考える英語 (英作で英会話上達!)

身の回りの事から、社会情勢まで、幅広い事柄を、自分の知っている簡単な英語で表現していきます。英会話教室をやっております。

英作『山菜の宝庫、山の恵みを頂く』(山菜採り3)

2024-04-17 20:48:00 | 英作 解答

英作問題『山菜採り』

3. この山は、山菜の宝庫で、麓(ふもと)の宿では、四季を通して山の恵みを頂ける。

⇒ 『山菜の宝庫』とは、英語でどう表現したらよいだろうか。

宝庫とは、何か。

なぜ、宝庫というのか。

宝庫、お宝という言葉で、それを言っている人の、言いたい所を思うことが大事である。

山菜の宝庫というしかない状況を想像する。

山菜の宝庫という時の、絶対条件の一つは、数である。1つや2つしかないのなら、それは宝庫とは言わない。要するに、数で言うと「多い」ということである。

宝庫という為のもう一つの条件は、質に関してである。単にあるものが、多数あるからといって、それを宝庫とは呼ばない。質や価値として高いものだから、宝なのである。質や価値が高いものとは、要するに「良い」ものである。

以上を総合すると、山菜の宝庫とは、要するに、良い山菜が、多数山にある、ということになる。よって、

・This mountain has a lot of good wild plants. 

良い山菜とは、何かというと、当然「食べられるもの」なので、

・The mountain has a lot of edible wild plants. ということになる。

 

物理的観点から言うと、宝庫とは、数量的には、単に多いということでしかない。では、心理的観点から言うと、宝庫とは、どういう心境なのだろうか。山菜採りに行って、お目当ての山菜が、辺り一面に生育している。探し求めたものが、目の前に、辺り一面に広がっているとしたならば、特にそのことが予期せぬことであれば、なおさら、その事態は、心理的、感情的観点から見ると、それは驚きに他ならない。よって surprise を使って

・You will be surprised to see so many (edible) wild plants in this mountain. 

山菜の宝庫ということで、宝なので、treasure という語を使おうと思う方もいるだろう。本当に、古墳から発掘されたり、何らかの埋蔵金のような、純然たるお宝であれば、本来の意味として treasure を使うのは自然であるが、山菜を称して宝というのは、比喩的な表現であり、山菜が宝であるのは、それらの価値を高く評価する一部の人たちだけである。よって、広く宝と認知されていないものに、宝と言うのは、英語にすると不自然となる可能性がある。従って、treasure の使用は、山菜採りの文脈においては慎む方がよいだろう。不自然になり得る、ハイリスクな英語を避けることも、大事な英語力の一つである。

『麓(ふもと)の宿では、四季を通して山の恵みを頂ける』

麓の宿、ということであるが、麓とは何か。最も簡単に考えると、山に対して、麓は山の近くと考えられるので near the mountains となる。 厳密にいうと、山の麓は、at the foot of the mountain という。山の足元ということ。対するのが at the top of the mountain である。これを覚えているのがベストである。英作の趣旨では、知らないなら、考えよということなので、英会話においては、必ずしも常にベストな答えは出ないという、現実に立脚した発想が大事であり、最善でなくても、次善の策として(second best)どんな時でも、自分の持つ英語で、自在に表現できる力を培いたい。

続いて、宿ということであるが、いかにも日本的な響きのする語であり、inn という語もあるが、わからないと言って、すぐ調べるまでもなく、少し考えたら、同じ形式のもので、欧米に似たものはないかと思うと、すぐに hotel が考えつく。hotel の定義(OXFORD 現代英英辞典)→a building where people stay, usually for a short time, paying for their rooms and meals(短期間滞在する所(建物)で、部屋と食事代を払う)とある。宿そのものである。宿のイメージはもう少し小規模かもしれないが。 innの定義は、a small hotel, usually in the country(小さなホテル、たいてい田舎の方にある)とある。inn は、a small hotel と定義されているので、要するに、宿は hotel でよい。

