蒋介石神話の嘘 中国と台湾を支配した独裁者の虚像と実像/黄文雄/明成社/2008
戦前は中国、中共との抗争に敗れた以降は台湾にて独裁者だった、蒋介石の伝記本である。
一度結婚した妻に、政略婚のために離婚を迫り、再婚後は妻の信仰していたキリスト教に改宗した。
しかし、権力者として為した、意思決定は、気まぐれ、感情的、利権まみれであり、中国という国の国家のすべてが、混沌とし、いい加減で粗雑で支配層が民衆を顧みず、己の私利私欲を追及していたことがわかるのである。
また、本書の何箇所かに、蒋介石の無謀な決断が、民衆を蒋介石不信に追いやり、各地で国民党の支持が失われ中共政権樹立の遠因となったことが書いてある。
私個人は、こんないい加減な専制君主がどうして、クリスチャンであるのか納得できない。
なぜ、こんなとんでもない人を教会が破門しないのか理解に苦しむ。
そういう意味で、キリスト教というものは、専制君主にとって、非常に都合が良い宗教だということが言えるのかもしれない。
http://meiseisha.com/%E5%95%86%E5%93%81%E6%A1%88%E5%86%85/%E4%B8%80%E8%88%AC%E6%9B%B8%E4%B8%80%E8%A6%A7/%E8%92%8B%E4%BB%8B%E7%9F%B3%E7%A5%9E%E8%A9%B1%E3%81%AE%E5%98%98/
◆知られざる蒋介石の真実が明らかに!
戦後多くの日本人は、蒋介石を「東洋道徳の権化」のごとく考えてきた。「天皇制を護持してくれた」「対日賠償請求権を放棄してくれた」「支那派遣軍と在留日本人を無事に送還してくれた」云々。今も年輩者の間では、蒋介石は「徳を以て怨に報いた」と信じられている。
しかし、これらの蒋介石神話が半ば虚偽であったことは、既に明らかにされている。蒋介石の幕僚は、天皇を戦犯リストに加えているし、蒋は日本へ賠償を要求している。大陸から日本の兵隊や民間人を急いで帰したのも、蒋の軍隊が百戦百敗した強力な支那派遣軍を刺激せぬためだ。多くの罪もなき日本人を戦犯裁判で処刑したのも蒋の政府である。
本書は、中国近代史を作りあげ、後に神格化された孫文、毛沢東の実像にも迫り、中国文明の本質を明らかにしていく快著である。最新の史料を縦横無尽に駆使して描かれる、ありのままの蒋介石像とは?
第一章 次男・蒋緯国遺書の怪
蒋緯国の遺書/『金陵春夢』と『中国四大家族』/蒋介石の出身/四人の妻の謎/捨てられた妻・陳潔如の回顧録/宋家三姉妹と蒋介石/蒋介石夫妻の仲/陳伯達の『中国四大家族』/国家財産を私有財産に替えた孔・宋一族の錬金術/通貨制度の崩壊が国家の崩壊/蒋経国が父・蒋介石を告発
第二章 蒋介石と日本
精華学校・振武学校から革命同盟会入り/保定軍官学校入学の謎/蒋介石と陳其美との関係/蒋介石の将来を決めた孫文との出逢い/蒋介石の上海相場師伝説の真偽/出世コースの黄埔軍官学校長の裏話/蒋介石の共産党粛清/左派将軍時代の蒋介石/最後に葬られた白崇禧、何応欽、閻錫山
第三章 蒋介石伝説の謎
国共党史最大の謎の一つ「中山艦事件」/連邦派陳炯明との対決/胡漢民の蒋介石暗殺計画/陶成章射殺/蒋介石集団の中核/蒋一族の黄金収奪の話/秘書陳布雷はなぜ自殺したのか/黄河大決壊の真相/西安事変に見た蒋介石の実像/蒋介石権力を支える特務組織の実態
第四章 蒋介石の死敵
西山会議派と蒋介石/広西派の李宗仁と白崇禧を圧倒/楊虎城の謀殺/スチルウェーが日記に「蒋介石を消すしかない」と書いた理由/粛清された西南王・龍雲/名将孫立人の粛清
第五章 天下人への蒋介石版「我が闘争」
杭州初陣の武勇伝説/蒋介石と許崇智との軍権争奪/広州商団軍討伐/唐生智の反蒋/有名無実の北伐統一/群雄の天下人への中原大戦/南京政府と広州政府の対決/国共合作分裂後の蒋介石のドイツ人顧問団/蒋介石の劉湘毒殺と韓復榘射殺/蒋介石・経国の帝位相続
第六章 国共内戦
半世紀にわたる蒋毛の対決/蒋毛の国共合作と国共分裂/国共分裂後は奪権闘争にあけくれた内憂外患の時代/『中国之命運』をめぐる蒋毛文筆戦争/長沙焚城記の謎/蒋毛の重慶会談/延安に攻め込んだ蒋介石軍/蒋介石の国民大会
第七章 蒋介石の危機と運命
矛盾だらけの孫文・蒋介石の統一論/なぜ孫文と蒋介石が独裁者になったのか/孫文の「他力本願」を乗り越えられなかった蒋介石/蒋介石のきびしい治軍の表裏/訥弁な蒋介石/蒋介石・経国体制は天皇制度に似ている?/蒋介石の亡国の痛み/蒋介石の暗殺未遂/蒋介石一族の凋落の悲劇/中国の悲劇を知るのに欠かせない大歴史背景
戦前は中国、中共との抗争に敗れた以降は台湾にて独裁者だった、蒋介石の伝記本である。
一度結婚した妻に、政略婚のために離婚を迫り、再婚後は妻の信仰していたキリスト教に改宗した。
しかし、権力者として為した、意思決定は、気まぐれ、感情的、利権まみれであり、中国という国の国家のすべてが、混沌とし、いい加減で粗雑で支配層が民衆を顧みず、己の私利私欲を追及していたことがわかるのである。
また、本書の何箇所かに、蒋介石の無謀な決断が、民衆を蒋介石不信に追いやり、各地で国民党の支持が失われ中共政権樹立の遠因となったことが書いてある。
私個人は、こんないい加減な専制君主がどうして、クリスチャンであるのか納得できない。
なぜ、こんなとんでもない人を教会が破門しないのか理解に苦しむ。
そういう意味で、キリスト教というものは、専制君主にとって、非常に都合が良い宗教だということが言えるのかもしれない。
http://meiseisha.com/%E5%95%86%E5%93%81%E6%A1%88%E5%86%85/%E4%B8%80%E8%88%AC%E6%9B%B8%E4%B8%80%E8%A6%A7/%E8%92%8B%E4%BB%8B%E7%9F%B3%E7%A5%9E%E8%A9%B1%E3%81%AE%E5%98%98/
◆知られざる蒋介石の真実が明らかに!
