ビル・ゲイツが驚きの見通しを提示…「ポストコロナの世界で起きること」 そして、私たちにできること
ビル ゲイツ
現代ビジネス より 220715
アメリカ本国で5月に出たばかりの注目のノンフィクション、ビル・ゲイツ📗『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』(山田文訳、早川書房)が緊急翻訳され6月25日に出版された。
新型コロナをめぐってはいまだ気を許せない状況が続いているが、本書はいち早く「次にくるであろうパンデミック」に目を向け、政府、企業、そして私たち一人ひとりに向け、今すぐにでもできることを極めて具体的に提言している。
25年以上前に出版された著書📗『ビル・ゲイツ未来を語る』で早くもリモートワークの普及した世界を予見していた著者だけに、本書でもその先見性が光る。
アメリカ本国で5月に出たばかりの注目のノンフィクション、ビル・ゲイツ📗『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』(山田文訳、早川書房)が緊急翻訳され6月25日に出版された。
新型コロナをめぐってはいまだ気を許せない状況が続いているが、本書はいち早く「次にくるであろうパンデミック」に目を向け、政府、企業、そして私たち一人ひとりに向け、今すぐにでもできることを極めて具体的に提言している。
25年以上前に出版された著書📗『ビル・ゲイツ未来を語る』で早くもリモートワークの普及した世界を予見していた著者だけに、本書でもその先見性が光る。
AI創薬や万能ワクチンなどのイノベーションから新たな国際チームの創設まで、ビジネスパーソンをはじめ、今後の世界の「見取り図」を知りたい読者にとって必読の内容となっている。
この記事では、本書「はじめに」の一部を編集・抜粋しご紹介する。
⚫︎どうして必死に動いていないんだろう
2020年2月なかばの金曜の夜、食事をとっているときに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が地球規模の大惨事になるとわかった。
中国で流行し、ほかの場所にも広がりだしていた新しい呼吸器疾患については、その数週間前からゲイツ財団の専門家たちと話しあっていた。感染症の追跡、治療、予防に数十年の経験をもつ世界トップレベルの専門家チームが財団にあったのは幸運であり、チームの面々はCOVID-19の動きを注意深く追っていた。
このウイルスはアフリカにも姿を現していて、財団による初期評価とアフリカ各国の政府からの要請にもとづき、ウイルスのさらなる広がりを防ぐ手助けをするために、また感染拡大に各国政府が備えるのを支援しようと、助成金をいくつか用意した。
その夜にわかったのは、数字は人類にとって好ましくはないということだ。とりわけCOVID-19は空気を介して広がり、たとえばHIVやエボラなど接触によって広がるウイルスよりも伝染しやすいので、ごく少数の国に封じこめられる可能性はほとんどなかった。数カ月のうちに世界中で無数の感染者が出て、数百万人が死亡するだろう。
迫りくるこの大惨事に対して,各国政府があまり関心を向けていないことに僕はショックを受けた。そして「政府はどうしてもっと必死に動いていないんだろう」と疑問を口にした。
チームの科学者のひとりで、エモリー大学からゲイツ財団に加わった南アフリカ人研究者のキース・クラグマンがただこう言った。「動いているべきなんです」
(※編集部注:ビル&メリンダ・ゲイツ財団は20年以上にわたり、パンデミック予防、疾病撲滅、水・衛生問題など世界の健康・開発問題に取り組んでいる。)
⚫︎煙感知器のない建物
学べば学ぶほど、深刻な呼吸器系ウイルスのエピデミックに世界がいかに備えられていないかがわかった。2009年の豚インフルエンザへのWHOの対応をまとめた報告書を読むと、いまを予言するかのようにこんな結論が下されている。
この記事では、本書「はじめに」の一部を編集・抜粋しご紹介する。
⚫︎どうして必死に動いていないんだろう
