伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

今夜はナゾトレ・京扇子

2025年01月21日 | 京都
昨今、フジテレビが騒がしいが、それは置いておいて。



「今夜はナゾトレ」という番組は関西では放送されていない。
その時間帯はやすともの何とか、というのなど、
関西独自の番組を放送しているからだ。
ゴールデンだというのに関西は大阪放送局の力が強いのだ。
(ロザンの宇治原が出演しているのに放送はされない)

しかしたまに日曜日のお昼に関東で放送されたナゾトレを、
時差で放送している。
関西では日曜昼の時間帯はクイズ番組のネプリーグとかを、単発で放送してるのだ。


先日の日曜日は2024年の11月に関東で放送されたもの、
というテロップ付きで「今夜はナゾトレ」を放送していた。
新聞のテレビ欄を見ると京都特集だったので録画しておいて見た。
(出かける用事があるので録画した)


11月に関東で放送されたものだったから、
季節が紅葉の時期の京都特集で、まるで季節外れだったが。
(思わず横溝正史のきちがいじゃが仕方ない、というフレーズを思い出した)


他愛もないクイズ番組だと思ったが京都に関することはわりと正確だった。
外国人に人気のあるトップ30と題して
観光地の伏見稲荷や清水寺、嵐山などが登場するのは当然として、
お土産の阿闍梨餅だとか松風、漬物のすぐき、しば漬け、
いけず石に犬矢来などまでかなり細かいマイナーな部分まで紹介してた。

その番組の中で、京扇子について紹介しているパートがあった。
かなり詳しく扇子の製造工程も見せていて、これは、と思った。
これはうれしい。
製造過程がランダムであっち行ったりこっち行ったりしてたが…。


扇子の製造は完全分業制である。
私の父はその中でも扇子の「折り」を担当していた。



番組の中で京扇子は京都周辺で作られている、と言っていたが、
扇子の骨は滋賀県で作られているのだ。
骨を作る(扇子用に加工する)職人と絵付け職人、
折り職人はそれぞれまったく別の工程としてそれだけに専念する。
そして問屋さんが職人の間を行き来してすべてを統合する。
最終工程は「つけ」で骨と扇面をドッキングさせる仕事だ。
問屋さんが自らすることもある。

ナゾトレの番組の中では扇子を折ったあと絵を描く場面が出て来たりと、
編集がいまいちだったが、
それでも扇子の折り過程をかなりの尺で見せてくれた。
平口(ひらぐち)を開ける場面まで出て来て、なつかしくなりうれしかった。






京扇子の特徴も説明していた。
江戸扇子より(江戸扇子というのがあるのを初めて知った)
間数(けんすう)が多い、ということだったが、
普通のあおぐ扇子の場合、京扇子は35間(けん)である。
かなり詳しく取り上げてくれて感動だ。



そして閉じる時、ぱちんと音がするのが良い扇子。
そのためには扇子の上部に行くにしたがって両端がカーブを描いて、
上部が締まった形になっていなくてはならない。
そうすることによって扇子を閉じる時にぱちんと音がして閉まるのだ。

カーブを描いてきれいな形で閉じていることで扇子が長持ちする。
扇子の型くずれがなく、何年も同じ形で使えるのである。





扇子の上部が開いたままになっているとすぐに駄目になる。
よく100円ショップなどで売っていた中国製の安物の扇子は、
上部にしまりがなくだらしない形である。すぐに型崩れするだろう。
あんなものは扇子ではなくて扇子もどきである。
中国製の安物が出てきたせいで扇子職人の仕事が減ったそうだ。
だから中国が大嫌いなのだ。





絹製の扇子・絹扇(きぬせん)はしかし上部が開いたままだ。
絹は布なので、形が定まらないから紙のように閉まらないのだ。
長持ちもしなくてすぐへたるが、紙扇より装飾的で映えるので作られていた。
ただ扇子を閉めた時の上部を見るとぶさいくではある。
この形が中国製と同じと言っていいだろう。


中国の安物ばかりがはびこって日本製の美しい扇子が使われなくなって来たのは、
残念なことである。
その前に最近では携帯用ファンが流行っているが。


ナゾトレでは親骨のカーブをつける工程を丁寧に取材していて、
しなるようにすることでピシッと音のする閉まり方が出来ること、
それによって長持ちすることを紹介していて、とてもよい内容だった。
こんなに京扇子について詳しくテレビが取り上げるのは久しぶりだったので、
うれしくなったのだった。




しかしナゾトレの最後にいきなり東京に話が移ったのには腑に落ちなかったが。
なぜ❓





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