前列に置かれ、脚のアップを何度も煽られるなど、第一義的にはきれいどころ扱いだし、そういう役どころを期待されてたのは明らかだと思うけど、そこをちゃんとクリアした上で、いつにも増して濃ゆいメンツの中、期待された以上の役割を十分すぎるほど果たしていたと思うし、贔屓フィルターなしで面白かった。「踊る!ヒット賞!!」に選ばれたのも、鉄板ネタの一発芸だけと言うことではなくて、トーク全般での貢献が加味されたもののように思えた。
以前も書いたとおり、さんまさんの話芸の特徴は、与えられた空間に存在する膨大なネタをマッピングして、それらの関係性を瞬時に構成しつつ、その時その時の相手の反応に合わせて、ネタの相互関係をリアルタイムで再構成させて行く、さらには、マッピングの座標自体も、臨機応変に変動させて、笑いへと落とし込んで行くものと考えられ、これができる人はほとんどいない。
恐らく構成作家と呼ばれてる人たちに求められてる能力に近いんだろうけど、構成作家は現場に参加してるわけではないので、そのマッピングは静的なものにならざるを得ない。さらには、これはAKBGメンバー出演の番組なんかを見てても容易に気づけるけど、前提となるネタのマッピング自体がダメダメなことが少なくない。つまり、事前の調査、情報収集がなってないことがほとんどで、これでは番組がつまらなくなるのはあたりまえということになる。
さんまさんは、正に現場にいて、一流の構成作家として機能しながら、なおかつリアルタイムで台本を書き換えて、現場をコントロールするという極めて高度なことを同時並行して行っており、だからさんまさんのトーク番組が、ぶっちぎりで面白いものになってると考えられる。
けれどももちろん、さんまさんの掌の上でゲストを転がすと言うだけでは、それは予定調和の範囲を超えることは難しいわけで、そこに予期しない要素が投げ込まれる、あるいは想定外の発言があって、なおかつそれが、無事にさんまさんのシナリオの範囲に着地できるようなものだと、そこに笑いの神が降りてくることになる。
一例、澤部さんののりつっこみは、鉄棒の離れ業のようなもので、さんまさんのコントロールの範囲から一度空中高く離れて、そこから見事にさんまさんの元へと着地してみせる。見事な芸なんで、さんまさんは何度も澤部さんに振っていた。広田レオナさんの逝っちゃってる感や、美波さんのぷっつんぶりも、ちゃんとさんまさんのコントロールの範囲に戻ってきてくれる、そんな芸になっていた。
もちろんいつも巧く行くはずもなくて、ぎりぎりののところまで追い込んでいる以上、事故ったトークもあったのかも知れないけど、そこは編集という名の伝家の宝刀があるわけで、そんな実態とかはもちろん知らないけど、上手に切り貼りとかしてるんだろうと勝手に推測。
さっしーに話を戻す。さっしーの特異才能が、このさんまさんの能力に極めて近いというのは既述だけど、だからさっしーもまた独自にマッピングをして、場を仕切ろうとする性向を持ってるように思う。けれども、まだ弱冠20歳ということもあるのかもしれないけれど、これまでは結構な率でしくじっていたりもしてきたのも事実。
特に目立っていたのが、そんな先読みの距離感みたいなものの取り方を誤って自爆するパターン。早口になりがちになるのも、事故ってるという焦りのなせる技だったろうし、卑屈な笑いに逃げ込むというのも、よく見られたシーンだと思う。
今回はそれがなかった。恐らくさんまさんの構成を読んだ上で、リアルタイムで臨機応変に対応できていた。冒頭の「秘密を絶対に守ってくる人」ネタで、さんまさんの振りに対して確認を取るようなリアクションがあったけど、あれでさんまさんとの呼吸を合わせることに成功したんだろうか。以後は、例えば塚地さんのももクロネタに、さんまさんのコントロールを離れた突っ込みを入れて、そこから見事に着地を決めてた。と言いつつ、微妙に読みを外してるくさい場面もあって、ちょっと危ういところもあったように思うけど、そこはさんまさんがうまく丸めてくれてた。
