タールのような
黒い汗を流しながら
おまえは必死に
迷子になった馬を
探している
それに乗れば
不思議な愛の園を
千里も走ることができるという
美しい駿馬を
伝説の聖者となるために
愚かな嘘をついた
その日から
おまえにはその馬が
見えなくなった
愛さえあれば
愛さえあれば
こんなつらい思いなど
しなくてよいのに
黒いタールの汗で
盗んできた聖衣を
汚しながら
おまえは千匹の
駄馬の群れに飛び込む
嘘ばかりついてきた
自分の影を殴りながら
おまえは駄馬の群れの中をさまよい
探し続ける
探し続ける