デザイン・シンキング・アプローチを用いて、イノベーションのジレンマを克服する。

デザイナーにとっては当たり前のデザイン思考は、デキるビジネスマンにとっては、むしろ意外なアプローチみたいです。

嫉妬と自己愛

2018-04-01 16:30:19 | 読書感想文
 引用されている、味は淡白だけれども凶暴な魚「ナイルパーチ」生き残るためには、一見おとなしく見えても、いざとなると勝負強い実力が必要な時代なのかもしれません。本の感想・レビューとは関係のないキャチコピー

 紀伊國屋書店(流山おおたかの森S・C店)に行くと、いつも平積みされている佐藤 優氏の書籍…そしてその殆どには、氏の顔写真が印刷された帯がついています。私は、意図が分からないまま、どうもその辺をうさん臭く感じていたので、中々手にとれないでいました。しかし違和感を解消する出会いがやってきました。「嫉妬と自己愛」という題が、私が今、可能な限り解明!?したい分野でしたので、躊躇せず買ってみたところ、欲していた情報が満載でした。

 佐藤優さんによると「イエスは、隣人を単に『愛しなさい』と言っているのではなく『自分のように愛しなさい』と言っていることが重要であり『自分を愛することができない人が、他者を愛することなどできない』というのが、キリスト教の愛に対する考え方である。従って自己愛はとても重要な概念であるが、嫉妬と隣り合わせの感情であり、制御することはとても難しい」とのこと。私たちは「健全な自己愛」を獲得するために、自分が自分を大切にするように、他人も自分を大切に思っている。それを許容できるようになる必要があります。

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もったいない主義

2017-07-30 06:15:53 | 読書感想文
「幸せとは、小さな喜びを重ねていくもの。そう考えれば、幸せになるのは”ものすごく簡単”、
ささやかな幸運や人の好意に敏感になるだけではないかと思います。」

 著者の小山薫堂さんは、「おくりびと」の脚本を書いた方です。
早速、本文から、私が気に行った部分を抜粋させていただきます。
「幸せとは、小さな喜びを重ねていくもの。そう考えれば、幸せになるのはもの”すごく簡単”、
ささやかな幸運や人の好意に敏感になるだけではないかと思います。」

 蛍光ペンで印を付けたところをスキップして読んで行くと、とても素敵なフレーズに
出会いました。それは「どんないい車に乗っていても、助手席の彼女と言い争いしていたら
不幸だし、どんなにボロい車に乗っていても、隣に座っている奥さんと仲がよければすごく
幸せです。」という話です。我が家も、来年17年目の車検を受けるボロい車に乗っていますが、
とりあえず、隣に座っている家内と仲よくしたいと思います。だって、結局、いいものを
手に入れる目的は、幸せになるためなのですから…

 もう一つ「上質な日常品を使うのは確実に幸せになるコツ」をいうのも心に留めておきたい
言葉ですね。めったに着ないパーティドレスよりも、よい歯ブラシが大切なのかもしれませんね。

 とにかく、元気をくれる本です。元気のなくなりそうなあなたに。


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2017年4月の読書メーター

2017-05-04 06:33:40 | 読書感想文

2017年4月の読書メーター…佐藤 優さんの『嫉妬と自己愛-「負の感情」を制した者だけが生き残れる (中公新書ラクレ)』に収められている佐藤 優さんと斎藤 環先生との対談を読んだことを切っ掛けに、ジャック・ラカンに引き込まれた4月でした('◇')ゞ

