来し方、行く末に思いを続けて…
日記 … Kametarou Blog
通信制高校
日本の現在の高校教育界で、通信制高校ほど微妙な位置にある存在はないかも知れない。時には、私立高校のある部分から(端的にいえば生徒減を迎える立場にある高校といってもいいだろうが)、「通信制高校は『テキトウな指導』をしているのでは」と批判されることがある。こういう指摘がまったくないわけでもないようにも思うのだが、私たちは今日の若者のおかれている教育状況(心理的精神的な傷手を負っている場面が少なくない)で、通信制の仕組みはきわめて有効な意味をもっているケースが小さくない。元気を回復するのに時間を必要とする生徒は、(私たちの学校でいえば)「月一コース(月に一度の登校=スクーリング)」での学習で、元気を回復した場合には毎日通学コースで学習する、というように。
今、私たちの高校では、この二つのコースを活用して現実的な対応をしている生徒たちが何人もいる。月一から全日に、逆に全日から月一にと。月一コースの生徒の中に、もちろん通信制本来の「勤労青少年」もいる。月に一度のスクーリングだけでは学習に不足であるなら、隔週で「学習支援日」も設けている。これらを活用している生徒も多い。
また私たちの高校は構造改革特区制にもとづいて自治体と提携して設立認可の高校であるから、設立認可主体の和寒町と深い連携の関係をもっている。
明日から4泊で全日コースの生徒たちの「和寒町スクーリング」である。高一と高三の生徒たちが全員参加する。あさっての日曜日には「町民大運動会」に、私自身も含めて生徒とスタッフが皆参加し、町の人たちとの心温まる交流が行われる。運動会だけでなく、農業体験その他町の教育資源に関係する実に多くの人たちが私たちの高校に協力してくれる。
これらの意味で、わが通信制高校の教育実践はひとつのすぐれた実験をしているように思うのである。
« すっきりしな... | スクーリング... » |