昨日は糖尿病フォーラムIN大館に参加してきました。最新のDM治療
薬DPP4阻害薬について判り易い御講演がありました。特別講師は東京
医科大学主任教授の小田原先生であります。まずDM治療の最終目的は
急性・慢性の合併症を減少させ、健康長寿(現在の平均寿命)を達成する
ことにあります。実際DM症例では男性10歳、女性では13歳寿命が短く
なっています。これは慢性的高血糖(変動)により、DM合併症や癌などが
増加していることが原因であります。また平均血糖値(HbA1c)が高いほど
また病歴が長いほど多くなります。残念ながら現行のDM薬では不十分で
あり、多剤併用あるいはインスリン治療を駆使して、治療している現状にある
訳だが、膵β細胞の温存機能はなく、次第に二次無効化してDMが悪化する
傾向にある。そこで新薬DPP4阻害薬を使用することで生理的血糖改善が
期待される。特にリナグリプチン(トラゼンタ)5mgは胆汁排泄(未変化体)の
ため腎臓障害にも肝臓機能低下症例にも減量することなく、使用可能である。
したがって、適応範囲も広く、最も安心して使用できる薬剤である。その血糖
降下作用も他剤と同等以上であり、一日一回1T(5mg)なので、患者さんの
アドヒアランスも良好に保てそうであります。また3月から多剤との併用も可能
となり、さらに使いやすくなると思います。