20年後の社会となるとどのような社会になっているのでしょう。
これから子どもたちは様々な課題を解決しながら生き抜けなければなりません。
そんな子どもたちに これからどのような教育が必要でしょうか。
実は国は以前から周到な計画のもと準備して来ています。それを示したものです。
東日本大震災がありました。この時私たちは、身近な人々とのつながり(絆)の大切さに気づきました。寄り添った時の暖かさや人の優しさを実感しました。
平成26年5月そこで民間の各界のトップの皆さんが集まった日本創成会議が提言を発表しました。消滅可能性都市です。これは全国の市町村に衝撃が走りました。
国もすぐ動きました。その9月、まち ひと しごと 創生本部を立ち上げました。教育では翌年平成27年3月教育再生実行会議の第六次提言が出されました。
内容は でした。
それを受けて文部科学大臣は中央教育審議会を開催して、詳細な内容を決定しました。
平成27年1月それを推進計画として示しました。
これが計画どおりに進み今に至っています。
これからの子どもたちに必要な教育を紹介しているものは、学習指導要領前文にあります。幼稚園教育要領、小中高学習指導要領は、全て同一の文が記述されています。学習指導要領に初めて前文が記述されましたが、この内容を学校関係者だけではなく広く地域の皆さんにも知ってもらうためでした。
ではその内容です。
学習指導要領前文です。赤枠が主要部分です。
その上部は、不易な教育である教育基本法の教育の目的と目標です。
その下は、「学習指導要領とは」で始まる一般の方への説明です。
それでは赤枠を解説します。
これからの時代に求められる教育を、次のように書いています。
○ 一人一人の児童が、自分のよさや可能性を認識するとともに、
○ あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、
○ 豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにする。
わかりやすく絵で示してみました。
向上心を持った児童生徒がいます。その周りに影響を受ける他者がいます。みんなで協働します。協働して社会的変化を乗り越えます。そして、自身の豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となる。
自分の未来だけでなく、〇〇町をこんな町にしたいと思い、みんなで取り組む力を身に付けます。
よりよい学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を学校と社会が共有する必要があります。
ここに育つ子どもたちをどのように育てるか?
どのような資質や能力?
そのために必要な学習内容は?
どのように学ぶかは社会と連携及び協働により と記述されています。
コミュニティスクールの学校運営協議会では、共有する部分と、ここに育つ子どもたちをどのように育てるか(資質能力、学習内容)を学校とともに協議してほしいと思います。それを受けて学校は社会に開かれた教育課程を作成します。
地域学校協働本部は、社会に開かれた教育課程が実施される場合に、地域住民をパートナーとして学校に派遣します。
これからの時代に求められる教育の文言を三つに分けましたが、
わかりましたか。そうです。主体的、対話的な深い学び と通じる内容ではないかと思います。学習指導要領ができる前の中央教育審議会審議の途中までは対話的ではなく協働的だったと聞いています。時空を越えてつながり合う読書の大切さを取り入れて対話的と表現することになったと聞いています。
まとめます。
この教育はこれからの10年間おこなわれます。
この教育の目的は
豊かな人生を切り拓き
持続可能な社会の創り手となる
です。
社会と連携及び協働によりその実現を図るとは
「地域学校協働活動」のことです。
この実施においては、地域の皆さんの参画が必要です。
よりよい学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を学校と社会が共有するために
説明が必要です。出向いて説明したり、説明会を開いたりします。そして、地域の皆様、あなたもパートナーとして学校へ行きませんか と呼びかけます。
すると、学校の周りに賛同した皆さんがいます。
この方々に集まってもらうと、、、、、
このようになります。
