清貧の思想/中野孝次/草思社/1992
戦時中国粋主義に違和感を覚えた著者が、日本回帰し発表した本である。
まえがきで著者はこう述べている。
要約すると
「日本には、物作りとか金儲けばかりでなく、それ以外にひたすら心の世界を重んじる文化の伝統があること、現世での生存は能うかぎり簡素にして心を風雅の世界に遊ばせることを、人間としての最も高尚な生き方とする文化の伝統があり、それこそが日本の最も誇りうる文化である。そして今もその伝統(清貧を尊ぶ思想)はわれわれの中にあって物質万能の風潮に対抗している。」
名文であると私は思う。
この本は、大きく分けて前半部分と後半部分からなる。
前半部分では、本阿弥光悦、良寛、鴨長明、池大雅、与謝蕪村、吉田兼好、松尾芭蕉が登場し、これらの古典の中から著者の気に入った部分の紹介と解説がある。
後半は、著者のエッセイである。
なお、この本に関心ある方は、巻末に参考文献リストがあるので、一読しておくことをおすすめする。
戦時中国粋主義に違和感を覚えた著者が、日本回帰し発表した本である。
まえがきで著者はこう述べている。
要約すると
「日本には、物作りとか金儲けばかりでなく、それ以外にひたすら心の世界を重んじる文化の伝統があること、現世での生存は能うかぎり簡素にして心を風雅の世界に遊ばせることを、人間としての最も高尚な生き方とする文化の伝統があり、それこそが日本の最も誇りうる文化である。そして今もその伝統(清貧を尊ぶ思想)はわれわれの中にあって物質万能の風潮に対抗している。」
名文であると私は思う。
この本は、大きく分けて前半部分と後半部分からなる。
前半部分では、本阿弥光悦、良寛、鴨長明、池大雅、与謝蕪村、吉田兼好、松尾芭蕉が登場し、これらの古典の中から著者の気に入った部分の紹介と解説がある。
後半は、著者のエッセイである。
なお、この本に関心ある方は、巻末に参考文献リストがあるので、一読しておくことをおすすめする。
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