2020年2月なかばの金曜の夜、食事をとっているときに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が地球規模の大惨事になるとわかった。
中国で流行し、ほかの場所にも広がりだしていた新しい呼吸器疾患については、その数週間前からゲイツ財団の専門家たちと話しあっていた。感染症の追跡、治療、予防に数十年の経験をもつ世界トップレベルの専門家チームが財団にあったのは幸運であり、チームの面々はCOVID-19の動きを注意深く追っていた。
このウイルスはアフリカにも姿を現していて、財団による初期評価とアフリカ各国の政府からの要請にもとづき、ウイルスのさらなる広がりを防ぐ手助けをするために、また感染拡大に各国政府が備えるのを支援しようと、助成金をいくつか用意した。
その夜にわかったのは、数字は人類にとって好ましくはないということだ。とりわけCOVID-19は空気を介して広がり、たとえばHIVやエボラなど接触によって広がるウイルスよりも伝染しやすいので、ごく少数の国に封じこめられる可能性はほとんどなかった。数カ月のうちに世界中で無数の感染者が出て、数百万人が死亡するだろう。
迫りくるこの大惨事に対して,各国政府があまり関心を向けていないことに僕はショックを受けた。そして「政府はどうしてもっと必死に動いていないんだろう」と疑問を口にした。
チームの科学者のひとりで、エモリー大学からゲイツ財団に加わった南アフリカ人研究者のキース・クラグマンがただこう言った。「動いているべきなんです」
(※編集部注:ビル&メリンダ・ゲイツ財団は20年以上にわたり、パンデミック予防、疾病撲滅、水・衛生問題など世界の健康・開発問題に取り組んでいる。)
⚫︎煙感知器のない建物
学べば学ぶほど、深刻な呼吸器系ウイルスのエピデミックに世界がいかに備えられていないかがわかった。2009年の豚インフルエンザへのWHOの対応をまとめた報告書を読むと、いまを予言するかのようにこんな結論が下されている。
「深刻なインフルエンザのパンデミックにも、また同様のいかなる地球規模の長期的で恐ろしい公衆衛生上の緊急事態にも、世界は備えられていない」。この報告書では備えを整える段階的な計画が示されているが、その段階はほとんど踏まれることがなかった。
(友人の)ネイサン(・マイアーボールド)が使った喩えを僕は気に入っている。いまあなたがいる建物には(この本をビーチで読んでいなければ)、おそらく煙感知器がついている。その建物が今日、燃えてなくなる可能性はとても低い。
(友人の)ネイサン(・マイアーボールド)が使った喩えを僕は気に入っている。いまあなたがいる建物には(この本をビーチで読んでいなければ)、おそらく煙感知器がついている。その建物が今日、燃えてなくなる可能性はとても低い。
それどころか、燃えることなく100年もつかもしれない。しかしもちろん、その建物はこの世で唯一の建物ではなく、世界のどこかでいまこの瞬間にも燃えている建物がある。それが常に念頭にあるから、煙感知器を設置する。めったに起こらないけれど、きわめて大きな被害が出る可能性のあるものから身を守るためだ。
パンデミックについていうなら、世界はひとつの大きな建物で、そこについている煙感知器は特に感度がいいわけではなく、互いに連携もとれていない。キッチンで火が出たら、じゅうぶんな数の人がそれを知って火を消しに行く前に、ダイニングルームに燃え広がるかもしれない。それに火災報知器が鳴るのは100年に一度だけなので、リスクがあることを忘れやすい。
⚫︎イノベーションというハンマー
それにそう、僕はテクノロジーのマニアだ。イノベーションは僕のハンマーで、釘を目にするたびにそれを使おうとする。成功を収めたテクノロジー企業の創業者として、イノベーションを促す民間セクターの力を強く信じている。
パンデミックについていうなら、世界はひとつの大きな建物で、そこについている煙感知器は特に感度がいいわけではなく、互いに連携もとれていない。キッチンで火が出たら、じゅうぶんな数の人がそれを知って火を消しに行く前に、ダイニングルームに燃え広がるかもしれない。それに火災報知器が鳴るのは100年に一度だけなので、リスクがあることを忘れやすい。
