無線機や無線関連機器を購入する際、あちこちのハムショップを回って『一番安いところから買う』という人が、今もなお、多いように見えます。こういう買い方は『お店にとっても失礼』です。また、お店側やメーカーも『相変わらず、プロダクト・セリングをやっている』のです。製品だけ用意して店頭で並べても『価値』を『伝えていない』のですから、買う側は『価格でしか価値判断材料がない』というところでしょう。
【写真:要は『こういうことがしたい』のを販売店に伝えないといけない】
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◆戦略の本質を考える。
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本当は『軍事用語』である『戦略』という言葉は、あまり使いたくありません。
とはいえ『適正な言葉が見つからない』ので、
あえて『戦略』や『戦術』という言葉を使います。
今や、FT8/FT4がHFでの主流になっています。
▲Top DXerが目指している、JAでのDXCC Challengeの推移
かといって、DXCC Challengeなんてのは、
ある程度の条件が整っていて、時間をかけられなければ、
実現するのは、かなり『難関』だと思います。
戦略の本質は『何をやって、何をやらないかを決めること』です。
私が、よくいう『ブルーオーシャン』は、
多くのDXerが群がるところには近づかないことです。
いわゆる『レッドオーシャン』には、いかないということになります。
私がFT8/FT4を始めたのは、2020年で『アーリー・マジョリティ』の頃です。
あれから数年が経過しているので、今は『ラガード層』が、
FT8/FT4等の参入を始めたり、気になったり、しています。
ラガード層とは・・・。
・周りのみんなが
・やっている、持っている状況に気付き
・はじめて導入や購入を考える
・保守的な層 です
私は、FT8の前に『JT65』をやってみましたが、
いろいろあって止めた経緯があります。
一番の要因は『時間がかかる』ということでした。
また、うっかり短縮型のアンテナにハイパワーを入れてしまい、
コイルを焼き切ったというのも『トラウマ』になっていました。
FT8の登場は知っていましたが、なかなか踏み切れませんでした。
そうこうしているうちに『CQ-hamradio誌』で、
特集が組まれたり、別冊付録でFT8を扱う号が増えてきた折、
たまたま、懇意にしている販売店がFT8の経験を積んでいる最中、
JT65の1/4の時間で交信できるなら・・・と、
再度、Digitalモード運用に参入することになりました。
このときは、すでに『キャズムの壁』も越えていたように感じます。
キャズムの壁とは『普及のために必ず通る大きく高い壁』です。
マーケティングをやっている人には常識中の常識で知られています。
今のムセン界における『ラガード層』も考察してみましょう。
・ニアマ
・200W免許
・FT8
多くがカムバック組で、430MHz帯や7MHz帯のPhoneで再開したが、
周囲はニアマだらけで『とりあえずは、第三級移行コースで50Wを確保』。
そのうち、ニアマ・200W免許・FT8が『セット』であることに気付き、
免許されたら、この3つをやってみようという層です。
参入に関しては『一番遅い、ドンケツ層』です。
まあ、やりたいときがアマチュアなので、いつ始めてもいいのですが。
メーカーも運用者も『製造業出身者』が多く、
私が書くことは『シニカルなやつ』にしか見えないのは仕方がないでしょう。
しかし、製造業出身者の多くは『顧客目線』を持っていません。
・松下、三洋、シャープのOB
・旧電電公社、旧国鉄のOB
・その他の製造業
・中小零細企業の『客の言いなり営業』出身者 ほか
こういう方々が、とりわけ関西のアマチュア無線界の中心にいます。
今から10年ほど前に『定年退職した大手家電OB』は多くの退職金をもらっています。
その退職金の10%ほどを『無線再開費』に充て、
手あたり次第に、HFの運用をしているように見受けられます。
340エンティティのうち、常駐局がいる250ほどのエンティティまでは、
別に3アマでも到達できるはずなのですが、
カネにモノを言わせて、ペディション頼みの残り90エンティティが出てくると、
こぞって『ご本尊さまぁ~』と『DX詣で』をしています。
何をやるかは『その局の勝手』ですが・・・。
私は『もうちょっと「自分なりの遊び方がないんか?」』と感じます。
遊びでも、おカネはかかります。
それを『軍資金』と呼びます。
成果が出なければ、軍資金は『不発弾』と化します。
ですから『きちんと戦略を立てて、それに沿った実行を』というのです。
また、戦略の本質は『何をやって、何をやらないか』でもあります。
手当たり次第に、あちこちのバンド・モードに出るのも結構ですが、
いずれ『やることがなくなって(やりつくして』、
ペディ局や珍局が出てきたとき『わんさか湧いてくる』のです。
こういうやり方は、早晩、飽きがきます。
・数年後に、自分があるべき姿
・現状認識
・そのギャップを、どう埋めるか
こういったグランドデザインを描くのも大事です。
どうも、今のアマチュア界は、
そういった『戦略立案』もやらずに、
どこのエンティティができたとか、あかんかった・・・等々、
もうちょっと、冷静に取り組んだ方が『長続きする』と思うのですがね。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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