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読書記録:小説「デドモと呼ばれるトマス」

2015-05-04 10:28:12 | 雑文
小説「デドモと呼ばれるトマス」(赤木孟一、冬樹社 1975.12.24)
劇作家赤木孟一は、「デドモ」とは双子という意味であるということを鍵としてトマスをイエスの兄と設定して物語を展開しています。バルティマイやザアカイ、イスカリオテのユダや盗賊バラバ、ニコデモなどが、福音書に登場する人物にそれぞれキャラクターを与えて登場させ、当時の政治的状況を背景とするドラマに仕上げています。当然、完全なフィクションですが、それだけに少しでも新約聖書の時代に興味を持っている者には、豊かなイマジネーションを与えてくれます。30年ほど前に出版され、その当時買って読みましたが、あまり面白いとは思えませんでしたが、現在読み直してみると、なかなか読み応えがあります。この人にはもう一つ「ニネベ」という作品があるそうですが、そちらの方はまだ読んでいません。(2006.4.23)

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