最近高齢化が進み認知症症例が増加してきている訳でありますが、早期の
診断治療により、劇的に改善するものもあり、安易に諦め放置するのは賢明
ではありません。主な認知症疾患を列記すると①アルツハイマー型②脳血管性
③レビー小体型④特発性正常圧水頭症⑤慢性硬膜下血腫などが上げられます
が、臨床症状と脳CTあるいはMRI検査にて鑑別が容易に付きます。認知症の
程度は簡易認知テストである程度評価できます。特に④と⑤は外科的処置に
よりほぼ完全に治る可能性が大であり、早期の治療が重要です。他の①や③
でも内科的治療薬が有効であり、もちろん早期治療がより有効です。②について
は再発予防や保存的治療が主体となりますが、早期リハビリにてかなり改善する
ケースもあり、諦めてはいけません。とにかく歩行障害や幻覚・幻聴などの異常行
動や同じことの反復会話など不審な言動を感じた場合は家族が率先して検査を受
けるよう勧めることが肝要であります。