NPO法人FS札幌自由が丘学園のスタッフ会

私は、札幌自由が丘学園の現職役員ではないが、次年度総会まではNPO法人の理事長の立場は替わっていない。実際上はそのための仕事はほとんどしていないのだが、今日このスタッフ会があって参加することができた。

不登校の子どもたちへのサポート体制が社会的に求められるようになった1993年にフリースクール札幌自由が丘学園をスタートさせることができて30年近い期間これを運営推進してきた。昨年度からは常任の立場ではないのだが。

全国的に、いわゆる不登校の児童生徒は減るどころが、増える傾向で一貫している。かつて総理大臣も施政方針演説の中でこの問題をとりあげるという積極的な態度を示すことがあったが、この数年そういうことは見る・聞くことができない。そして学校に通学できない子どもたちが増加の一途をたどっている。
昨年度、小中高で約30万人だ。特に気がかりなのが、小学生の増加が著しい。小中での不登校生でいえば、北海道は全国第4位だという。1000人当たり29.7人。
(ただ高校中退者数は減少傾向にある)。

どうして学校に行けない、行かない子どもたちがむしろ増える傾向にあるのだろう。その理由はいろいろあるだろう。うちでゲームをしている方が楽しいし気楽だから、という子どももいるだろうし、学校での画一的で集団的な暮らしと勉学のあり方に耐えられないという子どももいるだろう。
しかし、この問題に対して、政治や教育にかかわる人たちが真剣・深刻にならなくていいはずがない。

フリースクールは、この子どもたちを、暮らしの面、勉強の面、そして仲間づくりの面でこの数十年間サポートしてきた。学校の教師と同じ仕事をしていながら、生活と身分の保障は比べものにならないほど不十分でありながら、だ。

私なども、フリースクールへの公的支援を絶えず行政や政治の担当者に訴え続けてきたのだが、上に記したように全く不十分だ。

「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」と、戦後の日本を支配したアメリカの将軍が日本を去るときに言った言葉として覚えていたが、「消える」ことをほんの少しだけ先送りすることになったと言えるのかな、と思う今の気持ちだ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 道新幹線の建... 際限なき武力... »