宿を、a Japanese inn と知っていればよい。しかし、知らない時に、だからと言って、慌ててスマホや辞書にお世話になったり、お手上げで何も言えないという事態は避けたい。

『四季を通して山の恵みを頂ける』

山の恵みとは、何か。

恵みという、ある種漠然とした、抽象的な言い方は、そのままでは英語にするのが難しいものは、具体的に考えるとよい。

山の恵み、というのは、具体的に言うと、明らかに、山菜のことであり、その他を意味はしない。よって、山の恵みを頂くとは、単純に考えて、山菜を食べること(もしくは採取すること)なので

・You can eat wild plants from the mountains. / You can get wild plants in the mountains. 

『四季を通して』とは、どう考えるか。

四季を通してとは、どの季節でもということなので

・You can eat wild plants in every season. 

四季を通して頂けるということは、特定の季節ではないということ。即ち、いつでもということ。よって

・You can always get wild plants in the mountains. 

四季を通してということは、年中ということ。夜通しが all night なので、年中ならば all year となるので

・You can get wild plants all year. (年中→ all year around /throughout the year 等もあり)

 

他にも『山の恵みを頂ける』ということで、山菜を食べることを楽しめると解して

・You can enjoy eating wild plants in every season.  

 とも考えられる。

『四季を通して山の恵みを頂ける』ということは、1つの季節限定ならば、採れる山菜の種類も限られるかもしれないが、四季を通してということは、四季折々の山菜が楽しめるということで、幅広い種類の山菜が採れることを意味する。

・You can enjoy eating many kinds of wild plants, because you can pick wild plants all year in this mountain. (たくさんの種類の山菜が楽しめる、なぜなら、年中山菜採りができるから)

have でもよい。

・This mountain has various wild plants for us in every season. 

簡単な英語であっても、我々の工夫と使い方次第で、十分意味を伝えることができる。ネイティブの英語に耳を傾ければ分かるが、我々の認識をはるかに超えて、基本単語を多用している(もちろん簡単な英語といえども、基本単語の基本的な使用法から、前置詞との組み合わせで意味が千変万化する句動詞の使用も含まれるが)。

まとめると

『この山は、山菜の宝庫で、麓(ふもと)の宿では、四季を通して山の恵みを頂ける』

・This mountain has a lot of edible wild plants. At hotels near the mountains, you can eat various wild plants from the mountains all year around. 等。

 

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英作『山菜は、日当たりのよい場所等、至る所に自生』(山菜採り2)

2024-03-03 17:40:13 | 英作 解答

英作問題『山菜採り』

2. 山菜は、日当たりのよい場所や、川のほとりなど、山の至る所に自生している。

⇒ 英作は、考えることを重んじる。我々は、既に多くのことを知っている。誰しも学校で多くの知識を得ているだろう。しかしそれらは、使われなければ、もしくは使い方を知らなければ、いくら多くの知識を持っていても、知らないことと同じである。考えることで、我々は、自分が何を知っているかを知ることができる。考えなければ、自分が何を知っているか、知らないままである。

 

『日当たりのよい場所』を考える。

日当たりがよい、とはどういうことだろうか。

山菜にとって、日当たり、即ち日光とは、生存に欠かせないものである。山菜にとって、日当たりとは、必要不可欠なのものなので、need を使い

・Wild plants need sunlight. 

これだけでも、どんな場所で山菜が生えているか、イメージできる。

Where can we find wild edible plants in the mountains? と聞いて、

They need sunlight. と答えられたら、日当たりのよい場所(に行けばよい)ということになる。

 

さらに具体的に考える。日当たりのよい場所とは、具体的にどんな場所か。

山菜を遮(さえぎ)る物、即ち遮蔽物がない場所である。日光を遮蔽(しゃへい)する物とは、当然、高い木や植物である。山菜を採るにあたり、日当たりのよい場所へ行くということは、即ち、高い木や植物がない場所へ行くことと同義である。よって

・If you want to find wild plants, you must go to a plce where there are no trees or tall plants. となる。なぜか。日光(sunlight) を浴びる必要があるから。合わせると、

・Wild plants need sunlight. If you want to find wild plants, you can go to a place where there are no trees or tall plants around.