4月の読書メーター読んだ本の数:13読んだページ数:2934ナイス数:987脳が壊れた (新潮新書)脳が壊れた (新潮新書)感想著者の鈴木大介さんは、ここ十年来、虐待や貧困といった環境的理由でドロップアウトし、犯罪行為に手を染めてしまった若者など、社会的に発言の機会が与えられない弱者を取材してきた記者だ。そんな鈴木さんが脳梗塞に襲われたのは、2015年の初夏、41歳の時であった…鈴木さんは、脳梗塞によって失われたものに対峙する最中で、自分の症状が「多大な不安とストレス中で神経的疲労を蓄積させ、認知判断力や集中力が極端に落ちた弱者の状態」と合致することに気づき、プロの取材記者として、自分の体験を文書として客観的に記録するのであった…読了日:04月30日 著者:鈴木 大介
レジリエンス入門: 折れない心のつくり方 (ちくまプリマー新書)レジリエンス入門: 折れない心のつくり方 (ちくまプリマー新書)感想物理用語の「外圧による歪み」という意味の「ストレス」に対して「レジリエンス」は、その歪みを跳ね返す力です。嫌なこと、辛いこと、悲しいことを経験すると私たちはへこんだり、途中で挫けそうになったり、落ち込んだりします、そんな嫌な気分をもとの正常な状態に戻す力です。レジリエンスは、視点を増やすことによって鍛えられ、強化する過程で一生の財産となる「グリット(遠いゴールに向かって興味や情熱を失わず、とてつもない長期にわたって、継続的に努力し続けることによって、物事を最後までやり遂げる力)」も手にすることができます。読了日:04月27日 著者:内田 和俊
ハーバード白熱日本史教室 (新潮新書)ハーバード白熱日本史教室 (新潮新書)感想あとがきに「回顧録から始めたこの本ですが」とあるように、冒頭は、まるで日記のような滑り出し…アマゾンのカスタマーレビューも賛否両論だったことから、つまらない本を掴んでしまったか?と心配になったが、そこからは"九州の高校を出た理系の彼女が、ハーバード大学で251人の履修生を獲得する日本史のレクチャラーになるまでの14年間が180ページに圧縮され"常人には考えられない速度で経歴を獲得して行くプロセスが圧巻の展開だった。私は思う、北川智子さん、人は、あなたのような女性を「Lady Samurai]と呼ぶのだと…読了日:04月25日 著者:北川 智子
生き延びるためのラカン (ちくま文庫)生き延びるためのラカン (ちくま文庫)感想曖昧な記憶と照し合せる限り『生き延びるためのラカン』は、20代の頃、伊丹十三さんと岸田秀先生との対談『哺育器の中の大人』を読んだこと以来の衝撃だった。「シニフィアン」「シニフィエ」なんて言葉が出てくるもんだから、丸山圭三郎さんの『言葉とは何か』と『ソシュールを読む』の事項索引を引きながら読み進めた。私に最も恩恵をもたらしてくれたLectureは、10「対象a(タイショウアー)をつかまえろ!」だ。「対象a」とは「欲望の源泉」のこと…決して確かめることは出来ないが、求めてやまない「恋人の心」のようなものだ…読了日:04月16日 著者:斎藤 環
一生衰えない脳のつくり方・使い方 成長する脳のマネジメント術一生衰えない脳のつくり方・使い方 成長する脳のマネジメント術感想築山節先生の本を読むのは、『脳が冴える15の習慣、フリーズする脳、脳と気持ちの整理術』に続いて4冊目です。終章「いくつになっても脳は成長できる」で、先生は「いくら仕事にやりがいがあるといっても、同じフィールドにいつづけることは、脳の偏った使い方になってしまいます。ですから、自分で意識して新しいフィールド(できれば一人きりの趣味の世界ではなく、他の人たちとのやりとりがある社会的な場がいい)を求めていく姿勢が必要です。」と仰っています。先生は、還暦が近くなってきた頃から、英語の勉強をやり直しはじめたそうです。読了日:04月15日 著者:築山 節
科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)感想森博嗣先生の言い回しを借りれば、この本が示しているのは、「データ(情報)」ではなく「メソッド(方法)」である。だから、この本に書かれている内容を憶えるために、書棚の一等地に置き、7回読む必要はない。「メソッド(方法)」を腑に落としたら、後は、実践あるのみである。何か、疑問に思った時、文学的!?に理解しようとするのではなく、データを比較し、科学的に理解しようと努めよう。そうすることで、私のような文科系?も、少しだけ真の理科系!?に近づけるかもしれない。但し、参照するデータがどのように測定されたか確認しよう。読了日:04月12日 著者:森博嗣
仕事と幸福、そして人生について仕事と幸福、そして人生について感想カザリさんから★ナイスをいただいたことを切っ掛けに、6年半ぶりに再読しました。岸見一郎さんの『幸福の哲学』、斎藤環さんの『人間にとって健康とは何か』、山竹伸二さんの『認められたいの正体』を読んだ後でしたので、この本のタイトルであり、テーマでもある『仕事と幸福、そして人生について』を前に読んだ時よりも理解することができました。また、受け入れるだけではなく、自分の頭で考えることもできました。生きることは、成長するということだと思いますが、それを、仕事を通じて実現することによって、幸福に繋がるということですね。読了日:04月09日 著者:ジョシュア・ハルバースタム
「認められたい」の正体 ― 承認不安の時代 (講談社現代新書)「認められたい」の正体 ― 承認不安の時代 (講談社現代新書)感想2011年04月24日読了なので、6年前に1度読んだ本です。山竹伸二さんによると、゛現代は承認への不安に満ちた時代であり、私たちが考えなければならないのは「自由と承認の葛藤」を解消し両立させる道にほかならない。自己決定による納得感によってのみ、自由と承認は両立する可能性を持つ。”とのことです。身近な人間の承認を得るために、自分の意思を押さえることによって、身近な人間関係は円滑になるかもしれないが、自分の感情は抑圧されて人生が無意味化してしまうわけですよね。両立させることは、難しいことだと思いますが… 読了日:04月09日 著者:山竹 伸二
傷つくのがこわい (文春新書)傷つくのがこわい (文春新書)感想>何かをしなければならないとき「自分」が評価されると思うと、落ち度があってはいけませんから、自分を守ろうとする方向への意識が向きます。恐いのです。ただ「役割を果たすのだと割り切れば「自分が傷つく恐れは低くなります…そう言われてみると、私は、常に自分が試されているような気持になっているような気がします。だから、何かをしなければならないとき、とても緊張しますし、逃げてしまいたい気持ちを抑えるために、自分を奮い立たせなければなりませんが、仕事が上手く行かないからと言って、人格を否定されているわけではないのです。読了日:04月08日 著者:根本 橘夫
人間にとって健康とは何か (PHP新書)人間にとって健康とは何か (PHP新書)感想読みやすかったので、同時に買った『承認をめぐる病』『生き延びるためのラカン』よりも先に読了してしまいました。>絶望的な状況下では、希望と冷静さを失わない゛強さ”こそが求められる。それは゛健康な鈍感さ”でもあるだろう。この強さを解く鍵は、SOCとレジリエンス。゛わかる・できる・意味がある”こと、この三要素がバランスよく発達することが゛健康生成”においては重要なのだ…心の健康と幸せは、表裏の関係にあるのかもしれません。どちらが先かわかりませんが、幸せの条件、不幸になる状況を知ることで健康になりたいと思います。読了日:04月07日 著者:斎藤 環
じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書)じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書)感想<わたしはだれ?>という問いに答えはない。だれかある他者にとっての他者のひとりでありえるというなかに、自分の存在を見いだすことができるだけだ。≪他者の他者≫であるかどうかは、レインも言っていたように、他人のなかにじぶんが意味のある場所を占めているかどうかにかかっている……だとしたら、自我を支えるために、自分が、だれかある他者にとって、意味のある存在だろうか?という問いに自信を持って応えられるよう、人生のあらゆる局面で有効な選択をしなければならない。準備さえできていれば、意味のある存在になれるはずだからだ。読了日:04月05日 著者:鷲田 清一
「自己愛」と「依存」の精神分析―コフート心理学入門 (PHP新書)「自己愛」と「依存」の精神分析―コフート心理学入門 (PHP新書)感想齋藤環先生の『生き延びるためのラカン』を読み始めた時、そう言えば、佐藤優氏の『嫉妬と自己愛』に収録された対談で、齋藤先生が「自己愛を徹底的に軽蔑したラカンに対して、コフートは“人間は自己愛がないと生きてはいけないのだ”と唱えた」と仰っていた。齋藤先生の本を読み進めるに当たって、コフートについても知っておいた方が良いかもしれない、と、2005年に読了した、この本を引っ張り出しきた。アドラー心理学などに出会った後で読むと、12年前に読んだ時よりも、コフートの治療者としてのスタンスが、理解できるような気がする。読了日:04月03日 著者:和田 秀樹
嫉妬と自己愛 - 「負の感情」を制した者だけが生き残れる (中公新書ラクレ)嫉妬と自己愛 - 「負の感情」を制した者だけが生き残れる (中公新書ラクレ)感想佐藤優さんによると「イエスは、隣人を単に『愛しなさい』と言っているのではなく『自分のように愛しなさい』と言っていることが重要であり『自分を愛することができない人が、他者を愛することなどできない』というのが、キリスト教の愛に対する考え方である。従って自己愛はとても重要な概念であるが、嫉妬と隣り合わせの感情であり、制御することはとても難しい」とのこと。私たちは「健全な自己愛」を獲得するために、自分が自分を大切にするように、他人も自分を大切に思っている。それを許容できるようになる必要がある。読了日:04月01日 著者:佐藤 優
読書メーター


