最近、スーパーやデパートに行くとおひな様が並んでいるのをよく見かけます。
そして、「ああ、そうかぁ」と、思うのです。
3月3日桃の節句ですね。
honyaの実家では、3月3日におひな様を出して4月3日まで飾ります。
その間に、おひな様にはいろんなモノが供えられます。
まず、季節の果物「八朔」。
そして、お餅。お餅も色粉で桜色に染めたモノやヨモギを取ってきての緑色のモノから菱餅まで様々です。
ついでに、お餅を作った後にできた「おかき」。お餅を薄く切って焼いてるだけなのですが「雛あられ」でなく「おかき」なところが我が家(?)
そんでもって最後の日には「おすし」。
これは「巻き」の時もあり「ちらし」の時もあります。
そこには、必ず「蛤のすまし汁」がつきます。
そして、4月3日のおひな様を片付ける日頃になると私と祖母は、祖母が作ってくれた巻き寿司を持って近くの小高いところにある桜の名所の公園に花見に行くのです。
野草の生えそろった桜の下に敷物も敷かずに二人で座って、暖かい空気と、桜の花びらと空の青さと、そして虫の羽音を聞きながら美味しい巻き寿司を頬張ります。
花見と称して二人で出かけるのが、とても嬉しかったです。
本格的なお花見のシーズンは、この公園には夜桜見物で雪洞がともり少しだけ屋台も出て、お酒も入ったおじさん達の格好の集会所になっていました。
しかし、平日は静かなモンでした。
桜の花の花びらがふる音や、風が花を散らしていく花吹雪を思いっきり堪能できました。
今、その面影は少し変化しています。
京都の桜の名所「円山公園」にちなんでか「円山公園」と正式名はついていたらしいのですが、地元の人は「こうしんさん」と呼んでいました。
「こうしんさん」の横には県立高校があり、謎の中くらいの土山の前には小さなお社がありました。
高校生になってこれが「こうしんさん古墳(漢字忘れた)」だと教えてもらいました。誰がまつられてるのかは、知りません。
おまけに、その古墳の中に自分の日本史の先生と自分の叔父が入っていたとは露知らず・・・。
アオダイショウがいるんですけどね、あの山の中。
わたしにとっては、お祖母ちゃんとの懐かしいお花見の場所の「こうしんさん」です。
お祖母ちゃんが「こうしんさん、行こか」というとそれは楽しい散歩で、嬉しいお花見でした。
なつかしいあの桜は、どうなっているのでしょう。
一度、時期に帰ってみたいモノです。そして、ゆっくりお祖母ちゃんと過ごした変哲もないけれどゆっくりとした優しい一時を思い出したい・・・なんとなく、そんな気持ちになる、「桃の節句」の思い出です。
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