みなさん、こんにちは。
ゴールデンウィークが始まりましたね。
それが終わると、学校や会社に「行きたくない病」として、昔は五月病とよく言われていましたが、
今でもあるのでしょうか?
ーフリー素材よりー
私は昔、小学校で教員をしていたのですが、新しく5年生の担任になった時、
始業式当日にお休みしていた女の子が1人いました。
5年生は全部で5クラスあり、そのうち2人の先生は4年生からの持ち上がりでした。
その先生が、休んだ女子児童は4年生途中から不登校なのだ、と教えて下さったのです。
当時学校に行けない子は、その規模の学校でも、校内で1人か2人ぐらいという時代でした。
文部科学省の調査によると、2022年度に不登校と判断された小中学生は約30万人と過去最高。
子どもの育ちや学びは、世相や社会の状況、息苦しさなどから影響を受ける。
社会の写し鏡としての不登校は、もはや例外的な事例やマイノリティの問題ではない。
不登校の急増は、子供観、指導観、学校像の問い直しを迫っている。 ―日経新聞よりー
長野県では今年度から、基準を満たすフリースクールなどを認証し支援する、全国初の制度を設けたそう。
画一的な学校教育だけではなく、フリースクールなど学校外の民間施設もきちんと認められ、
教育が多様化していくのは、とても良い傾向だと思います。
ただ、受け皿となるフリースクールは、全国的に数が不足、定員が一杯、通える距離にない、学費の値上げ…など、
さまざまな問題があるそう。
ー通信制高校ガイドー
そこで、フリースクールを運営しているNPOが提案しているのが、企業内の「子どもの居場所」。
子どもの不登校によって、保護者の5人に1人が「退職・休職」を余儀なくされているという事実は、
企業にとって痛手であることも。
企業内の「子どもの居場所」は、企業の社会貢献のみならず、子ども達が働くことを実践的に学べるメリットもあると、
こども家庭庁も力を入れているとか。
それを聞いた時、「当院では以前やってたなあ」と。
これまで、何人かのスタッフの子どもさんが、不登校気味になったことがありました。
そこで、「一緒にクリニックに来たらいいよ」という院長の発案で、
休憩室や研修室で、勉強したり本を読んだりゲームをしたりで1日を過ごし、また一緒に家に帰るというカリキュラム?!
お母さんと登院した期間は、それぞれ何日間、何か月、数年とさまざまでしたが、
みんなまた学校に復帰して進学し、既に大学を卒業して海外留学したり、立派に働いている子も。
お母さんスタッフも子どもさんも、よく頑張りました!
もちろん、お母さんは周囲への気兼ねもあったでしょうが、
当院の他のスタッフは、そんな気持ちも充分汲み取ってくれる人達ですからね。
昔の話に戻ると…。
その女の子は、次の日からクラスの子ども達数人と私とで、毎朝お迎えに行くようになりました。
やがて、子ども達だけでお迎えに行く日が続き(今では安全面から、とても考えられないことですが…)、
4月の終わりごろには初登校!
そして、6年生の最後まで、お休みは病気の時だけで、無事にみんなと一緒に卒業しましたよ。