亀の川登

難聴に苦しむ男の日記帳。

ほんこさん

2024-11-23 | 思い出

「昨日はほんこさんやったっけ」。家内が何を思ったかいきなり口にした。

何のことかさっぱり分からなかった私は再度聞き直した。

そう言えば、11月22日と言えば「うちぼんこ」とか言って町内の行事としてかかせない日だった。

ほんこさんと言えば親鸞聖人の御命日で毎年11月から翌年1月にかけて行われる法事のことで、我が町内では暮れの11月、12月に盛んに行われていた。

11月22日と言えば我が家が所属するお寺の檀家が毎年この日に持ち回りで行っていた日だった。

その日は町内に十数軒ある信者の家をひと回りしたお寺さんが最後に当番に当たった信者の家で御馳走に預かることになっている。その当番に当たった家の奥さんが料理を作ることになっていた。

家内が年をとってくるとその料理を作ってもてなすのが面倒になって、檀家から離れることになった。

我が息子が歳をとっても嫁をとらないので、家内がいつまでたてもお寺さんの面倒を見なければならないのである。

その昔、町内にはじいさんぼんこ、ばあさんぼんこ、若い衆のほんこ、ねいさんぼんこなどが盛んに行われていた。それが科学が発達したこの頃は信者がめっきり減って行われなくなってきた。

お寺さんは葬式でもなければ用がない時代になった。

行事が少なくなった町内は昔に比べて人付き合いが少なくなって、今やお隣にだれが住んでいるのかもよく分からない。寂しい時代になってしまった。

スマホなんて余計なものが出現して、人と人が顔を合わせなくてもよい時代になったのである。

相手の方がどんな方かもよく分からないので犯罪も増えているんだ。

詐欺にかかるのはお年寄りばかりと思っていたら、どうやら若い人たちもよく騙されているらしい。

これから世の中どうなっていくのだろう。

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1 コメント

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Unknown (みゆきん)
2024-11-23 15:02:18
こちらも通夜葬儀以外はお寺さんとてんで用事がないのよ
食事を作る
こっちはお膳を頼むのです。
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