日当たりと言うと、日光である。英語では、sunlight やsunshine を使い、get と共に、My room gets a lot of sunlight/sunshine. (私の部屋は、日当たりがよい)のように使う。sun だけでも使われ、My room gets a lot of sun. とも言う。

・Wild plants need sunlight. We need to go to a place (or area) which gets a lot of sunshine. 

・We have to go to a place where there is a lot of sunshine. 

関係代名詞でなくてもよい。

・If there is a lot of sunlight, you may find wild plants easily. 

・Go to a place with no trees or tall plants around. You will find wild plants easily. 

 

『山菜は、日当たりのよい場所や、川のほとりなど、山の至る所に自生している』

自生しているとは、何か。

その字面の通り、自(おの)ずから、もしくは自(みずか)ら生きている、存在していることである。

要するに、そこに『ある』ということなので、 There is/are や have でよい。

川のほとりとは、要するに川の近くである。near を使い

・There are /We have wild plants near the river. 

・There are /We have wild plants on the riverside. 

自生は、grow wild とも言う。知っていれば使うもよし、知らなければ知らないでよい。英作修行の趣旨からすれば、自生=そこに存在すること、と見抜いて have を使う柔軟性があれば、英会話上達は近い。

山の至る所とは?

至る所とは、簡単に言うと、多くの場所である。many を使い

・We have wild plants in many places (of a mountain). 

至る所とは、言い換えれば、どこでも、ということ。everywhere を使って

・We have wild plants everywhere in the mountains. 

自生しているとは、栽培の反対の概念であり、誰かが意図的に、特定の区画に、人為的に植物を食用並びに観賞用に植えているのではなく、ただ自ずから、自然発生的にそこに『在る』ものである。自生しているものは、山菜採りをする人間の側からすれば、野に分け入って『見つける』ものである。よって find を使うのもよい。

・We can find wild plants in many places of a mountain.

『山菜は、日当たりのよい場所や、川のほとりなど、山の至る所に自生している』

合わせると

・You can find wild plants in many places of a mountain. You can go to the riverside, and go to a place with no trees or tall plants around, because (most) wild plants need sunlight. 

have だけでもよい。

・We have wild plants everywhere in the mountains. We have wild plants where we have a lot of sunlight in the mountains. We also have wild plants near the river. 

日当たりがよい、ということは、太陽があるから成立する。日当たりがよいということは、人間の立場から考えると、太陽が見える位置にあるということになる。よって see を使って

・We can find wild plants where we can see the sun. 

日当たりがよい場所とは、逆に言うと、陰(shade)の所では、山菜は生えていないと考えられる(種類にもよるだろうが)。

・We have no wild plants in the shade. 

・We have fewer wild plants in the shade.  

 

日当たりというと、sunny という単語がある。 It is sunny today. (今日は晴れている)のように使うが、場所に使って

・We have wild plants in sunny places. 

・Many wild plants grow in warm, sunny places. のように言える。

 

いずれにしても、自分のよく知っている基本単語で言えないか、という意識が大事である。道具(英語)は、持っているだけでは、使えない。その道具をよく使うことだけが、その道具の使用法に熟達する道である。使わない道具は、錆びるのみである。機会は、待っているだけでは得られない。自ら使う機会を求めるべきである。

Practice makes perfect! (練習あるのみ)

 

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英作『春の訪れ、山菜採りが恒例行事』(山菜採り1)

2024-02-17 21:26:55 | 英作 解答

英作問題『山菜採り』

1. 春が訪れると、山で山菜採りをするのが、我が家の恒例行事だ。

⇒ 山菜というのは、食べられる野草のことで、野草は、野にある植物なので wild plantsと呼ばれる。これに、食べられるという意味のedible を組み合わせて edible wild plants と呼ばれる。edible →edi + ble (可能) のediの部分は、語源的に、食べるの意味の eat から来ている。edi とeat は似ているので覚えやすい。

英作の注意点であるが、趣旨としては、簡単な英語、知っている英語、習った英語を、最大限駆使して、表現するということである。日本語を見たまま、反射神経で訳してはならない。直訳になるからである。日本語の表面的な字面を訳すのではなく、意味を考えて、英語にすることが大事。

 

『春が訪れると』

春が訪れるということは、簡単に言うと、春が来るわけである。come を使って、

・When spring comes.

