来し方、行く末に思いを続けて…
日記 … Kametarou Blog
和寒本校での卒業式
本校に通学する生徒で今日卒業した生徒たちは5人。中には、フリースクール在学中を含めて5年間札幌自由が丘学園に在籍していた生徒もいる。
5人の卒業生の父母が皆そろって参列してくれたし、和寒の町長以下町議その他わが校に関わってくれた方がたすべてが参列してくれた。私たちの小さな高校が、町の多くの方がたからサポートされていることを実感する。
式に先立って、ちょうど一年前のこの日の大震災の犠牲者を悼んで全員で黙祷をした。
式辞を載せる。
札幌自由が丘学園三和高等学校の第三期の卒業式の、今回は3回目に当たります。札幌学習センターに通う生徒のための卒業式を4日と8日に行いました。
この3月、わが高校を卒業する生徒たちは合計で31名です。それぞれ通学や学び方は違っていても同じ札幌自由が丘学園三和高等学校の卒業生です。
この本校で行う式典には、和寒町の伊藤町長以下和寒の方がたが多数ご参列いただきました。まことに有り難うございます。
思い起こせば、札幌自由が丘学園三和高等学校の開校は3年前の4月25日でした。この開校を記念して、校庭に記念樹「希望の樹」を植えました。
私たち札幌自由が丘学園のスタッフたちは、この20年近い期間、なんとか独立した高等学校をつくり出そうと努力してきました。その結果、和寒町の皆さんのお力添えで開校することができました。開校式は2009年4月25日、本校で行われました。その時の感動を私は忘れることがありません。その時、私は生徒たちといっしょに、私たちの「希望」がつねに大きいものに育っていくようにと願いを込めて植樹をしました。
あと5年10年のちに、この美しい校舎の前に成長した希望の樹をみて、高校生活を思い出してください。
この学校は、私自身の母校でもあります。皆さんは和寒の本校で学んでいました。しかし和寒の人たちとのふれ合いは必ずしも大きいものではなかったと思います。札幌の全日コースの生徒たちは3年間で何回かしか和寒に来ていませんでしたが、この地で実に多くの人たちの協力を受けてスクーリングを体験しました。
和寒の人たちは、札幌自由が丘学園三和高等学校をあたかも自分たちの学校のように見てくれていたと思います。この場を借りて厚くお礼を申しあげます。
今日の卒業式に際して今ひとつ非常に重要なことを申し上げなければなりません。いうまでもなく、さきほどみんなで黙祷をしました。一年前のこの日、突然の災害が東日本を襲いました。この一年間、日本はもとより世界の人びとから「日本人はこの災害に遭った人たちにどのような助け船を出すのだろうか」と大きな注目を受けています。「一人はみんなのために、みんなは一人のために」というスローガンは昔から言われてきています。この一年間非常に強調されてきている言葉は「絆」です。
私たちの学園の目標はステップアップ(今一歩の挑戦を!)、ジョインハンズ(みんなで協力共同を)、そしてグッドセンス(賢くなろう)ということですが、この二つ目のジョインハンズは、まさに今必要とされる「一人はみんなのために」そして「絆」を意味しています。
卒業する皆さん、災害の被害をどう克服するか、という日本人すべてのテーマを、あらためて心に訴えてください。私たちが表現してきたジョインハンズの精神を、皆さんのこれからの重要なテーマとして心に刻んでいって戴きたいと思います。
皆さんは他の高校の生徒たちよりも豊かな体験をしてきていると思います。本校での学びと出会いと体験が必ず皆さんにとっての自信と、今後へのステップアップの糧になってくるに違いありません。
父母の皆さん、子どもたちのこれまでの努力を思い、そしてこれからの生き生きとした未来を想像し、わが子にお祝いと激励を贈ってください。
以上をもって私の式辞といたします。
生徒の皆さん父母の皆さん、本日は本当におめでとうございます。
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