⚫︎イノベーションというハンマー
それにそう、僕はテクノロジーのマニアだ。イノベーションは僕のハンマーで、釘を目にするたびにそれを使おうとする。成功を収めたテクノロジー企業の創業者として、イノベーションを促す民間セクターの力を強く信じている。
しかし、たしかに新しい機器やワクチンは重要だが、そうしたものだけがイノベーションでは必ずしもない。物事の異なるやり方、新しい政策、公共財に資金を出すうまい方法といったものもイノベーションであっていい。
本書ではそうしたイノベーションのいくつかを取りあげる。最も必要とする人に届かなければ、すばらしい新製品も最大限に活用されないし、保健の分野でそれを実現するには多くの場合、政府との協働が求められるからだ。最貧国でも公共サービスの提供主体はたいてい政府である。
本書ではそうしたイノベーションのいくつかを取りあげる。最も必要とする人に届かなければ、すばらしい新製品も最大限に活用されないし、保健の分野でそれを実現するには多くの場合、政府との協働が求められるからだ。最貧国でも公共サービスの提供主体はたいてい政府である。
だからこそ本書では、公衆衛生システムを強化する必要があると主張し、それがうまく機能したときに、出現しつつある病気への第一の防御線になるようにしたいのだ。
⚫︎陰謀論には驚くばかり
残念ながら、それほどまともでない批判もある。COVIDのあいだずっと僕は、突拍子もない陰謀説の標的にされ驚くばかりだった。これは完全に新しい経験ではなく、マイクロソフトについてのばかげた話は何十年も前から耳にしてきたが、いまの攻撃はさらに激しい。そうした攻撃に対処すべきか否か、ずっとわからなかった。無視すれば広がりつづける。
けれども仮に僕が表に出て、「みなさんの動きを追跡したいなんて思いませんし、みなさんがどこへ行こうが正直どうでもよくて、どのワクチンにも移動追跡装置なんて入っていませんよ」と言ったところで、そうした陰謀を信じる人は実際に納得するだろうか? いちばんの前進の道は、ただやるべき仕事をつづけ、噓が消えて真実が残ると信じることだと心に決めた。
何年も前に、著名な疫学者ラリー・ブリリアント博士が印象的なフレーズを残している。「アウトブレイクは避けられないが、パンデミックはオプションであり避けられる」。(編集部注:アウトブレイクは局所的な感染増加、パンデミックは複数の大陸にまたがる地球規模の感染流行)
さまざまな病気が絶えず人類のあいだで広がってきたが、それらが地球規模の大惨事になる必然性はない。避けることのできないアウトブレイクを政府、科学者、企業、個人が封じこめ、パンデミックにならないようにする体制をいかにつくればいいか、それを語るのが本書である。
当然の理由から、いまはこれに取り組む勢いがこれまで以上にある。COVIDを経験した人はみな、それを忘れないだろう。第二次世界大戦が僕の親の世代の世界観を変えたのと同じで、COVIDは僕らの世界の見方を変えた。
⚫︎こんな世界を想像してみてほしい
とはいえ、次のパンデミックを恐れながら暮らす必要はない。世界はすべての人に基本的なケアを提供できるし,どんな病気が出現してもそれに対処し封じこめる準備を整えられる。
それは実際、どんなかたちをとるのか。こんな状態を想像してほしい。
●研究によって、すべての呼吸器病原体を理解でき、診断法、抗ウイルス薬、ワクチンといったツールをいまより大量かつはるかに迅速に準備できる。
●万能ワクチンによって、パンデミックを発生させる可能性が最も高い呼吸器病原体、コロナウイルスとインフルエンザのすべての株からだれもが守られる。
●世界の最貧国でも、効果的に機能する現地の公衆衛生当局が、脅威になる可能性のある病気をすぐに発見する。
●異常事態はすべて有能な研究室と共有されてそこで調べられ、情報が国際データベースにアップロードされて、専門チームがそれを監視する。
●脅威が発見されたら政府が警鐘を鳴らし、移動、ソーシャル・ディスタンスの確保、緊急計画について公に勧告をはじめる。
●強制的な隔離、ほぼすべての呼吸器病原体に効果がある抗ウイルス薬、どの診療所、職場、家庭でもおこなえる検査といった、すでに手もとにある一般的なツールを政府が使いはじめる。
