皆様こんばんは。
本日は、第1回新奥杯の2回戦が行われました。
日本勢で唯一勝ち残った伊田篤史八段は中国の陳賢六段と対戦、見事勝利を収めました!
それでは、早速振り返っていきましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/58/f4cc1976550d7d912804c63d45959933.jpg)
1図(実戦黒23~黒25)
黒番の伊田八段、右辺への打ち込みから仕掛けて行きました。
黒1、3は、自ら「2目の頭」をハネられに行く筋悪な手ですが、白に2線を這わせる事ができるので許されています。
昔からある打ち方ですが、伊田八段らしくもありますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/33/3e4a261cfd296f82e627597c74652c41.jpg)
2図(実戦白44)
結果は、白△までの分かれとなりました。
黒△を取られましたが、上下の黒が固まったので、黒満足できるかと思いました。
この後黒Aと上辺を構え、白Bには黒Cと挟んで、新たな戦いが始まりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/81/2d146647a8feac332b87fd0240c5133e.jpg)
3図(実戦白72)
その後、白△とカケた場面です。
ここで普通のプロは、黒Aと左右を裂く手か、黒Bから出切る手しか考えません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/07/25d9e8dea6d9c71ca36cab3f0bb407f7.jpg)
4図(実戦黒73~黒79)
実戦は、なんと黒7までどんどん押しました!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
いわゆる「車の後押し」であり、白を強くするので良くないとされています。
黒AとBを見合いにして、どちらかの白に迫ろうということかな?と解釈しましたが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/89/a02c0d288f40bb53d8b983e07ba2a0e0.jpg)
5図(実戦白80~黒89)
白1と左の白を守った時に、黒Aではなく、黒10と上辺を守りました!
今までの打ち方は何だったのかと思ってしまいますが・・・深い考えがあるのでしょうね。
この後、白Bと上辺に突入して・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/cd/8f1cb00c888a7c37c9f80f0fbcd7fdb5.jpg)
6図(実戦白130)
白△まで、ぴったり生きてしまいました。
このあたりでは、伊田八段が大失敗したかと思っていました。
見た目には、白地が随分多く見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/b1/07f2c8b9be04e1bfac51801ac06e2d97.jpg)
7図(実戦黒131~黒133)
ところが、黒1、3が意表の一撃!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
中央の白が狙いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/14/4b8c996a43bbe4286ddd694b1dcdd707.jpg)
8図(実戦白134~黒139)
白1~5まで防戦に努めましたが、これだけ手をかけても、まだ黒Aを狙われて完全ではありません。
明らかに白が「よれた」形です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/4c/c2feb882e22e3c8fa2cfcb556b3ff81d.jpg)
9図(実戦黒171)
その後、黒△が鋭い!
これで白はしびれました。
黒Aが右側の白に対して先手になるため、白が渡りを止めようとするならBですが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/3e/2c55c5091279f0f9a002b12ec74badc3.jpg)
10図(変化図)
白1には黒2が成立します。
白5と打った時に黒6で、黒AとBが見合いになり、白潰れです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/8a/268036782330327ac4e58a4b69343078.jpg)
11図(実戦白172~黒181)
結局、白1と泣く泣く後退する事になりました。
そして右下では黒8、10が強烈!
黒AとBを見合いにしています。
実戦は白Aと2目助けましたが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/2c/743d348bf93b0062c325e7fd0255c4ae.jpg)
12図(実戦白204)
その後、白△までとなりました。
黒△が中に入っていますが、これを取ると3目中手になるので、白は手を出せません。
「セキ」の形であり、白地が0になってしまいました。
こうなってみると、形勢は黒が大差で良くなっています。
井山マジックならぬ、伊田マジックという印象でした。
この後抽選が行われ、伊田八段の3回戦の相手は、なんと中国の柯潔九段!
柯潔九段はしばらく前から、世界ランキングで断トツのトップです。
伊田八段がどう挑むのか、注目です!
幽玄の間で中継されるでしょうが、ぜひ解説も欲しい所ですね。
<11/9追記>
11/10対局です。
宮川史彦八段の解説も付きます!