春が訪れると、という日本語は文章になっているが、単純に『春には』と考えれば、

・In spring  もよい。

 

『山で山菜採りをする』

山で山菜採りをする、ということは、どういうことか。

山で山菜採りをするということは、差し当たり、山へ行ってすることなので

・We go to the mountains.   →特定の山というより、単に山へ行く、ということだが、通常このようにthe +山の複数形となる。

 

他にも、単に『山で』なので、in the mountains でもよい。

『山菜採り』とはどうなるか。

山菜を採ったり、花を摘む場合、pick という語がよく使われる。

・We go to the mountains and pick edible wild plants. のように使われる。

pick でもよいが、pickを知らなくても、考えれば、他にいくらでも言いようがある。

英作では、知らなければ、自分で考えるということを重んじる。

その気概がなければ、一言も英語では言えない。もちろん何でもいいわけではない。正しく、自然な英語でなければならない。

 

山菜を採るということ自体を考えると、その逆は当然、野菜を意図的に栽培することである。

栽培している野菜を収穫するのではなく、山に行って自生している山菜、野草を採取するためには、我々は何をするのか。

山菜を探す。何のためか。見つけるためである。

・We go to the mountains to find wild edible plants. 

採るということは、その前提として、見つけなければならないので、find という基本動詞でよいことになる。

採ることは、見つけること。ならば、見つけるためには、探さねばならない。look for で

・We go to the mountains and look for wild plants.   でもよい。

 

山菜を採る、ということは、山菜を得ると考えれば、

・We go to the mountains and get wild plants. 

他にも、山菜採取とは、何のためかを考えれば、山菜のためなので、for を使えば、

・We go to the mountains for wild plants.  と言えば、採取と言うのに動詞も言わずに、ただ適切に前置詞を配置すれば、事足りる。

 

該当する言い方を言えない際は、そのこと自体を言おうとせずに、他で代替する。

山菜を採る、ということだが、なぜ山に行くのか、山があるから、と言ったエベレストを目指した登山家がいたが、今回は、山に行くのは、山菜があるからなので、

・We go to the mountains because there are a lot of wild plants in the mountains.  というように、特に『採る』を言わなくても、理由を明確に述べれば、『採る』の意味を表すこともできる。

 

『我が家の恒例行事だ』を考える。

こういう文章を考える時は、『要するに』どういうことか、という観点から考えるのがよい。

要するに、恒例行事とは、定期的に何かを行うこと。もっと簡単に言えば、よく行うこと、いつも行うということに過ぎない。

『山で山菜採りをするのが、我が家の恒例行事だ』

山菜採りが、恒例行事とは、要するに、毎年行くということである。春が訪れると、ということなので、毎年春には~ということ。

・Every year we go to the mountains for wild plants in spring. 

every year と spring を合わせてもよい。

・Every spring we go to the mountains and find /get /pick  wild plants. 

我が家のということなので

・When spring comes, my family /the whole family / every one in my family / all of us in my family / go(es) to the mountains and collect /gather (集める)wild plants. 

