goo blog サービス終了のお知らせ 

超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

患者自身の幹細胞を用いた心筋梗塞治療を初めて実施

2009年07月16日 18時05分33秒 | 健康・病気
 患者自身の心臓幹細胞を注入することにより、心筋梗塞(心臓発作)による損傷を修復する治療が米国の医師らによって初めて実施された。

 米シーダーズ・サイナイCedars‐Sinai心臓研究所(ロサンゼルス)で実施されている第I相臨床試験では、16人にこの治療を施行、別の8人を対照群とする予定となっており、今回39歳の男性に最初の治療が実施された。被験者はいずれも、登録前4週間以内に心筋梗塞を起こし、損傷および瘢痕のある患者。処置後6カ月間観察し、結果は2010年後半に発表される予定。

 この治療では、まず画像により瘢痕の位置と程度を明らかにした後、低侵襲性の生検処置によって心臓組織の小片を採取し、これを専門機関に搬送して幹細胞を培養する。治療に必要な数(1,000万~2,500万個)まで細胞が増えるのに約4週間を要するという。こうしてできた幹細胞を、カテーテルを用いて患者の冠動脈に注入する。

 研究を率いた同研究所のEduardo Marban博士は「この方法は心疾患の理解と治療の新時代の到来を告げるのだ。5年前には心臓に幹細胞があることさえ知られていなかった。今、われわれはその幹細胞を利用して損傷された心臓を修復する方法を探究している」と述べている。成功すれば、数年以内にこの治療法が世界的に利用可能となり、心疾患患者にさらに広く適用されることを期待していると同氏はいう。

 第1号の患者となったのは、米カリフォルニア州の小さな建設会社でオペレーターを務めるKenneth Milles氏。5月10日に主要冠動脈の99%が閉塞される大規模な心筋梗塞を起こし、心筋の21%が瘢痕化した。5月24日に組織が採取され、先ごろ治療が実施された。

オンライン遺伝子検査に有益性

2009年07月16日 18時05分09秒 | 健康・病気
 オンラインによる肺癌(がん)の遺伝子検査が患者にとってある程度有益であることが、喫煙者44人を対象とした米国の研究で示された。

 研究を実施した米国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)のSaskia Sanderson氏によると、これまでは遺伝子検査といえば、専門の遺伝カウンセラーに相談し、一連の検査を受けた後、専門家に結果を解釈してもらうというものであったが、遺伝子に関する情報がますます増大し、多数の遺伝子検査がインターネットで利用できるようになるにつれ、このような方法では対応しきれなくなっているという。「われわれの研究では、オンライン遺伝子検査を受けた人がその結果を正確に思い出せることと、検査を受けたことを後悔していないという点では有望な結果が得られた」とSanderson氏は述べている。

 今回の研究は、GSTM1遺伝子の有無を調べるオンライン検査について評価したもの。この遺伝子がない人は肺癌リスクがやや高いことがわかっている。研究の結果、喫煙者の約半数にこの遺伝子の欠如がみられ、その全員が自分を「高リスク」であると正しく判断していた。GSTM1遺伝子のあった人では、55%が自分を「低リスク」と正しく判断し、41%が「平均的なリスク」と解釈した。この解釈の正確さは検査の結果を受け取ってから6カ月後も変わらず、情報が保持されていることが示された。

 被験者はこの検査結果が信用できるものであり、理解しやすく、重要なものだと考えていることもわかった。遺伝的に肺癌リスクが高いと知った被験者では、禁煙によって肺癌リスクを軽減できるとの確信に一時的な低下がみられたが、全被験者がいくつかの禁煙補助製品のうち少なくとも1つを利用することを決めた。今回の研究は、医学誌「Cancer Epidemiology,Biomarkers & Prevention(癌の疫学、バイオマーカー、予防)」7月号に掲載された。

 米メモリアル・スローン‐ケタリングMemorial Sloan‐Kettering癌センター(ニューヨーク)のJamie Ostroff氏は「遺伝子情報は複雑なものであり、そのままの情報を提供することによって不安を煽り、誤った解釈を招く危険もある」と指摘。「今回の予備的研究では、オンライン検査に害は認められず、喫煙者のリスク教育の方法について、今後さらに研究を進めることの重要性が浮き彫りにされた」と述べている。

