明日、午前10時から、急きょ、参議院本会議が立つことが決まりました。
すでにお伝えしていた通り、今週月曜日に始まった臨時国会は、参議院で野田総理の所信表明演説を聴取しないという異例のスタートとなりました。通常であれば、月曜日に所信表明が行われれば、それに対する各党の代表質問が週の後半に行われるわけです。衆議院ではその通り、月曜日に所信演説があって、水曜日と木曜日に代表質問が行われました。
ところが参議院では所信を聞いていないわけですから、代表質問をしようがないわけです。与党としても、野党が一方的に所信の聴取を拒否しておいて、本会議や予算委員会を開いて質問だけはさせろ!などと言うのは到底、容認出来ないという立場です。
すると野党は、また裏技を使ってきました。国会法76条の「緊急質問」という手法です。
国会議員には、国会法74条で、書面で政府に質問をする権利が認められています。これを「質問趣意書」と言って、国民の代表たる国会議員が政府に対して質問をすることが出来る重要な手段の一つになっているんですね。で、議員がこの質問趣意書を提出すると、議長がそれを内閣に送付し、内閣は受領後、7日以内に回答しなければならないという規定になっています。
で、国会法76条は、この質問が「緊急性を要する」と認められた場合、本会議で直接、口頭による質問を行うことが出来るという規定なです。今回、野党が使ってきたこの「緊急質問」、なんと、1985年以来、27年ぶりに使われるんだそうです。恐らく、誰かが野党に知恵を付けたんでしょうね・・・。
ということで、明日は本会議が立つことになりますが、実は、未だに議題が確定していなかったりして、すでに荒れ模様。明日の朝、9時過ぎから国対役員会が開かれることになったので、そこで様子が明らかになるでしょう。まあ今日になって、自民党も特例公債法案の審議に応じる構えを見せ始めているので、異例ではありますが、緊急質問をやることで参議院側も動き始めるのであれば、それは100歩譲って歓迎してもいいかも知れません。まずは、明日の展開にご注目下さい。