 

恒例行事や、その他日本語特有の慣用表現等を英語で言おうとする場合、そのまま字面を英語にしようとしてはならない。直訳になると、通じない。日本語と英語は全く別物であると考えないといけない。直訳の問題点は、いくら単語レベルで英語に直しても、全体として何を言っているの不明瞭な英語になってしまうことである。少し立ち止まって、考えることで、極力間違いを避けつつ、より自然な表現に近づけることができる。

恒例行事とは、単にいつも、毎年、それを行なっている、ということでしかない。

英語にすると、単に every ~ ということであるし、いつも行う、ということならば、英語表現というよりも、文法で言うと、現在時制(現在形)を用いるだけで、変わらない習慣等を言い表せるため、別に特別な表現は、本来必要はない。

考え方だけで、自然な英語で表現ができる。

 

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英作『イチゴは、虫歯予防の効果があり、歯を白くする成分が含まれている』(英作問題・いちご16)

2023-11-02 11:20:00 | 英作 解答

英作問題『いちご 』

16. イチゴは、虫歯予防の効果があり、歯を白くする成分が含まれている。

⇒ 英語で表現する、といっても、細かく訳すこともできるし、大まかに訳すこともできる。

経済と一口に言っても、見方によってミクロ経済、マクロ経済となるし、アジアとひとくくりに言っても、その中には日本、韓国、中国、タイ、インドネシア・・・等々ある。人間の体だって、1人の人間の人体には、見えないけども、37兆だの60兆個だのといった無数の細胞で構成されている。物の見方によって、さまざま様相は変わる。語学でも同じだろう。1つの物事があって、そのことを見過ぎたら、単に直訳にしかならないだろうが、もっと大きく見れば、全体が見え、自然な英語になるだろう。一つの事柄であっても、具体的な見方もあれば、抽象的な見方もできる。もっと柔軟に、おおらかに物を見るようにすれば、逆によく見えるだろう。

『イチゴは、虫歯予防の効果があり・・・』という箇所を、大きな視点から、あえて大まかに訳すとどうなるか。

要するに、いい悪いで言うと、当然『いい』ということなので、

・Strawberries are good for your teeth.  となる。

虫歯の予防効果があるということは、歯にいいに決まっている。虫歯にならないために行う歯磨きだって、歯にいいから毎回行っているのである。good という単純な単語を、我々はもっと重要視してもいいのではないか。予防? 効果?と悩んで何も言えないよりも、ずっとよい。

では、もう少し細かく見て見ると、どうなるか、考える。

虫歯予防の効果がある、ということは、あえて思い切った言い方をすると、イチゴを食べたら、虫歯にならないと、考えると、

・You will not have bad teeth if you eat strawberries. (虫歯にならない)

虫歯になるは、have を使い、have a bad tooth (一本)/ have bad teeth. (複数) という。

他には、keepを使うと

・Eating strawberries will keep you away from having bad teeth. 

・Eating strawberries will keep bad teeth away. (keep tooth decay away) 

protect なら

・Strawberries will protect you from (having) bad teeth. 

prevent (防止)を使うと

・Eating strawberries will / may prevent bad teeth. (prevent tooth decay) 

decay という単語は、腐るという意味で  tooth decay, a decayed tooth, a decaying tooth, で虫歯を意味する。have を使い、 have tooth decay(虫歯の状態)、have a decayed (decaying) tooth(虫歯が一本)、他にcavity も虫歯を意味し、語源はラテン語で空洞(hollow)とあり、明らかにcave(洞穴)と関連があるとわかる。要するに虫歯で穴が開いているということで、I have no cavities (=no holes in my teeth, ロングマン英英辞典)のように使う。

イチゴを食べたら、即、虫歯にならないわけもないだろうと思うが、イチゴには、キシリトールが多く(イチゴ100g中に350mg)含まれているそうで、砂糖ならば、虫歯菌(ミュータンス菌等)が砂糖を食べて、酸を出し、それによって歯が溶けて虫歯になるが、キシリトールは、天然の甘味料で、砂糖と同等の甘さにも関わらず、虫歯菌のエサにはならず、よって酸も産出しないとのこと。

