日本経済は再生できるか/田村秀男/ワニブックス/2022
一流の金融・経済分析者として知られる、産経記者による、最近の日本経済を中心に、見方、考え方のウンチクが書いてある、この分野にしては珍しくまともな本。
見出しから、本書のキーワード的は、物価高騰の真犯人、ウクライナ侵攻をめぐる主要国の関係、すべてが連動している世界経済、悪い円安、悪い円高、デフレ脱却、経済をダメにする政治とマスメデイアである。
本書では、特段の記述はないが、経済をダメにする政治とは、民主党政権時代に消費税増税を決定したこと、再エネ賦課金制度を発足させたこと、外国人の健康保険加入拡大を行ったことなどにより、庶民の税負担等が激増したことが挙げられる。
立憲民主党の前身である民主党は、今回の選挙で議席を伸ばすと予想されているが、当時「増税無し」を公約に掲げておいて、前言を翻し、平気で消費税増税法案を成立させたとんでもない政党だったことは、忘れてはならないことである。