小生は医師歴25年になりますが、初めて「医者は神様だと言われました」。それは10日程前の診察時のことですが、実はこの患者さんは15年程前に胃の全摘術をしている方で2週間前から発熱、重度の食欲不振、ふらつきなどの症状があり、仕事を休んで自宅療養をしていたがさっぱり良くならないため、当院受診となる。診察時顔面蒼白で軽度熱感があり、脈も微弱で頻脈傾向を示しており、一見悪液質を思わせる臨床所見であった。早速胸部X-P、心電図および血液検査そして血清ビタミンB12をオーダーしました。その結果は小生が予想した通り、汎血球減少と肝障害とくにLDHの異常高値を示し、その割には網状赤血球の増加はなく無効造血パッターンを認めました。また、血清ビタミンB12は著明減少しており、最終診断は胃全摘後の内因子欠乏による悪性貧血と考えました。従って、ビタミンB12製剤の注射を週3回外来にて行なったところ、たった1週間でみるみる白血球・血小板の増加を示し、食事も取れるようになりました。しかし、赤血球の増加なく心配させられましたが、10日後には増加傾向を示しほっとした矢先でした。その患者さんから「医者は神様だ!?」と言われました。”お客様は神様です”と言う言葉はどこかで聞いたことがありますが、なんとも不思議な感があります。

昨日TVで”風の谷のナウシカ”をじっくり視聴しました。
人間文化の急激な進展と戦争が自然を破壊し、変質した大地に発生したフカイの群生。これは猛毒を有し,人間を侵し人類を滅亡に追い込む。そんな中、自然愛・人間愛に満ちた主人公ナウシカがこの危機から人類を救う。
この映画を視聴して感じたことを述べてみたい。自然はいわば人体そのものであり、幾多の常在菌が存在している。過剰の抗生物質投与により、その常在菌のフローラバランスが乱れ、本来病原性の低い弱毒菌の台頭や深在真菌の増勢により、重症感染症を引き起こし、死に至る。つまり、我々医療人は過剰診療や過剰治療を極力避け、本来潜在的に持つ人間の抵抗力を損なわないよう注意したいものである。また、ナウシカのように知性や人間愛にあふれた医師に生りたいものである。感動ものです。
人間文化の急激な進展と戦争が自然を破壊し、変質した大地に発生したフカイの群生。これは猛毒を有し,人間を侵し人類を滅亡に追い込む。そんな中、自然愛・人間愛に満ちた主人公ナウシカがこの危機から人類を救う。
この映画を視聴して感じたことを述べてみたい。自然はいわば人体そのものであり、幾多の常在菌が存在している。過剰の抗生物質投与により、その常在菌のフローラバランスが乱れ、本来病原性の低い弱毒菌の台頭や深在真菌の増勢により、重症感染症を引き起こし、死に至る。つまり、我々医療人は過剰診療や過剰治療を極力避け、本来潜在的に持つ人間の抵抗力を損なわないよう注意したいものである。また、ナウシカのように知性や人間愛にあふれた医師に生りたいものである。感動ものです。