ある日、契約している駅近くの駐車場で
自分の隣の駐車スペースに、鍵が落ちているのを見つけた。
隣は眼鏡屋さんのお客様駐車場で、お客様の持ち物かも知れないので
表にまわって、眼鏡屋さんに届けてきた。
眼鏡屋の御店主は、オラのことを前の借主と同じ会社の人かと
思っていたらしい。
実は、今オラが契約している駐車スペースは
実家のお隣のオネエサマから、譲っていただいた場所なんである。
「私は退職するから、次の借り手を捜してって言われてるの。良かったら代わりに使う?」
「私はもう、遊びに行くときに隣の眼鏡屋さんが仲良しだから、貸してもらうんだ。」
そう言われて、現在の駐車場を使い始めて1年半になった。
貸してもらってすぐ、隣のオネエサマは若い頃患った乳がんが元で亡くなってしまった。
昨日、帰宅しようと駅から駐車場に戻ったとき
眼鏡屋さんの裏口の扉が開いて、奥様が出ていらした。
鍵は探しておられたらしく、丁寧にお礼を言われ、葡萄を2房頂戴した。
自宅に帰り、1房の先を少しハサミで切ってこれをもらうことにして
あとは、隣のおうちに届けてきた。
まぁ、駐車場は隣のねーちゃんに譲ってもらった場所だしね。
残りの葡萄を食べてみたけど、地元はブドウが名物なので
とっても甘くて美味しかった。
この葡萄は、お盆のお供物に合わせて作付けされるもので
これが最盛期になると、秋がそっと近づいてくる。
デモカイシャハマジデアツイ。