この度日本機械学会の機械遺産として5台のカメラが登録された。
* アサヒフレックスⅠ型
* アサヒフレックスⅡb型
* ミランダT
* ズノー
* ニコンF
の5台だ。
日本機械学会の解説を引用すると「~その中で1950年代の5機種は、
「カメラといえばドイツ」という評価を逆転させた機械式一眼レフ
カメラである。その理由は、なんといっても利便性、次に堅牢性と
いえる。」とあるけれど、利便性を追求した、というのは分かるけ
れど、堅牢性についてはズノーはちょっと外れるような気がする。
カメラ収集家にも人気の高いズノーだけれど、実際今まともに動く
個体を探すのは大変だろう、何と言っても「ズノー=壊れるカメラ」
というのはコレクターの間では常識だからだ。
先進的で魅力的なカメラだけれど「すぐ壊れる」ので有名なのだ。
で、まあそれは置いておいて、ニコンFがあるのは何でと考えたけ
れど、日本で最初の「システムカメラ」として、そしてバカみたい
に丈夫だという事だろうと思っていたら本当にそうだった。
以下また引用
「~ニコンF(1959年・日本光学工業(株)(現(株)ニコン))
は、はじめて一眼レフカメラシステムを構築した機種といえる。後
発だが、それまでに実現したほとんどの機構を備え、豊富な交換レ
ンズや専用モータードライブ、フラッシュなどのアクセサリーを用
意することであらゆる撮影に対応させた。堅牢性も高く評価され
「プロユース」という言葉も生み出し、日本製一眼レフカメラが世
界市場で認められた象徴的な製品となった。」
やはりそういう事だったか。
しかし「遺産」という言葉にはなんだか「かつてあったもの」とい
う感じがするので、どうかと思うけれど、確かに歴史に残るカメラ
たちではある。
遺産、と言われても今でもオーバーホールしてバリバリ使っている
んだけれどな、何かの映像で見たけれど、ニコンFのシャッター耐
久試験で、カウンターの数字が15万回を超えてもまだまだ動き続
けているというのを見たことがある。
今どきの電子制御のフォーカルプレンシャッターではなく、完全機
械式のシャッターだ、それも60年以上前のカメラでそれを達成し
ていたのだからまあ何と丈夫だと感心したものだ。
今のデジタルカメラでシャッター耐久15万回とか30万回なんて
「すごいだろ」的な解説を見るけれど、60年前にもうそんなのク
リアしていたって凄いな、と。
でもって、ニコンFは元がレンジファインダーカメラのニコンSシリ
ーズであるから、構造は比較的簡単なのと、人気があるので今でも
修理する店はいくらでもあるし、そもそもが丈夫であるので、使っ
ていて壊れるということはそうそうない。
これらのカメラが歴史として登録されることは輝かしいことである
と思うのだがな。
今の日本の製品で、未来にこういう風に登録されるようなものはあ
るんだろうか、すべての製品が電子機器になって多かれ少なかれ皆
同じのようになったしまった現代、歴史に残るようなものはあるだ
ろうか・・・・。
@ ラーメン食べたい
本日の種:リコーWG6