日本臨床教育学会2

午前、シンポジウムⅡ「北海道の子ども・若者」に余市ビバハウスの安達俊子さんと釧路自主夜間中学「くるかい」の添田祥史さんが発言した。午後は総会、しかし会員総数の過半数に達していないので「仮総会」。会員は300名を超えたと報告されていた。委任状制を採用せず出席過半数というのはどだい無理な話だが、仮総会後に処理するのだそうである。役員改選はないので田中孝彦さん。来年の第2回全国大会は9月29日(土)と30日、山梨県都留文科大学で。

午後1時半から2時間、「一般研究発表」(4分科会)と「実践研究発表」(6分科会)。私は後者の第1分科会「不登校・引きこもりと教育実践」で漂流教室の相馬さんと報告・問題提起した。
分科会参加者は予想以上に多く、かつまたそうそうたる人たち。立命館大学のTさんや北大のYさん、教育団体幹部のTさん、中学教師のSさん、その他。

私は、臨床教育学会の大会で不登校問題がテーマにならなことが残念だった旨冒頭話し不登校を多くの教育関係者はその解決(克服)を「学校復帰」としていっているのではないか。現実にフリースクールに通う子どもたちはここで元気をとりもどし、自分の進路を進めていること、もっと多様な視点からこの問題を議論すべきではないか、という趣旨の発言をした。

まとめの発言で、司会の廣木克之さん(大阪千代田短大)は、概念整理が必要だ。例えば不登校の
「克服」、発達障がいなど、次の大会には共通の言語を確認したい、と語り、やはりもう一人の司会庄井良信さん(道教育大)は学会としてこの「克服」や「子どもたちが元気になる」ことをもっと考えたいとつけ加えた。
たしかに司会の両氏がいうように「今の学校が楽しくない」なら「居場所を別にしたとき」今の学校を良くするテーマはどうなるのか、とか「多様な生き方」を認めることで学校教育はどうなるのか、という問題は別に残ることはいうまでもない。それらも含めて、もっと臨床教育学会がこの「不登校問題」を総合的にクローズアップすべきではないか、と痛感する。

この2日間、最初から最後まで参加した日本臨床教育学会の第1回全国大会、収穫をそれなりにあったという思いはする。昨日記したように、私たちの試みと活動テーマをどう理論家できるか、がこれからの私自身の課題でもあるように思う。

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