2006年11月10日に発行された『おしえて!ニュースの疑問点』は、2006年3月末で休刊になった『毎日中学生新聞』への連載が元になっている。
小中学生の頃から一般向けの新聞を読み、大事な記事を切取っていた池上さんは、「スクラップすることで、ある出来事が、どうして起きたのか、その後どんなことがあったのか、これからどんなことになりそうか、ということが手に取るようにわかるようになる」この本は「それを知ったうえで、ひとりの人間として何をすればいいのか考える。あなたにとってそんな材料になればと思った」と仰っている。
発行されてから9年の歳月が流れているが、当時を振り返ることで解ることも少なくない。『知らないと恥をかく世界の大問題』と同じように、池上さんが薦める「新聞を読むこと」に必要な基礎体力のようなものを付けるためにも最適の本だと思う。
『知らないと恥をかく世界の大問題』シリーズと合わせて読むことで、新聞を読むことの面白さが、何倍にもなることだろう。私のように新聞を読むことが苦手な人に薦めたい。