「症状が出ないアルツハイマー」脳と言語技能の関係を研究

2009年07月14日 19時23分44秒 | 健康・病気
科学のために献体を申し出たカトリックの修道女38人の脳を調べた結果、10代後半から20代前半にかけて優れた言語技能を身につけていることが、晩年に認知症になるのを防ぐかもしれないことがわかってきた。

ジョンズ・ホプキンス医科大学の研究者は、高齢になっても認知機能にまったく問題がない修道女と、軽い認知症がある、あるいはアルツハイマー型認知症と診断を受けた修道女とを比較した。彼女たちが若い頃に綴った文章を調べたところ、脳の検査でアルツハイマー型認知症と同じ変化が確認されているにも関わらず、若いときから言語技能が優れていた人は、病気の症状が表に出にくいことが判明した。

「10代の頃に高い言語技能を習得していると、50~60年後に認知症になる確率を下げることができる可能性がある」と語るのは、神経病理学者のDiego Iacono氏だ。これは、脳に相当な損傷がある場合でも当てはまるという。Iacono氏が共同執筆者を務めた論文は、7月8日(米国時間)発行の『Neurology』誌に掲載されている。

アルツハイマー型認知症についての大きな謎は、なる人とならない人の違いがわかっていないことだ。科学者はこれまで、ベータアミロイドと呼ばれる蛋白質の沈着物など、脳の物理的変化をいくつか特定してきたが、脳にこうした沈着物がある人が全員発症するわけではない。(アルツハイマー病では、脳組織の萎縮や、大脳皮質の老人斑の出現がみられる。老人斑はベータアミロイドの沈着であることが明らかになっているが、これが本症の直接原因なのか、それとも結果であるのかについて結論は得られていない)

「解剖してみると、脳には同じ程度の病理学的変化が確認できるのに、何らかの理由でアルツハイマー型認知症の臨床的症状を示さない、特別な人々のグループがいる」とIacono氏は語る。男性患者を主な対象者として行なった過去の調査では、いわゆる「無症候性アルツハイマー」の患者は、脳の中で記憶を司る部分のニューロンが他の部分より多かったことが明らかになっている。これが、脳内での蛋白質の病理的蓄積に対する防御反応になっているのではないかと言われている。

そこで研究者たちは、今度は女性を含む第2の研究対象グルーブで、先の発見を確認したいと思った。「Nun Study」(修道女の研究)と題されたこの研究プロジェクトでは、1917年以前に生まれたカトリックの修道女678人を追跡調査し、大変興味深いデータが得られただけでなく、彼女たちの若い頃の言語技能と晩年のアルツハイマー型認知症の発症に関するその影響を見ることができた。

プロジェクト開始後に、研究者たちは、研究に協力する修道女の何人かが10代後半や20代前半に書いた文章を見つけ、考えの密度(idea density)や文章構造の複雑さなど、その言葉使いの巧みさを分析した。

記憶にまったく問題がない修道女は、アルツハイマー型認知症の症状が出ている修道女と比較して、考えの密度で20%高い成績を残したが、文法の成績ではどちらにも差はなかった。

研究者たちは、高い言語技能を持っていることが、認知機能の低下を防ぐことにつながっているように見える理由を理解できていないが、若い頃にシナプスがより多く形成されていることと何か関係があるのではないかと考えている。

「考えの密度や言語といった複雑な認識活動が神経変性疾患と関連していることを人間に関して証明したのは、これが初めてだ」とIacono氏は言う。「この研究は(アルツハイマー型認知症を)、分子レベルの変異だけでなく、脳の機能との関係からとらえたものだ」

「脳の中の目に見える部分だけではなく、目に見えない部分、つまり、認識と病理の関係にも研究の焦点を当てるべきだということが示された。これは氷山の一角にすぎないとわれわれは考えている。神経疾患や認知症の原因についてはわかっていないことが大量にある」

(複数の言語を使ってきた人は、単一の言語を使ってきた人より認知症の発症が遅くなるという研究もある)

長期記憶には睡眠中の記憶再生が不可欠

2009年07月11日 09時31分36秒 | 健康・病気
 記憶を長期間保持するには睡眠が不可欠であることが、米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究グループによって裏付けられた。MITピコワーPicower学習記憶研究所、理研-MITセンターのチームによる今回の研究では、目覚めているときの経験を睡眠中に「再生」できないマウスは、経験したことを記憶する能力が低いことが示され、医学誌「Neuron(ニューロン)6月25日号で報告された。