この賛同者の集まり全体を 地域学校協働本部 といいます。
集まったばかりでは何もできませんので、そこに地域学校協働活動推進員(地域コーディネーター)がいて、機能させます。
これが地域学校協働本部の組織です。
次は、機能です。
学校は地域学校協働活動の年間計画を作成します。これを本部に提出すると、本部では会議を開いて「〇〇活動に行きませんか?」「はい、私たちが行きます。」というふうに主体性を持って派遣者(パートナー)が決まります。連携協働ですからこの決め方が重要です。活動の日にはパートナーが派遣されて、地域学校協働活動が行われます。
この地域学校協働本部は教育委員会が整備します。
コミュニティスクールの役割は、
まず、コミュニティスクールとはから説明します。
コミュニティスクールは地域のみなさんが学校経営に参画する仕組です。学校経営や学校の支援について協議します。この協議するところを学校運営協議会といいます。この学校運営協議会制度を導入した学校をコミュニティスクールといいます。これも教育委員会が設置します。
コミュニティスクールの役割は、地域学校協働活動年間計画の作成にあります。
その手順は
まず、学校運営協議会でここに育つ子どもたちをどのように育てるか!について協議することです。
そして、育てたい資質や能力、それに必要な学習内容を学校とともに決めることです。
それを受けて、学校は、自校の教育計画を作成します。それが社会に開かれた教育課程です。
それにはいっぱい地域学校協働活動が含まれています。それをまとめて地域学校協働活動年間計画を作成します。
先ほどの地域学校協働本部の機能の図でいうと、○の部分にです。
地域学校協働活動でもっとも地域の皆さんが参加できるのは生活科や総合的な学習の時間の郷土学習ではないかと思います。先進地を見学して案を作成しましたのでご覧ください。
赤○で示したところが学校運営協議会で協議したところです。
身に付けさせたい力が資質や能力です。ぜひ学ばせたいことが学習内容です。郷土学習は地域の学習ですから、小中連携して計画します。緑○で示したところが協働者です。先進地では、その時間になると役場職員と地域の皆さんがどんどん学校に
入って行きます。
学習では、この方々がこどもと一緒にいて学んだり教えたり、質問を受けたりしていつも一緒です。
ここに氏名を書くことで、地域学校協働活動が確実に実施されます。〇〇 〇〇 がその部分です。
一般の教科の地域学校協働活動の一例です。
技術家庭の本箱作り3時間です。子どもたちはそれぞれ自分の設計図をもっています。パートナーは18人で大人一人当たり3人ほどが担当となりました。設計図を見ながら手順を検討するともろから始めました。曲尺の使い方、釘の撃ち方。鋸の使い方など、教えました。全員が3時間で完成しました。
完成した本箱です。左上の本箱は溝があたり丸くなったりと大変でした。。たくさんの大人が声をかけてくれました。
つながりの場面です。これがどうして地域づくりにつながるかの理論です。
人間関係のつながり を社会関係資本と言うんだそうです。つまり、つながりは社会づくりの基礎というわけです。つながってつながって、またつながっていけば、社会のつながりになってきます。
パートナーとなって参画する皆さんの言葉です。
学校に行くときに、最初はどうなるのか緊張しましたが、終わってみると、児童生徒との触れ合いがなんとも心地よくて、また来たいと思っています。
活動の有用感が生きがいになリます。
学校に集うことで、パートナー同士もつながっていきます。
人間関係が広まると地域での活動に発展することもあります。
地域学校協働活動の授業を計画するのは皆さん教職員の創意と工夫です。思いつくまま書いてみました。
地域学校協働活動をぜひ考えて創造してください。
これはつながりの図です。児童生徒が地域の皆さんがつながっています。
地域の皆さんも学校へ集うことで、このようにつながります。
学校教育で豊かな人生をを切り拓き、持続可能な社会の創り手となった子供は、30年後は、40代となり、この図の周囲の大人に成長します。その時の社会はどうなっているでしょう。きっと持続可能な住みやすい社会を創っていることでしょう。
いかがでしたか?30年後の社会は想像できませんが、きっとこの施策が成就していることと思います。期待しています。
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