超空洞からの贈り物

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月周回衛星「かぐや(SELENE)」の状況について

2008年12月06日 00時11分29秒 | Weblog
以下、JAXAからの抜粋独自メモ

かぐや搭載の月の表面で10m分解能をもつ地形カメラによって得られた画像データをもとに、クレーター年代学手法(※1)により、これまで十分な研究がなされていなかった月の裏側の海(モスクワの海など)の形成年代を調べた。

この結果、モスクワの海の一部領域など25億年前に形成された領域がいくつか見出され、裏側においても海を形成するような内部活動が、少なくとも25億年前まで継続していたことを、今回の論文で始めて明らかにした。

※1…表面のクレーターの個数密度からその場所の形成年代を推定する手法。
   クレーターの個数密度が高いほど、その場所は古いとするもの。


かぐやレーザ高度計による月極域での日照条件

月の極域は太陽光がほぼ水平方向から入射するため、深いクレータの底などで一年中日が当たらない領域(永久影)や、高い山などで日が常に当たる場所(永久日照)があると考えられて板だ、詳細な極域の地形データがこれまで存在しなかったため確かなことが言えなかった。かぐやのレーザ高度計が初めて極の地形データを作成し、次の見地を得た。

永久日照は存在しない。
永久影が存在する。
最大の日照率は89%(北)、86%(南)。
地球の一年のうち、それぞれ324日、314日分に相当。

上記データはClementine衛星が作成した北極の画像との比較を行い、地形モデル及び日照率の計算方法がほぼ正しいことを確認している。
その後、南北85度以北(以南)の領域で、今回得られた地形モデルを用いて約5年半(2000日)分の日照率の計算を実施。


太陽風イオン(水素原子核(陽子))の月面反射

月面に衝突した太陽風イオンのうち、0.1%~1%程度が(少しエネルギーを失って)反射/散乱されることをMAP‐PACE(プラズマ観測装置)が発見した。
月面で反射/散乱されて「かぐや」に戻ってくるイオンは太陽風中に含まれるヘリウム原子核は存在せず、殆どが陽子(水素原子核)であることも併せて明らかとなった。

太陽風イオン(水素原子核)の月面反射/散乱と反射された太陽風イオン(水素原子核)の加速が初めて宇宙空間で観測された。
このプロセスは、月に限らず、強い固有磁場と濃い大気をもたない天体周辺に共通に存在するはずのプロセスであり、天体周辺環境を理解する上で無視できない重要なプロセスである。


けっこう興味深いデータが多いね。
やはり直接観察するというのは、得られるものが多い。

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