●それで不十分なら、世界のイノベーターたちが即座にその病原体用の検査手法、治療薬、ワクチンの開発に取りかかる。なかでも診断の態勢は非常にすばやく整い、短期間で多くの人を検査できる。
●どのように迅速に臨床試験をして結果を共有するか、あらかじめ合意しているので、新薬やワクチンがすぐに承認される。工場の備えが整っていて承認もされているので、準備ができしだいすぐ生産に着手できる。
●すべての人に行き届く量のワクチンを迅速につくる方法をすでに編みだしているので、だれも取り残されない。
●製品を遠くの患者まで届ける体制がすでにできているので、だれもがしかるべきところでしかるべきときにそれを受けとれる。状況についてのコミュニケーションが明確でパニックを避けられる。こうしたことがすべて迅速におこなわれる。最初の警告を出してから、地球上の全人口を守れるだけの安全で有効性のあるワクチンをつくるまでの時間は、わずか6カ月である。
⚫︎コロナそしてインフルも根絶できるかもしれない
読者のなかには、いま説明したシナリオは欲ばりすぎだと感じる人もいるだろう。たしかに大きな目標だが、すでにその方向にすすんでいる。2021年にホワイトハウスは、財源を確保できれば次のエピデミックの際に100日以内でワクチンを開発する計画を発表した。
それに、開発期間はすでに短縮されている。COVIDウイルスの遺伝子が解析されてから最初のワクチンが試験され使用できるようになるまでには、わずか12カ月しかかからなかった。普通なら最低でも5年はかかるプロセスだ。
今回のパンデミック中に起こった技術の進歩によって、将来的にさらなるスピードアップも見こまれる。僕らが、つまり政府、資金提供者、民間企業が正しい選択と投資をすれば、これは実現できる。
⚫︎陰謀論には驚くばかり
残念ながら、それほどまともでない批判もある。COVIDのあいだずっと僕は、突拍子もない陰謀説の標的にされ驚くばかりだった。これは完全に新しい経験ではなく、マイクロソフトについてのばかげた話は何十年も前から耳にしてきたが、いまの攻撃はさらに激しい。そうした攻撃に対処すべきか否か、ずっとわからなかった。無視すれば広がりつづける。
けれども仮に僕が表に出て、「みなさんの動きを追跡したいなんて思いませんし、みなさんがどこへ行こうが正直どうでもよくて、どのワクチンにも移動追跡装置なんて入っていませんよ」と言ったところで、そうした陰謀を信じる人は実際に納得するだろうか? いちばんの前進の道は、ただやるべき仕事をつづけ、噓が消えて真実が残ると信じることだと心に決めた。
何年も前に、著名な疫学者ラリー・ブリリアント博士が印象的なフレーズを残している。「アウトブレイクは避けられないが、パンデミックはオプションであり避けられる」。(編集部注:アウトブレイクは局所的な感染増加、パンデミックは複数の大陸にまたがる地球規模の感染流行)
さまざまな病気が絶えず人類のあいだで広がってきたが、それらが地球規模の大惨事になる必然性はない。避けることのできないアウトブレイクを政府、科学者、企業、個人が封じこめ、パンデミックにならないようにする体制をいかにつくればいいか、それを語るのが本書である。
当然の理由から、いまはこれに取り組む勢いがこれまで以上にある。COVIDを経験した人はみな、それを忘れないだろう。第二次世界大戦が僕の親の世代の世界観を変えたのと同じで、COVIDは僕らの世界の見方を変えた。
⚫︎こんな世界を想像してみてほしい
とはいえ、次のパンデミックを恐れながら暮らす必要はない。世界はすべての人に基本的なケアを提供できるし,どんな病気が出現してもそれに対処し封じこめる準備を整えられる。
それは実際、どんなかたちをとるのか。こんな状態を想像してほしい。
●研究によって、すべての呼吸器病原体を理解でき、診断法、抗ウイルス薬、ワクチンといったツールをいまより大量かつはるかに迅速に準備できる。
●万能ワクチンによって、パンデミックを発生させる可能性が最も高い呼吸器病原体、コロナウイルスとインフルエンザのすべての株からだれもが守られる。