 研究著者で同研究所教授の利根川進氏は、「経験後の睡眠とその経験の長期記憶の確立との間に分子的関連性があることが示された。記憶の再生と記憶の定着との関連を示した研究は今回が初めて。眠っている脳は、経験を短期記憶から長期記憶に転換する前にビデオクリップのように経験を再生する必要がある」と述べている。

 今回の研究では、3シナプス回路(trisynaptic circuit)を妨害する特殊な餌を与えたマウスの脳に電極を埋め込むことにより検証を実施した。海馬にみられるこの回路は、記憶が別の部位に保存される前のプロセスで重要な役割を演じることがわかっている。起きて迷路の中を走っている間、マウスには新しく学んだ課題(迷路を通り抜けること)を認識する際に発火する細胞が形成され、その後の睡眠中に、この細胞が同様の順序で発火することがわかった。睡眠中に3シナプス回路が適切に機能するマウスは、この回路を不能にしたマウスよりも迷路を長期間記憶することができたという。

 「睡眠中に3シナプス回路の仲介によって海馬の記憶を再生することが、長期記憶の形成に欠かせない役割を担っているというのがわれわれの結論である」と利根川氏は述べている。

動物性脂肪の摂取が膵癌(がん)の原因に

2009年07月11日 05時36分25秒 | 健康・病気
   赤身肉や乳製品の脂肪が膵癌(がん)リスクを増大させることが、米国立癌研究所(NCI)のグループにより報告された。膵癌は米国で癌による死亡原因の第4位となっており、喫煙、糖尿病および肥満をはじめ、さまざまな危険因子(リスクファクター)が特定されている。一部の研究では脂肪の摂取とリスク増大に関連があるとされていたが、これまで決定的なデータはなかった。

 NCIのRachael Z.Stolzenberg‐Solomon氏によると、今回の研究では、脂肪分、特に動物性脂肪の多量摂取と膵癌リスクとの間に関連が認められたという。「この知見は脂肪の摂取量を減らすべきであるとする米国人の食事ガイドライン(指針)に一致する」と同氏は述べている。この報告は、医学誌「Journal of the National Cancer Institute」オンライン版に6月26日掲載された。

 研究グループは、「NIH-AARP(全米退職者協会)による食事と健康研究」に参加した50万人強(男性30万8,736人、女性21万6,737人)のデータを収集。被験者は1995年と1996年に124品目の食品に関する質問表に回答した。平均6年の追跡期間中、1,337人が膵癌と診断された。動物性脂肪の摂取が最も少なかったグループに比べて、最も多く摂取していたグループは、膵癌発症リスクが男性で53%、女性で23%高いことがわかったほか、飽和脂肪の摂取量の多いグループは、少ないグループに比べて膵癌の発症率が36%高いことも判明した。

 米ダナ・ファーバーDana‐Farber癌研究所(ボストン)のBrian M.Wolpin博士は、この研究が膵癌について理解する手掛かりとなる可能性があると述べている。また、赤身肉を多く摂取する人は、他の面でも不健康な生活習慣がみられる傾向があるとし、「明確な限度を示すことはできないが、生活習慣が膵癌に影響を及ぼすことは明らかである」と指摘している。米国癌協会(ACS)のEric J.Jacobs氏は今回の研究について、「さまざまな癌リスクを軽減するために赤身肉を控え、植物性食品を多く摂ることを勧めるACSの勧告を裏付けるものである」と述べている。

 米国医師会誌「JAMA」6月24日号で報告された別の研究では、若年成人の過体重または肥満が膵癌リスクを高めるほか、中高年の肥満が膵癌の生存率の低さに関連することが明らかにされた。30代で過体重の場合には膵癌リスクが60%増大し、肥満であるとリスクは2~3倍になるという。この研究の著者の1人で米メイヨー・クリニックのRobert R.McWilliams博士は、「肥満に関連する何かが膵癌を促進させるようだ。われわれは、その根底にある機序を明らかにする必要がある」と述べている。

性的な健康問題を抱える米国女性は3分の2に上る

2009年07月11日 03時54分49秒 | 健康・病気
 米国では、女性の70%が性的な健康問題を抱えており、22%がそのために非常な、または極度の不安を感じていることが新しい調査により明らかにされた。