日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則―感情に振りまわされない人生を選択する

2017-05-03 12:59:06 | 読書感想文

おわりにより「どんなことが起きても、箱には入らないで、それらと
向き合えたらと思います。それが、一番、自分を楽にさせる方法だと
信じています。自分が変われば相手も変わるものです」

確かに、変わって欲しい様な相手に対しても、尊敬する人とか、
自分の人生にとてもいい影響を与えてくれた人に接する様にすると、
相手との関係が変わる様な気がします。

しかしこれは「相手が変わった」と言うよりも、自分が「箱」から出られた
瞬間なのだと思います。先ず自分から変わるということではなく、自分が
変わることによって世界の見え方が変わるのです。
 

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おしえて!ニュースの疑問点

2015-09-30 05:36:22 | 読書感想文

  2006年11月10日に発行された『おしえて!ニュースの疑問点』は、2006年3月末で休刊になった『毎日中学生新聞』への連載が元になっている。

 小中学生の頃から一般向けの新聞を読み、大事な記事を切取っていた池上さんは、「スクラップすることで、ある出来事が、どうして起きたのか、その後どんなことがあったのか、これからどんなことになりそうか、ということが手に取るようにわかるようになる」この本は「それを知ったうえで、ひとりの人間として何をすればいいのか考える。あなたにとってそんな材料になればと思った」と仰っている。

 発行されてから9年の歳月が流れているが、当時を振り返ることで解ることも少なくない。『知らないと恥をかく世界の大問題』と同じように、池上さんが薦める「新聞を読むこと」に必要な基礎体力のようなものを付けるためにも最適の本だと思う。

 『知らないと恥をかく世界の大問題』シリーズと合わせて読むことで、新聞を読むことの面白さが、何倍にもなることだろう。私のように新聞を読むことが苦手な人に薦めたい。

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