イギリス式 お金をかけず楽しく生きる/井形慶子/講談社現代新書α文庫/2006
イギリス人と日本人の生活習慣、ものの考え方、他者との係わりについて、著者の豊富な渡英経験に基づき、まとめた本。
内容的には、なるほど、そうだったと納得するレベルで仕上がっている。この種の他国紹介は、ともすれば、日本のことを知らない執筆者が圧倒的、他国贔屓一辺倒になる傾向が強いが、著者は、日本社会が抱える問題に気づいている点において、著者は優秀である。
しかし、全般的に、「日本の良くない点」と「イギリスの良い点」中心でシナリオ構築傾向にある。
実は、私は、イギリス人たちとの会話を通じて、多くのイギリス人が自国の良くない点ばかり語りたがる傾向にあったことを知っている。
良い本であることは間違いないことなのだが、普通の感覚の日本人であれば海外に行って日本の良さを発見するものなのだが、著者は(何らかの背景事情があり)必ずしも日本好きではないような印象を抱いてしまうのである。
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