 今回の調査では、性欲の低下、性的興奮の障害、オーガズムの欠如、性交痛、膣の乾燥、性欲過剰の問題について調べた。性的な健康問題があるとした女性は、その原因としてパートナーとの恋愛関係(44%)、自尊心(43%)、心の健康(42%)などを挙げており、それによってストレスや不安(66%)、睡眠(28%)、体重(25%)に影響が及んでいると回答。情報収集には35%がインターネットを利用、32%がパートナーに頼っているとした。多くの女性が、性の問題について医療機関に相談することに抵抗はないと回答しているが、実際に受診した人は18%にとどまった。

 今回の調査は、米国立女性健康資源センター(NWHRC)および米国生殖医療(リプロダクティブヘルス)専門医協会(ARHP)の依頼により、ベーリンガーインゲルハイム社による資金提供を受けて実施されたもの。

 NWHRCのElizabeth Battaglino Cahill氏は「女性が生涯に経験すると思われる症状について正確で偏りのない情報を提供することが重要。問題の多くは教育、生活習慣の改善、カウンセリングおよび治療により対処することができるため、パートナーや医療機関に相談することを勧める」と述べている。ARHPのBeth Jordan博士は「女性の性的反応の基本を理解し、性的感覚に影響を及ぼす多数の、それも情緒的なものであることが多い因子を知ることが女性にとって重要である」と指摘している。

音楽によって心拍数が変化

2009年07月10日 21時49分07秒 | 健康・病気
 大音量の音楽を聴くと心拍数が速くなり血圧が上昇する一方、静かな音楽を聴くと心拍数と血圧がともに低下することが、イタリア、パビアPavia大学のチームによる新しい研究で示され、米医学誌「Circulation(循環器)」オンライン版に6月22日掲載された。同大学内科教授のLuciano Bernardi博士はこの知見について、「リハビリ療法に音楽を利用する方法について理解を高めるものだ」と述べている。

 一方、音楽による心血管への作用を評価する別の研究を独自に実施した米メリーランド大学メディカルセンター(ボルティモア)予防心臓病学センターのMichael Miller博士によると、今回の知見はすでに多くの病院で医学的に利用されていることだという。「われわれは、心血管治療の場では落ち着いた静かな音楽を流している。潜在意識のレベルで作用し、血圧や心拍数を低下させる効果がある」と同氏はいう。

 今回のイタリアの研究とメリーランド大学の研究とでは、重要な点が異なる。パビア大学の研究グループは、クラシック音楽を用いた。20代半ばのボランティア24人(半数は訓練を受けた歌手)を対象に、ベートーベンの第九交響曲、バッハのカンタータ、プッチーニやベルディのオペラからアリアなどをヘッドホンで聴いてもらい、心血管系への作用を評価した。心電図および皮膚モニターの数値から、音楽が盛り上がり音量が上がる場面では刺激作用があり、音楽が弱くなる場面ではリラックス作用があることが示された。この作用は、穏やかだが顕著なものであった。この研究では、被験者に自分に心地よいと感じる音楽と、そうでない音楽を選んでもらったという。

 Miller氏の研究については、「音楽に対する心血管の反応は、情緒的反応によって増幅されると考えている。われわれの研究の結果は、この知見と矛盾するものではなかった」と同氏は述べている。

 ある専門家は、今回のイタリアの研究について「非常に興味深い」と述べ、患者がランニングマシンやエアロバイクで運動するときにヘッドホンで音楽を聞かせると、酸素流量や血圧に改善がみられるかどうかという点に関心を示している。また別の専門家は、音楽療法の効果が研究されているさまざまな患者集団について、異なる分野にまたがる学際的研究を促進することが次のステップとなりうると指摘している。

「薬物乱用等に陥りやすい遺伝子型」が発現する条件

2009年07月09日 18時11分31秒 | 健康・病気
我が身を滅ぼしやすい遺伝子特性を備えた人でも、少々の手助けがあれば、これを回避できる可能性がある。

米国立衛生研究所(NIH)の下部組織である米国立薬物乱用研究所(NIDA)の報告によると、薬物乱用や危険な衝動に関係する遺伝子のタイプを持つ10代の若者たちについて、カウンセリングを行なうことでリスクの高い行動を防止できた[そして、カウンセリングが行なわれなかったケースでは、リスクが2倍高かった]という。