戦後多くの日本人は、蒋介石を「東洋道徳の権化」のごとく考えてきた。「天皇制を護持してくれた」「対日賠償請求権を放棄してくれた」「支那派遣軍と在留日本人を無事に送還してくれた」云々。今も年輩者の間では、蒋介石は「徳を以て怨に報いた」と信じられている。
しかし、これらの蒋介石神話が半ば虚偽であったことは、既に明らかにされている。蒋介石の幕僚は、天皇を戦犯リストに加えているし、蒋は日本へ賠償を要求している。大陸から日本の兵隊や民間人を急いで帰したのも、蒋の軍隊が百戦百敗した強力な支那派遣軍を刺激せぬためだ。多くの罪もなき日本人を戦犯裁判で処刑したのも蒋の政府である。
本書は、中国近代史を作りあげ、後に神格化された孫文、毛沢東の実像にも迫り、中国文明の本質を明らかにしていく快著である。最新の史料を縦横無尽に駆使して描かれる、ありのままの蒋介石像とは?
第一章 次男・蒋緯国遺書の怪
蒋緯国の遺書/『金陵春夢』と『中国四大家族』/蒋介石の出身/四人の妻の謎/捨てられた妻・陳潔如の回顧録/宋家三姉妹と蒋介石/蒋介石夫妻の仲/陳伯達の『中国四大家族』/国家財産を私有財産に替えた孔・宋一族の錬金術/通貨制度の崩壊が国家の崩壊/蒋経国が父・蒋介石を告発
第二章 蒋介石と日本
精華学校・振武学校から革命同盟会入り/保定軍官学校入学の謎/蒋介石と陳其美との関係/蒋介石の将来を決めた孫文との出逢い/蒋介石の上海相場師伝説の真偽/出世コースの黄埔軍官学校長の裏話/蒋介石の共産党粛清/左派将軍時代の蒋介石/最後に葬られた白崇禧、何応欽、閻錫山
第三章 蒋介石伝説の謎
国共党史最大の謎の一つ「中山艦事件」/連邦派陳炯明との対決/胡漢民の蒋介石暗殺計画/陶成章射殺/蒋介石集団の中核/蒋一族の黄金収奪の話/秘書陳布雷はなぜ自殺したのか/黄河大決壊の真相/西安事変に見た蒋介石の実像/蒋介石権力を支える特務組織の実態
第四章 蒋介石の死敵
西山会議派と蒋介石/広西派の李宗仁と白崇禧を圧倒/楊虎城の謀殺/スチルウェーが日記に「蒋介石を消すしかない」と書いた理由/粛清された西南王・龍雲/名将孫立人の粛清
第五章 天下人への蒋介石版「我が闘争」
杭州初陣の武勇伝説/蒋介石と許崇智との軍権争奪/広州商団軍討伐/唐生智の反蒋/有名無実の北伐統一/群雄の天下人への中原大戦/南京政府と広州政府の対決/国共合作分裂後の蒋介石のドイツ人顧問団/蒋介石の劉湘毒殺と韓復榘射殺/蒋介石・経国の帝位相続
第六章 国共内戦
半世紀にわたる蒋毛の対決/蒋毛の国共合作と国共分裂/国共分裂後は奪権闘争にあけくれた内憂外患の時代/『中国之命運』をめぐる蒋毛文筆戦争/長沙焚城記の謎/蒋毛の重慶会談/延安に攻め込んだ蒋介石軍/蒋介石の国民大会
第七章 蒋介石の危機と運命
矛盾だらけの孫文・蒋介石の統一論/なぜ孫文と蒋介石が独裁者になったのか/孫文の「他力本願」を乗り越えられなかった蒋介石/蒋介石のきびしい治軍の表裏/訥弁な蒋介石/蒋介石・経国体制は天皇制度に似ている?/蒋介石の亡国の痛み/蒋介石の暗殺未遂/蒋介石一族の凋落の悲劇/中国の悲劇を知るのに欠かせない大歴史背景
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