今回のような働きができるようになる、というかこれができるということをさんまさんに認知させたというのが大きいし、たぶんさんまさんだけでなく、スタッフさんとかにも認知された上での、「踊る!ヒット賞!!」ということなんだろう。
これでタモリさんに続いて、さんまさんの承認も得たと思われる。後は、たけしさんを落とす日も近いか。
以前も書いたとおり、さんまさんの話芸の特徴は、与えられた空間に存在する膨大なネタをマッピングして、それらの関係性を瞬時に構成しつつ、その時その時の相手の反応に合わせて、ネタの相互関係をリアルタイムで再構成させて行く、さらには、マッピングの座標自体も、臨機応変に変動させて、笑いへと落とし込んで行くものと考えられ、これができる人はほとんどいない。
恐らく構成作家と呼ばれてる人たちに求められてる能力に近いんだろうけど、構成作家は現場に参加してるわけではないので、そのマッピングは静的なものにならざるを得ない。さらには、これはAKBGメンバー出演の番組なんかを見てても容易に気づけるけど、前提となるネタのマッピング自体がダメダメなことが少なくない。つまり、事前の調査、情報収集がなってないことがほとんどで、これでは番組がつまらなくなるのはあたりまえということになる。
さんまさんは、正に現場にいて、一流の構成作家として機能しながら、なおかつリアルタイムで台本を書き換えて、現場をコントロールするという極めて高度なことを同時並行して行っており、だからさんまさんのトーク番組が、ぶっちぎりで面白いものになってると考えられる。
けれどももちろん、さんまさんの掌の上でゲストを転がすと言うだけでは、それは予定調和の範囲を超えることは難しいわけで、そこに予期しない要素が投げ込まれる、あるいは想定外の発言があって、なおかつそれが、無事にさんまさんのシナリオの範囲に着地できるようなものだと、そこに笑いの神が降りてくることになる。
一例、澤部さんののりつっこみは、鉄棒の離れ業のようなもので、さんまさんのコントロールの範囲から一度空中高く離れて、そこから見事にさんまさんの元へと着地してみせる。見事な芸なんで、さんまさんは何度も澤部さんに振っていた。広田レオナさんの逝っちゃってる感や、美波さんのぷっつんぶりも、ちゃんとさんまさんのコントロールの範囲に戻ってきてくれる、そんな芸になっていた。
もちろんいつも巧く行くはずもなくて、ぎりぎりののところまで追い込んでいる以上、事故ったトークもあったのかも知れないけど、そこは編集という名の伝家の宝刀があるわけで、そんな実態とかはもちろん知らないけど、上手に切り貼りとかしてるんだろうと勝手に推測。
さっしーに話を戻す。さっしーの特異才能が、このさんまさんの能力に極めて近いというのは既述だけど、だからさっしーもまた独自にマッピングをして、場を仕切ろうとする性向を持ってるように思う。けれども、まだ弱冠20歳ということもあるのかもしれないけれど、これまでは結構な率でしくじっていたりもしてきたのも事実。
特に目立っていたのが、そんな先読みの距離感みたいなものの取り方を誤って自爆するパターン。早口になりがちになるのも、事故ってるという焦りのなせる技だったろうし、卑屈な笑いに逃げ込むというのも、よく見られたシーンだと思う。
今回はそれがなかった。恐らくさんまさんの構成を読んだ上で、リアルタイムで臨機応変に対応できていた。冒頭の「秘密を絶対に守ってくる人」ネタで、さんまさんの振りに対して確認を取るようなリアクションがあったけど、あれでさんまさんとの呼吸を合わせることに成功したんだろうか。以後は、例えば塚地さんのももクロネタに、さんまさんのコントロールを離れた突っ込みを入れて、そこから見事に着地を決めてた。と言いつつ、微妙に読みを外してるくさい場面もあって、ちょっと危ういところもあったように思うけど、そこはさんまさんがうまく丸めてくれてた。
今回のような働きができるようになる、というかこれができるということをさんまさんに認知させたというのが大きいし、たぶんさんまさんだけでなく、スタッフさんとかにも認知された上での、「踊る!ヒット賞!!」ということなんだろう。
これでタモリさんに続いて、さんまさんの承認も得たと思われる。後は、たけしさんを落とす日も近いか。