不登校の児童生徒は漸増している

「現役」を離れて2年余、教育と学校をめぐる情勢への関心が薄れてきたことを反省するきっかけになるか。
全国の不登校の児童生徒数は漸増していることを改めて知った。2021年の小中生の不登校数は24万5千人で、前年度比で4.8万人増。これは「過去最多」という。高校でも5.1万人で最多とのこと。
コロナ禍が進む中で、子どもたちの人間環境も狭まり、行動範囲もまた制約されてきたという社会的事情が広がってきたのではないか。

このような情勢について、子ども環境をイの一番に考慮しなければならない行政機関は文科省系だろう。
人間は「社会的環境」の中で成長するという当たり前の事情をしっかり踏まえるならば、子どもたちの教育環境をどう柔軟に微調整していかなければならないか、はいうまでもないテーマだ。

小中高生でいえば、公的な学校以外の非公式である教育の環境、フリースクールなどをもっともっと子どもたちのために役立てることを試行すべきだろう。事実、この非公式ともいうべき教育環境機関は増加しているのだ。つまり、正規の学校ではないが、もっと柔軟な対応をしてくれる非公式の教育機関を活かすことが必要ではないだろうか。教育行政当局はこのあたりの視点が全く不十分だ。

フリースクールに通わせようとしたら、費用が小さくない。誰でも簡単にこれを活用できる状況ではないのだ。カネがすごくかかる。一つのフリースクールへの公的支援は、例えば札幌市でも年間200万円以下のレベルだ。スズメの涙というより、蚕(カイコ)の涙でしかない。

「こどもまん中」の政治をとなえる政府に、上のような視点はあるのだろうか。不登校問題は、「こどもまん中」論の埒外の問題なのだろう?
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