今朝、ドクターサイトで某トクターが原因不明の熱(39℃台)で悩んでいるとのブログを拝見しました。FUO(不明熱)は臨床的に38℃以上の熱が3週間以上持続し、可能な精査をしたにも関わらず原因がはっきりしない状態をいいます。一般的には頻度順に感染症・悪性腫瘍・結合織病の順に多いのですが、実際大学病院レベルで精査してもハッキリしないものが、多々あります(13%)。したがって専門家による更なるアプロ-チが必要となる訳ですが、なかなか難しいのが本当の所であります。某ドクターの発熱パターンは一過性(1回/月)であり、口腔アフタ以外は全身症状は全くないとの事。小生も大学病院時代に同様な症状の症例を経験したことがあり、最終的にエチオコラノロン熱と診断されました。この疾患は男性に特有で、周期熱のパターン(発熱と平熱の間歇反復)を示し、その他の全身症状が皆無であり、一般検査では異常がないのが特徴的。男性ホルモン(アンドロゲン)の肝臓での不活化障害が原因とされていますが、詳細は不明です。幸いにして自然経過で治癒する場合が多く、積極的な治療は必要ありません。鑑別診断としては周期性好中球減少症が重要であります。
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