これらの若者は、ジョージア州郊外で継続中の薬物乱用防止プログラムの参加者だ。研究チームは2年半にわたって641人の青少年を追跡調査した。うち291人には、健康に関するアドバイスを3回郵送し、残りの被験者には、家族同伴でのカウンセリングを継続的に実施した。

調査の最後に、被験者たちは『5-HTTLPR』と呼ばれる遺伝子多型について検査された。5-HTTLPRのタイプは、気分に関わる神経伝達物質であるセロトニンの脳内での輸送に影響を及ぼすとされている。この遺伝子の、「短い」タイプと呼ばれる対立遺伝子は、過度の飲酒や薬物の使用に関連があるとされている。

[5-HTTLPR遺伝子型の「長いタイプ」では、セロトニントランスポーターの発現量が「短いタイプ」の人の1.4?2倍に達するとされ、これらのタイプが情緒行動や不安、依存、PTSDのなりやすさなどに関係するという研究が複数ある(日本語版記事)。たとえば、「長いタイプ」は人生のプラス側面を見ようとする傾向が高いという研究など。ただし、実際に鬱病が発症するかどうかについては環境との関連性が高く、遺伝型だけでは単純に鬱病発症のリスクを推定できない]

NIDAから郵便でアドバイスを受け取った被験者のうち、短いタイプの5-HTTLPRを持つ若者では、そうでない若者に比べて、リスクの高い行動をとる傾向が2倍高かった。これに対して、カウンセリングを行なった被験者群では、遺伝子型による差異が見られなかった。遺伝子型による実生活への影響が無効化された形だ。

「この研究は、予防的介入にどのように取り組めば、個々人の遺伝子型に基づく薬物乱用のリスクを減らせるかを示す、素晴らしい例だ」と、NIDAのNora Volkow所長はプレスリリースの中で述べている。

血栓リスク、車や飛行機の旅で3倍近くに

2009年07月08日 07時29分37秒 | 健康・病気
米ハーバード大のディベイ・チャンドラ博士が率いるチームは6日、旅行により危険な血栓を発症するリスクが通常の3倍近くにまで高まる、との研究結果を発表した。車内や機内で2時間座り続けるごとにリスクが増すという。

 同チームでは、血栓の中でも「エコノミークラス症候群」として知られ通常脚の静脈に血栓を起こす静脈血栓塞栓症に焦点を当てて、「メタアナリシス」と呼ばれる方法で研究を実施。

 とりわけ、妊娠中または経口避妊薬(ピル)を服用中の女性と肥満の人々のリスクが高かったという。

 同研究結果は、米国内科学会の学術誌「ジ・アナルズ・オブ・インターナル・メディスン」に掲載されている。

名曲『ステイン・アライブ』で心臓マッサージ:成功例が複数

2009年07月07日 20時15分03秒 | 健康・病気
ディスコ音楽の古典的な名曲『ステイン・アライブ』が、また1つの命を救った。

米CNNが2日(米国時間)に伝えたところによると、マサチューセッツ州に住む女性が、この曲のファンキーなビートに合わせて心肺蘇生法(CPR)を行なうことにより、心拍停止状態の夫を蘇生させたのだ。

散歩中に夫が倒れたとき、この女性は非常に冷静で、昨年に米国心臓協会(AHA)が作成した公共広告[以下の動画]を思い出した。

AHAでは心肺蘇生法のトレーニングを受けていない人々に対し、心臓発作を起こした人を助けるには、1分間に100回の速さで胸を圧迫するようにアドバイスし、『ステイン・アライブ』のリズムが1分間に103拍で最適だと伝えていた。同様に重要なこととして、過去50年以内に生まれた米国人の半数近くは、この曲をそらで覚えている[ステイン・アライブは、1977年に大ヒットした映画『サタデーナイトフィーバー』の主題歌]。

5月にもこの曲で助かった人がいる。フロリダ州のデルレイビーチでジョギングをしていた人が倒れた際に、通りかかった車の運転者が『ステイン・アライブ』に合わせた心肺蘇生法を行なったのだ。

この方法は、元々はハワイ大学の小児科医Alson Inaba氏が提案したもので、その後イリノイ大学で、この曲と技術はトレーニングを受けた人の頭にしっかりと刻み込まれることが明らかになった。

1分あたり100拍の条件を満たす曲には他にも、リリー・アレンの『LDN』、ABBAの『ダンシング・クイーン』、クイーンの『地獄へ道づれ』などがある。