先日は よっしーさん さかいさん 星にかかわる思い出話を興味深く読みました。
実は私にも鮮明に記憶にのこる思い出があります。
それは今から73年も前のこと。
日本が第二次世界大戦に敗れた次の年、
私が小学5年生のときのことです。
そのころ月の満ち欠けに興味をもち観察を続けていた、ある寒い冬の朝のことです。
澄んだ青空に月齢27ほどの細い月。
その月の直径くらい離れたところに大変明るく輝く星がありました。
地球照もきれいに見えていて、それは美しく印象的な情景でした。
登校するころには空は明るくなっていましたが、
月は白くはっきりと輝き、また近くの星も同じく輝いておりました。
学校では校庭で朝礼が行われていましたが、
その星のことが気になりその星を見続けていました。
太陽が高く上り空は明るさを増し、
月と星は輝きがうすれつつ、その距離は離れていきます。
朝礼が終わり、担任の先生にその星のことを知らせました。
それからは学校の天体望遠鏡で、その星の観望会が始まりました。
順番が来て天体望遠鏡をのぞくと、
そこには月と同じような形に欠けた星が見えていました。
そしてその星は金星で、欠けて見えることや昼間でも見えることがあると教わりました。
それは私が初めて天体望遠鏡で見た星、金星だったのです。
それは私が天体望遠鏡で星を見た最初の出会いだったのです。
後日、そのことで校長からの表彰を受け、
副賞にもらった上質紙のノートは物が全くない当時、貴重な宝物となりました。
その後30年くらいの時が経ち、天体写真に熱中している私がいました。
昔の思い出、月と金星との接近現象がいつのことか知りたくなりました。
記憶に残る情報を手紙に書いて東京天文台へ問い合わせたところ、
この日のことだと思われますとの返信がありました。
その回答について今は手元に出せませんが、
ステラナビゲータで調べた結果は、
昭和21年 (1946) 12月20日のことだったと考えております。
忘れられない思い出の一つを振り返りました。
皆さんも天体に関していろんな思い出をお持ちでしょう、
ぜひお聞かせください。
カノープスきむら
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