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TM-942 メンテナンス

2019年07月06日 | アマチュア無線 フルハイビジョンD-ATV

マイクロ波の入り口の「1200MHz帯」は、二次業務の関係で使い辛くなって来ましたが、

IC-9700の登場でまた少し賑やかになって来ている様です。

また、1200MHz帯では30年近く前?からTM-941・(942シリーズ)もかなりの台数

使われて来ており、今でも相当数が働いているリグの一つだと思います。

(当方にも、これらのシリーズ全体で 10台以上 あります)

しかし年代相応の機種でトラブルも多発する様になり、メンテにも手間がかかる状況になり

つつありますので、当方のメンテナンスを少し紹介したいと思います。

まず、当方は1.2G及びマイクロ波帯でのQRVが多いので、TM-942等の1.2Gを特に念入りに

メンテナンスします。

通常この942シリーズの1.2Gユニットは、一番下に位置し、そのままで調整する事は至難の業

となっていますが、実は簡単に調整する事が出来る様にできるのです。

多くのTM-942等のシリーズは、特に1.2Gの周波数ズレが大きく各部の調整が必須となって

来ていますので「1.2Gユニットを一番上」に持って来れば、写真の様に調整ポイントを表に

出す事ができます。

そしてユニットの位置を差し替えた後一度リセットすれば、145MHzと1200MHz

のバンドユニットを認識し直し、ディスプレイ表示も左右が入れ替わります。

(145Mユニットは外したままでもOK:表示もしない)

これで1.2Gユニットが簡単に調整できる様になります。

調整にはちゃんとした測定器や合うセラミックドライバー等が必要ですので、いい加減な測定器や

適当な金属ドライバー等を使うと、使えない物にしてしまう可能性もありますのでご注意願います。

周波数は温度によって、3KHzから4KHz程度動く物があり、SW ON から連続送信しながら周波数

を監視していると、S時カーブの様に変化します。

どこのポイントで合わせれば良いかは、その機器の特性で変わるので、時間をかけて温めたり

冷やしたりして、ドリフトのセンターが運用周波数の都合の良い所に調整します。

温度によって±2KHz以上ドリフトする様な物は、TCXOを交換した方が良いでしょう。

受信ではセカンドIFの周波数ズレもあり、調整する事があります。

またALT・Sメータ機能も調整できますが、下手に弄ると壊してしまいますので、判る方

だけが「自己責任」で弄る事としましょう。

満足に調整できたら、ユニット位置を差し替え再度リセットすればOKです。

(面倒でそのままの場合もあります)

 ディスプレイのLED化はアチコチで紹介されていますが、出来たら定電流ダイオードを使う

のが良いかと思います。

 

変調で良くあるのが、マイクを替えれば音量や音質が変わる物はマイクエレメントを変える前に、

マイクエレメントを入れる丸穴奥にあるヒメロン?が劣化して穴を塞いている物も多く、

音が上手く入らなくなり不調となる場合があるので一度確認しましょう。

変調音がおかしかったら、ますバラシテからマイクエレメントをむき出しにして確認してから

判断し、場合によっては劣化したヒメロン?を剥ぎ取り、小さく切った黒いスポンジ等に

交換すると良いでしょう。

この様な 1.2Gを含むトリプルバンドモービル機は、まだまだ頑張って貰います。

 

 

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