ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

ゼチーアのMR勉強会!!

2009年05月29日 09時31分05秒 | Weblog
 昨日ジェリング・プラウ主催のMR勉強会に講師として参加しました。脂質異常症の治療薬として現在スタチン係剤が主流でありますが、実際の診療ではその治療目標到達率は60%前後であり、治療不十分の症例も多い。これに対しスタチン(ストロング)の増量が行なわれているが、その効果は6%前後であり、期待したほど十分ではない。この原因として小腸でのコレステロール吸収亢進が想定されており、メタボリック症候群症例やDMさらにはスタチン長期投与症例で顕著であると考えられている。そこで小腸コレステロールトランスポ-ター阻害薬(55%前後)であるゼチーアが注目されている。コレステロールは腸肝閉鎖サイクルを形成しており、胆汁排泄性のコレステは食事性とほぼ同等であり、ゼチーアを投与することで、増加した腸肝コレステサイクルを改善することが期待される。実際スタチンと併用では20%以上のさらなるLDL-Chの改善が認めらる。さらにHCL-
Chの改善も著明(20%)であり、非常に有用な薬剤である。また副作用がほとんどなく認容性が非常に高く、患者さんも医師も安心して投与できるのが素晴らしい!
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注目!メタボリック症候群に対するミカルデイスの効果!!

2009年05月27日 09時37分05秒 | Weblog
 降圧剤ARBとして汎用されているテルミサルタン(商品名:ミカルデイス)はインスリン対抗性改善作用など他のARBにはない特徴があるのは以前より知られている。その作用機序としてリガンド応答性の核内受容体型転写因子であるPPARγは注目されているが、これは主に脂肪細胞の分化に関わるアデイポネクチン増加が糖代謝や脂質代謝を強力に改善し、潜在的動脈硬化を抑制すると考えれている。テルミサルタンも同様の効果があるとされるが、その効果はPPARγアゴニストのチオグリタゾン(アクトス)の約30%程度とされている。最近の研究では若干PPARγに対する受容体結合性がフルアゴニストであるアクトスと違いがあり、パーシャルアゴニストであると位置ずけられている。その結果、臨床効果はアクトスに及ばないものの体重増加(循環血液量)や心不全発症率の副作用が軽減されるとしている。
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祝!日馬富士初優勝!!

2009年05月25日 07時00分58秒 | Weblog
 大相撲夏場所テ千秋楽において大関費馬富士と横綱白鳳が14勝1敗で並び優勝決定戦となった。結果日馬富士が食い付き左下手投げで白鳳を下した。日馬富士は軽量力士でありながら、ずば抜けたSPEEDと技で勝ち抜いてきた力士であるが、安定した勝率を残すためにはやはりもう少し体重が必要であろう。しかし、体重が増えると怪我も多くなるので限度(10㎏程度)があろう。外国人力士の優勝は高見山から8人目になるらしいが、それにしても外国人力士の優勝が続いており、日本人力士も頑張ってもらいたい。かど番脱出の千代大海には拍手を送ったがこの様(ざま)では淋しい感がある。このままでは柔道(JUDOU)と同じく、大相撲も国技ではなくなり”O-ZUMOU”となるかもと思っている。
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メタボ塾無事終了のお知らせ!!

2009年05月22日 09時31分03秒 | Weblog
先日開催された当院でのメタボ講演会に多数参加頂きまして、誠に有難うございました。今回は私(わたくし)ドクトール隆がメタボリック症候群についてお話しさせて頂きましたが、次回はDM(糖尿病)関連の話を内科および皮膚科の立場からの講演会を予定しております。さらなる応援参加を期待しております。今回はヤクルト竹村社長からドリンクの提供があり、非常に感謝しております。内科医としましてはメタボリック症候群の中でDMが最も重要であると思っておりますし、この病気でお悩みの患者さんも多いと思いますので、次回はDMの最新治療についても情報提供したいと思っております。DMは自覚症状がなくても、動脈硬化が確実に進行する病気であり、心血管疾患発症予防のためにも患者さんと一体となって地域医療に邁進致したいと思っております。有難うございました!!
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掲載!PM医学誌に当院の論文が載りました!!

2009年05月18日 09時28分21秒 | Weblog
 今月の医学雑誌PM(PUROGRESS IN MRDICINE4月号)に当院の投稿論文が掲載されました。タイトルはSU薬治療抵抗症例に対するイスリン抵抗性改善薬の併用効果-グリメピリド治療抵抗例に対するピオグリタゾンの併用効果-であります。現在DM(糖尿病)の第一選択薬はSU剤であるが長期投与すると次第に治療抵抗性となり、増量してもあまり効果がなく、インスリン治療に移行せざるを得ない患者さんが多い。しがって、SU剤(アマリール)治療抵抗症例では増量せず、アクトスを15~30㎎追加することでかなりの血糖改善効果が得られること、さらには30%の症例では劇的な効果が得られ、アマリールの減量が可能であるとの主旨の論文である。特にメタボ症例ではインスリン抵抗性が大きいため効果が大きいようである。更に、脂質異常改善効果も大きく、今回の症例では既に脂質異常改善薬投与(73%)があるにも関わらず、食後TG(約50%減)およびHDL-C(20%増)の著明改善が得られた。また、血中アデイポネクチン(高分子量)を2~3倍増加させる作用もあり、心血管イベント抑制の観点からも注目視される。したがって、これからのDM治療はインスリン抵抗性改善薬をファーストチョイスとした治療戦略が有効であると期待される。
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