M先生
子育てをしていて、いちばん悩むのが「説教」である。
躾はしっかりしなくてはと思う反面、子どもなんてものは一回教えて身につけてくれるものじゃない。(そういう優秀な子もいるかもしれないけど、うちは全然違う)
そうなると躾ではなくて、くどくどと「説教」をしなくちゃいけなくなる。
困ったことに私はこれが大嫌い。
子どもの時、母親が口うるさくて説教が長いタイプだったので、自分は絶対大人になったら説教はやめようと誓ったのである。
言っても絶対「一言」で終わらせてみせる!!
そしてその誓いをしっかり果たしている。
おそらくとんでもないダメ親なんだと思うけど、子どもの時からの誓いなんだからしょうがない(笑)
小四の時好きだった先生がある時言った。
「こうやって偉そうに説教しなきゃいけない時って、皆は嫌かもしれないけど、先生だってものすごく嫌な気分なんだよ」
へえ、そうなんだ。
「先生も嫌な気分になる」
私は、その本気の嫌そうな顔と口調を今でも覚えている。
世の中には、説教とか説法とか講釈とか演説が、心底大好きとしか思えない人がいる。
見ていると本気で楽しそうである。
支配したいのか洗脳したいのか?と思えてくる。
M先生は、当時教師まだ2年目で、長髪で一見不良みたいな雰囲気だったけど、私は今でもいちばん好きな先生だったと思う。