虫歯予防に効果があるキシリトールのみならず、イチゴには、歯周病の予防に対して効果が高いビタミンCが多く含まれている。

歯周病は英語で periodontal disease という。以下は、歯周病関連の単語のお話。少し英作とは関係ないが、中上級者向けに、ご参考まで。

peri はperiod (期間、周期等の意味)といった単語と同じく、『周り』の意味の語源で、dontal がデンタルからもわかる通り歯に関係する語源。perio+dontalで歯の周りなので、歯周病。periodontal disease は、またの名を gum disease と言う。gumは歯茎のこと。要するに、歯周病(periodontal disease)とは、歯茎の病気であり、その初期症状においては、gingivitis(ジンジャヴァイティス=歯肉炎)と呼ばれ、歯茎の炎症や腫れ、出血が起きる。治療しないで、重症化すると、periodontitis(歯周炎、ペリオドンタイティス)に至る。-tis は、炎症の意の語源。periodontal disease (歯周病)の初期症状であるgingivitis(歯肉炎)であれば、Your gums will be swolen or start bleeding. (歯茎の腫れや、出血)程度であるが、If you leave them untreated (治療しないでほっておくと)、 gingivitis may develop into periodontitis. (歯肉炎は、歯周炎に至る)ことになる。歯周炎の最も重い(severe form) 段階は pyorrhea (歯槽膿漏、パイオリア)となる。その段階に至ると、gums shrink and teeth may loosen or fall out. (歯茎が減り(歯肉の退縮)、歯がグラグラして、抜け落ちる可能性)。歯周病菌が引き起こす歯周病は、単なる歯茎の病気ではなく、歯槽骨と呼ばれる骨まで溶かすかもしれない病気である。 (periodontal diseaseに関して、アメリカの歯科医のwebsites 等を参照した)

イチゴをせっせと食べて(?)歯を磨き、歯のケアを怠らないようにしたい。Run to the dentist if you have any problems with your teeth!

ちょっと、単語の話が長くなったが、英作に戻る。

『歯を白くする成分が含まれている。』

「成分」という箇所に、引っかかるかもしれない。

英作の大事な発想の一つに、わからないものは、言おうとしない、という考えがある。

わからないものは、言わない代わりに、他の代替手段を講ずる。

要するに、他で言い換えるということである。

わからない箇所に拘泥してはならない。そんな暇があれば、自分で考えることである。

こんなものは、自分で考えた方が早い。

『歯を白くする成分が含まれている。』

要するに、成分などは、言い換えたら、単に『何か』なので something でよい。

『含まれる』は、平たく言えば、イチゴはその何かを『持っている』なのでhave を使うとよい。

イチゴには、何かが入っていて、その何かが、歯を白くする、のであるから、

・Strawberries have something that makes your teeth white. 

もっと簡単に

・Strawberries have something, and it makes your teeth white. でもよい。

成分を、特に気にしなければ、イチゴを食べたら、歯が白くなるでもよい。

・Your teeth will be white if you eat (a lot of) strawberries.  イチゴに含まれる、歯を白くする成分は、リンゴ酸(malic acid)と呼ばれるそうだが、それをどれくらい摂れば、歯が白くなるかは、わからないので、 will より may のほうがよいかもしれない。どちらでもよいだろう。

have を使うと

・You will / may have white teeth if you eat strawberries. 

give を使うと

・Strawberries  will give you white teeth. となる。 

色々な方向から、言えるようにするのが、英作の練習である。

ちなみに、成分という単語に着目すると、components, elements, ingredients などあるが、それぞれに適切な文脈がある。今回の、イチゴの文脈では、あえて言うと、食品(食材)に使われる ingredient かもしれないが、頻度で言うと、ちょっとわからない。substance(物質)を使っているものも見られる。components は機械の文脈で使われることが多く、elements ならば、例えば a chemical element で 元素の意味で、それぞれの文脈がある。

どれを使っていいかわからない場合は、使わないことである。

お勧めは、やはり something である。ネイティブも、よく使っている。我々よりも、ずっと使っている。good もそうだ。簡単な英語の使用法に、もっと着目したい。

