アングラマネー タックスヘイブンから見た世界経済入門/藤井厳喜/幻冬舎新書/2013
タックスヘイブンの経緯に関わる入門書であるが、内容は濃い。
面食らうほどである。
特に、イギリス、アメリカ、イタリアに対する見方が変わるほど衝撃的な内容である。
イギリスについては、ロンドン・シテイの成り立ちと位置づけ、アメリカについては、アメリカ発祥の大手企業が法人税をまったく払っていない事実、イタリアについては、マフィア、バチカン、チャイナによるアングラ経済でGDPの35%であるとの指摘がある。
これらの情報について、調べる術が理解できている人にとっては常識の次元のことであるが、知らない人にとっては、日本の政界、大企業がタックスヘイブンをどう活用しているかを含め、日本経済は(脱税対策含め)大丈夫なのかそうでないのか、続編を期待したい気持ちになる。
アメリカ大統領選挙において、バチカンの不正選挙関与を指摘する情報がネットで出回っているが、アングラマネー天国となっているイタリアだからなし得たことなのであろう。
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