石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

横浜市立白幡小学校へ視察に行ってきました

2011-12-24 23:02:31 | 活動レポート

ちょっと間が空いてしまいましたが、今週12月20日(火)の朝、神奈川県横浜市の市立白幡小学校にお邪魔して、KDDIが白幡小学校との共同で実践しているICT教育実証プロジェクトの視察に行ってきました。今日はそのリポートをお届けします。

 

白幡小学校は、とある住宅街の中に位置する生徒数約650名の小学校。今年、創立75周年を迎えたなかなか歴史ある学校です。この白幡小学校を舞台に、今、KDDIが取り組んでいるのが教育の情報化トライアル事業。文部科学省の「教育の情報化ビジョン」に基づいて、教育現場と連携しながら教育の情報化を推進していくことが目的です。

朝、登校する子どもたちと一緒に学校の正門に辿り着くと、まずは永池啓子校長先生の元気な声に出迎えられました。永池校長には、この日の視察を通じていろいろなお話を伺いましたが、校長先生のお考えや教育にかける熱い情熱がICTを利活用した学びのイノベーションを進めてくれているんだな~と実感させてくれました。これは、これまで訪問した他の学校でも同じ。やはり、校長先生の役割がとっても大きいということなのだと思います。

まずは会議室で、現在進められている情報化トライアルについての概要説明。トライアルが始まったのはこの10月のことなので、まだ3ヶ月弱。ようやく軌道に乗ってきたところです。対象は4年生から6年生で、使用端末はAndroidタブレット端末。無線ネットワークでつながっていますが、現段階では閉じたネットワークなので、インターネットなど外の世界とはつながっていません。トライアルには、小学館がコンテンツの部分で協力してくれていて、KDDIがネットワーク・サーバ機器、タブレット端末およびアプリケーションを担っているとのことでした。

具体的に行われている主なICT授業は:

  1. 個人の学習進度に応じた基礎学習 ・・・ 4年生を対象に、朝の勉強時間に算数ドリルを実施。個人の能力に応じて反復学習を行いながら、先生が生徒の進度をみながら個別にフォローする。
  2. 映像ツールを利用した協働学習 ・・・ タブレット端末のカメラで撮影した映像を編集・比較することができるアプリを使って、例えばプレゼンテーションの授業を行い、子どもたちが映像を見ながらお互いに意見を言い合ったり、その結果をクラス全体にプレゼンしたりする。

という感じ。で、私たちも実際に、4年生の算数ドリルの授業を見せてもらいました(上の写真)。

子どもたちは、余りの出る割り算の問題に取り組んでいたのですが、熱心に指を動かしてました。同じセッションの問題でも、繰り返しやると出題内容が変わるようになっているそうです。そして、同じ問題を解くとき、二度目、三度目になると回答時間が早くなるのがデータで証明されているとのこと。この辺が、まさにICTならではの効用ですね。

子どもたちが回答を進めて行くと、先生がもつ端末にはそれぞれの子どもたちの進度、正誤の状況などが分かるようになっています。特に、同じ問題でつまづいている子どもは自動的に分かるようになっていて、先生はその子をめざして指導に行くことができます。遅れている子どもや理解を間違えている子どもに集中的な対応が出来るわけですね~。

授業の視察を終えて、引き続き、会議室で意見交換を行いました。12月2日に研究発表会を開催したら、全国から500名近くもの参観者が参加してきてくれたそうで、その時の様子などを映像を交えて伺いながら、子どもたちが大変楽しそうに授業に取り組んでいる様子を聞かせていただきました。生徒たちが喜んで取り組むので、先生方もますます熱が入ってきているそうです。

トライアルも、当初は来年3月までの予定だったのですが、すでに延長する方向で協議しているとのこと。折角スタートしたプロジェクトですからね、ぜひ継続して、ますます子どもたちが個人学習、協同学習を楽しんで実践出来ることができるよう、がんばっていただきたいと思います。そして、その素晴らしい経験や成果を、ぜひ他の学校にも拡げて下さい。もちろん、私たちもしっかりと応援していきます!

以上、白幡小学校のICT教育視察の報告でした。永池校長先生をはじめとする白幡小学校の皆さん、そしてお話をいただいたKDDIの担当の皆さん、ありがとうございました!