歯が白くなる、黒くなる(?)というような、いわば気軽なお話で、componets やらelement などの格式ばった単語を使うのは、少し滑稽だろう。でも、我々は、英語で表現する際、特定の単語に着目してしまうと、事の軽重がわからずに、むやみやたら、格式ばった英単語を使ってしまう事態に陥る。目の付け所が肝心である。

『歯を白くする成分が含まれている。』どこをみて、どこを見ないか、自分で考え、判断する。それが英作の大事な修行である。

 

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英作『ビタミンCは、熱に弱い。生食できるイチゴは、ビタミン摂取にうってつけ』(英作問題・いちご15)

2023-09-17 18:03:00 | 英作 解答

英作問題『いちご 』

15. ビタミンCは、熱に弱いため、生で食べられるイチゴは、ビタミンCの摂取にうってつけだ。

⇒ 熱に弱いを考察する。

一口に強い弱いと言っても、文脈次第で、使い方があり、使う場合と使わない場合がある。ここでは、とりあえず weakを使わずに考えたい。

ビタミンCは、熱に弱い。

これを言い表すために、「結果から」考えてみる。

熱に弱いビタミンCは、では熱にさらされると、どうなるか。

もちろん、熱により、ビタミンCは、損なわれる。要するに、失われるので

・Vitamin C is lost when it is heated. 

損なわれる一歩手前の、減少するということなら have とless を使い

・You will have less Vitamin C if you heat it. 

 

『生で食べられるイチゴは、ビタミンCの摂取にうってつけだ』

これは、要するに『イチゴは、調理(=火を通す)せず食べらるので、ビタミンCを損なうことがない。だから、イチゴを食べれば、たくさんのビタミンCが摂れる』ということである。英語にすると

・You (basically) eat strawberries without heating them, so if you want a lot of vitamin C, strawberries will help you. (イチゴは、加熱せずに食べるので、ビタミンCが要るということなら、イチゴがいいですよ)

『うってつけだ』という箇所を、strawberries will help you と、文脈の流れで訳したが、色々あるだろう。

うってつけ=適切=よい。ということで、good もよい。

・Strawberries are good, because they have a lot of vitamin C, and you don't cook them whey you eat them, so vitamin C will not be lost. (イチゴもいいですね。ビタミンCが豊富で、加熱しないで食べるので、ビタミンCも損なわれません。)

あとは、『うってつけだ』ということは、その発言の意図を考えれば、『イチゴを食べるべし』と言っているのは明白であるので

・You should eat strawberries, because strawberries have a lot of vitamin C, and the vitaimn C will not be lost because you often eat them raw. 

 

生で食べるということは、加熱しないことなので、heat(加熱) や cook (調理=火を通すこと)を使うのもよい。

raw (生)を使うと、 eat ~ raw で 生食べるということになる。to eat strawberries raw. で この raw は 動詞を修飾する副詞的な使い方となる。to eat raw strawberries なら、生イチゴを食べる。

加熱すると、ビタミンCは、失われるし、破壊される。destroy という語も、よく栄養の話で使われる。

・Heat  (or boiling) destroys vitamin C. (熱(又は煮ること)で、ビタミンCは、破壊される)等。

他にも、sensitive (敏感な)という語があり、

・Vitamin V is sensitive to heat and light. (光や熱に敏感→弱い)という言い方もよく見られる。

・Broccoli,  spinach, and lettuce may lose up to 50% or more of their vitamin C when boiled. (healthlineより)(→煮ると、ブロッコリ、ホウレンソウ、レタスは、50%以上のビタミンCが損なわれる)のように、英作で使った lose もよく使われる。

 

どうしても、日本語で熱に強いとか、弱いと書いてあると、strong と weakと思うが、単語レベルでよくても、文脈では合わないことも多いので、自分の知らない使い方であれば、他の言い方で言い換えることが、大事である。いかようにも言い換えられる、柔軟性のある表現力を、英作練習で培いたい。

そして、色々な方面から表現するという英作における努力が、一言言ったらもう後が続かないという、誰しもが直面する英会話における悩みへの、解決策となるだろう。

 

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