閑雲孤鶴の日々  - Fire生活者の呟き -

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大英博物館の話

2022年11月07日 | 書評 国際

大英博物館の話/出口保夫/中央公論社/2017

中公新書「物語 大英博物館」を文庫本版。内容は新書とほとんど変わっていないとされる。
この本の特徴として、大英博物館に纏わる、四方山話が読めることが挙げられる。ただ、話の次元はこんなエピソードがあったという次元のことではない。
歴史上の偉人レベルの人を含めて相当数の人(紳士淑女)が、博物館のリーデイングルーム(図書閲覧室)に30年前後通ったと書かれている。
生きている限り学び続けようとする無名の人たちが、リーデイングルームを利用しているのである。


著者は、このリーデイングルームを(研究的生活者にとっての)至福の場であり、その場所は再び帰り来ない夢の跡だと綴りつつ、著者自身も40年通い続けたと告白している。著者のリーデイングルームに関する思い入れは人一倍強いようだ。

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