子どもの自殺

滋賀県の中学2年の男子が10月11日、マンションから転落死したが、調査の結果この子どもはいじめられており、これを苦にした自殺と認められると報道されている。手すりには乗り越えた跡があったという。
札幌でも8月末、中2の男子生徒がマンションから飛び降り自殺している。この子どもも「いじめ」があったことを先生にも相談していたとのこと。(ただこのケースは、調査委員会のまとめとしては「原因は特定できない」とした)。

今年8月の文科省の昨年度「問題行動」に関する報告書によると、小中高の暴力行為やいじめは前年比で増えている。小中高の学校内での暴力行為は、1983年来最高の数字だ(件数で対1万人比で4.0)。
一つの問題は、こういう事態が進む社会的教育的な背景は何か、ということと、今一つはこのような状況と直接間接にかかわる自殺の問題だ。
誰もが「どうして無理して学校に行かなければならないのか」という疑問をもつ。それほど辛いことがあるなら登校しなければいいのに、と思う。しかし、親も子どもも学校を休むこと(不登校になること)は許すことができないのが今の認識なのだろう。

子どもたちが命がけで、そして命を削ってまでも登校しなければならない日本の悲劇に思いを致したい。「不登校の権利」だってあるのだ、ということをどうしてまわりの大人(学校の先生も含めて)は教えてあげることができないのか、悲しい。

もっとも子どもだけでない。大人たちにも同じことがいえるかも知れない。毎年3万人超の自殺がある。中には会社等でのリーダー的な立場の自殺もある。休む権利、避難(緊急避難?)の権利を知っておきたい。

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