●世界の最貧国でも、効果的に機能する現地の公衆衛生当局が、脅威になる可能性のある病気をすぐに発見する。
●異常事態はすべて有能な研究室と共有されてそこで調べられ、情報が国際データベースにアップロードされて、専門チームがそれを監視する。
●脅威が発見されたら政府が警鐘を鳴らし、移動、ソーシャル・ディスタンスの確保、緊急計画について公に勧告をはじめる。
●強制的な隔離、ほぼすべての呼吸器病原体に効果がある抗ウイルス薬、どの診療所、職場、家庭でもおこなえる検査といった、すでに手もとにある一般的なツールを政府が使いはじめる。
●それで不十分なら、世界のイノベーターたちが即座にその病原体用の検査手法、治療薬、ワクチンの開発に取りかかる。なかでも診断の態勢は非常にすばやく整い、短期間で多くの人を検査できる。
●どのように迅速に臨床試験をして結果を共有するか、あらかじめ合意しているので、新薬やワクチンがすぐに承認される。工場の備えが整っていて承認もされているので、準備ができしだいすぐ生産に着手できる。
●すべての人に行き届く量のワクチンを迅速につくる方法をすでに編みだしているので、だれも取り残されない。
●製品を遠くの患者まで届ける体制がすでにできているので、だれもがしかるべきところでしかるべきときにそれを受けとれる。状況についてのコミュニケーションが明確でパニックを避けられる。こうしたことがすべて迅速におこなわれる。最初の警告を出してから、地球上の全人口を守れるだけの安全で有効性のあるワクチンをつくるまでの時間は、わずか6カ月である。
⚫︎コロナそしてインフルも根絶できるかもしれない
読者のなかには、いま説明したシナリオは欲ばりすぎだと感じる人もいるだろう。たしかに大きな目標だが、すでにその方向にすすんでいる。2021年にホワイトハウスは、財源を確保できれば次のエピデミックの際に100日以内でワクチンを開発する計画を発表した。
それに、開発期間はすでに短縮されている。COVIDウイルスの遺伝子が解析されてから最初のワクチンが試験され使用できるようになるまでには、わずか12カ月しかかからなかった。普通なら最低でも5年はかかるプロセスだ。
今回のパンデミック中に起こった技術の進歩によって、将来的にさらなるスピードアップも見こまれる。僕らが、つまり政府、資金提供者、民間企業が正しい選択と投資をすれば、これは実現できる。
それどころか、悪いことを防ぐだけでなく、とてつもないことを成し遂げるチャンスもある。あらゆる種類の呼吸器系ウイルスをすべて根絶できるかもしれないのだ。
つまりCOVIDのようなコロナウイルスがなくなり、さらにはインフルエンザまでなくなる。毎年、インフルエンザだけで世界中でおよそ10億人が体調を崩し、300万〜500万人の重症者が入院する。そして少なくとも30万人が死亡する。普通の風邪を引き起こすものもあるコロナウイルスの影響も加えると、根絶の恩恵は計り知れない。
この先の数カ月、数年で状況が必然的に変わることを理解したうえで、本書には刊行時点で正しいと思われることを書くよう最善を尽くした。いずれにせよ、ここで提案するパンデミック予防計画の要点は変わらず有効だと思う。COVIDがどうなるにせよ、アウトブレイクが地球規模の大惨事にならないよう抑えることを望めるまで、世界にはまだやるべき仕事がたくさんある。
つまりCOVIDのようなコロナウイルスがなくなり、さらにはインフルエンザまでなくなる。毎年、インフルエンザだけで世界中でおよそ10億人が体調を崩し、300万〜500万人の重症者が入院する。そして少なくとも30万人が死亡する。普通の風邪を引き起こすものもあるコロナウイルスの影響も加えると、根絶の恩恵は計り知れない。
この先の数カ月、数年で状況が必然的に変わることを理解したうえで、本書には刊行時点で正しいと思われることを書くよう最善を尽くした。いずれにせよ、ここで提案するパンデミック予防計画の要点は変わらず有効だと思う。COVIDがどうなるにせよ、アウトブレイクが地球規模の大惨事にならないよう抑えることを望めるまで、世界にはまだやるべき仕事がたくさんある。