死の定義をAIが変える? 情報社会を考える一冊、五十嵐大介の描き下ろしも
KAI–YOU より 211028 五十嵐 康太
「死」という切り口から、未来のテクノロジーと社会を読み解く書籍『 RE-END 死から問うテクノロジーと社会』が10月27日に発売された。
五十嵐大介さん、諸星大二郎さん、 しりあがり寿さん、うめ(小沢高広・妹尾朝子)さんなど、著名漫画家たちによる描き下ろしのショート漫画・絵を織り交ぜながら、民俗学・人類学・情報社会学・工知能研究といった多様な識者が、死から問うテクノロジーと社会について綴る。
『RE-END 死から問うテクノロジーと社会』
情報化社会における「死」を見つめ直す
現在、故人のデータはネットワーク上に残り続け、データ上で私たちは“死ねなくなる"ともいわれている。
SNSや写真などのデータから故人を再現したAIも作成可能だ。もはや、バーチャル空間で死者との再会も可能な時代に突入しているともいえる。
超高齢化社会を迎えている日本でも、暮らす土地への帰属意識や共同体の価値観が変化し、墓や葬儀のシステムも見直されてきている。
そういったAIによる死後労働や葬儀の変化、死後のアイデンティティと権利、死とテクノロジーの行方などについて触れ、現在のAI時代と未来のテクノロジーがもたらす死の定義の変化、死生観の更新を考える一冊。
寄稿には、情報学研究者の ドミニク・チェンさん、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事で弁護士の 水野祐さん、人工知能研究者の 栗原聡さんらが名を連ねている。