社会人の息子がいる。
日本には、かつて元服という素晴らしい習慣があったが、明治維新や核家族化などで失われてしまった。
しかし、父親になった日以降、養育(金銭的な援助)以外の何かをなさなければならないときがくることは自覚してきたつもりである。
1人目の子供が生まれて間もないある日、書店で、ビジネス書で、「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」という本を見つけ、私もこの本を書店で手にとって読んだ。
読んでみて、この本は悪い本ではないと思った。
アマゾンの商品説明には、こう書いてある。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4102428011/ref=s9_simz_gw_s0_p14_i1?pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=center-1&pf_rd_r=17725VA5NFAJ6G30FEAD&pf_rd_t=101&pf_rd_p=463376736&pf_rd_i=489986
本書は、ビジネスマンとして成功を収めた著者が、同じく企業家を目指す息子へ宛てて書いた手紙をまとめたものである。全部で30ある手紙は、試験、実社会への出発、企業での人間関係、部下とのコミュニケーション、友情、結婚など、ビジネスマンが人生で遭遇するあらゆる場面に言及している。著者が人生を通じて得た「礼儀正しさにまさる攻撃力はない」「友情は手入れしよう」「批判は効果的に」といった教訓は、いずれもビジネスにおける普遍の真理をついている。
本書の魅力は、こうした教訓だけにあるのではない。「父親を超えられない」と不安に思う息子を励ます場面では、息子の成長を祈る父親の気持ちが伝わってきて、思わず涙しそうになる。父親と息子の、男同士の絆。厳しさと愛情の入り混じった複雑な感情が、読むものの心を強く打つ作品である。
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