養老孟司さんは、著書「まともな人〔現代こそ心の時代そのものだ〕」の中で、
「たとえば不安はメタ恐怖である。恐怖は対象が明確であるが、不安の対象は
不明確である。不安の対象はかならず漠然としている。対象が特定されれば、
それは不安ではなく、恐怖である」と書かれている。
心が停滞し浄化が必要な状態とは、不安、つまり対象が漠然として不明確な
状態なのではないだろうか?つまり、不安な状態から脱するためには、
先ず、不安の対象を明確化することで、不安を恐怖に変え、対処方法を
検討する必要があるだろう。対象が明確化されれば、具体的な対処方法も
見つかる可能性があるからである。