祈る人々

青空が出ていた午前中と
うって変わって、
雨がパラツキ始めた頃、
葬儀が終わり
出棺となった。

少し寒くなって来た出棺時、
ふと前を見ると
うちの会社の子の
手を合わせる姿が目に入った。

ああ来てくれたんだ。
有難とう。と
辺りを見渡せば、

その隣も
その後ろも
いや、
その一角には整列する十数人の
出棺を見送る会社の子達が
いるじゃんか。

瞬間、何でだか
会社に勤めてからの
33年間が浮かんで、

一人一人の顔を見ながら
入社した時は若かったのに
おっさんになったな。とか、
障害で歩けない子供を
連れて来ている社員もいたし、
色々考えていたら

どういう感情か
分からないんだけど、
涙が出ましたて。

何だがーて？

お義父さんの
人生の終わりに、
もう何年か後に終わる
私の会社員人生を
重ね合わせたのかも
知れんけどね。

それとも今日の葬儀に
お義父さんが40年勤めた会社の
元同僚が
大勢来てくれた事に
感動した精もあったんかもね。

さあーて、明日からは仕事。
夜は書道のお稽古だ。

日常生活に戻るドー！


タイトルは祈る人々です。