また、著書の方は、本日見本が届きました。
明日紹介記事を書く予定です。
本日は、第1回新奥杯の2回戦が行われました。
日本勢で唯一勝ち残った伊田篤史八段は中国の陳賢六段と対戦、見事勝利を収めました!
それでは、早速振り返っていきましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/58/f4cc1976550d7d912804c63d45959933.jpg)
1図(実戦黒23~黒25)
黒番の伊田八段、右辺への打ち込みから仕掛けて行きました。
黒1、3は、自ら「2目の頭」をハネられに行く筋悪な手ですが、白に2線を這わせる事ができるので許されています。
昔からある打ち方ですが、伊田八段らしくもありますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/33/3e4a261cfd296f82e627597c74652c41.jpg)
2図(実戦白44)
結果は、白△までの分かれとなりました。
黒△を取られましたが、上下の黒が固まったので、黒満足できるかと思いました。
この後黒Aと上辺を構え、白Bには黒Cと挟んで、新たな戦いが始まりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/81/2d146647a8feac332b87fd0240c5133e.jpg)
3図(実戦白72)
その後、白△とカケた場面です。
ここで普通のプロは、黒Aと左右を裂く手か、黒Bから出切る手しか考えません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/07/25d9e8dea6d9c71ca36cab3f0bb407f7.jpg)
4図(実戦黒73~黒79)
実戦は、なんと黒7までどんどん押しました!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
いわゆる「車の後押し」であり、白を強くするので良くないとされています。
黒AとBを見合いにして、どちらかの白に迫ろうということかな?と解釈しましたが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/89/a02c0d288f40bb53d8b983e07ba2a0e0.jpg)
5図(実戦白80~黒89)
白1と左の白を守った時に、黒Aではなく、黒10と上辺を守りました!
今までの打ち方は何だったのかと思ってしまいますが・・・深い考えがあるのでしょうね。
この後、白Bと上辺に突入して・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/cd/8f1cb00c888a7c37c9f80f0fbcd7fdb5.jpg)
6図(実戦白130)
白△まで、ぴったり生きてしまいました。
このあたりでは、伊田八段が大失敗したかと思っていました。
見た目には、白地が随分多く見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/b1/07f2c8b9be04e1bfac51801ac06e2d97.jpg)
7図(実戦黒131~黒133)
ところが、黒1、3が意表の一撃!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face2_shock_s.gif)
中央の白が狙いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/14/4b8c996a43bbe4286ddd694b1dcdd707.jpg)
8図(実戦白134~黒139)
白1~5まで防戦に努めましたが、これだけ手をかけても、まだ黒Aを狙われて完全ではありません。
明らかに白が「よれた」形です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/4c/c2feb882e22e3c8fa2cfcb556b3ff81d.jpg)
9図(実戦黒171)
その後、黒△が鋭い!
これで白はしびれました。
黒Aが右側の白に対して先手になるため、白が渡りを止めようとするならBですが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/3e/2c55c5091279f0f9a002b12ec74badc3.jpg)
10図(変化図)
白1には黒2が成立します。
白5と打った時に黒6で、黒AとBが見合いになり、白潰れです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/8a/268036782330327ac4e58a4b69343078.jpg)
11図(実戦白172~黒181)
結局、白1と泣く泣く後退する事になりました。
そして右下では黒8、10が強烈!
黒AとBを見合いにしています。
実戦は白Aと2目助けましたが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/2c/743d348bf93b0062c325e7fd0255c4ae.jpg)
12図(実戦白204)
その後、白△までとなりました。
黒△が中に入っていますが、これを取ると3目中手になるので、白は手を出せません。
「セキ」の形であり、白地が0になってしまいました。
こうなってみると、形勢は黒が大差で良くなっています。
井山マジックならぬ、伊田マジックという印象でした。
この後抽選が行われ、伊田八段の3回戦の相手は、なんと中国の柯潔九段!
柯潔九段はしばらく前から、世界ランキングで断トツのトップです。
伊田八段がどう挑むのか、注目です!
幽玄の間で中継されるでしょうが、ぜひ解説も欲しい所ですね。
<11/9追記>
11/10対局です。
宮川史彦八段の解説も付きます!
また、著書の方は、本日見本が届きました。
明日紹介記事を書く予定です。