超空洞からの贈り物

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初期クジラは水中で生活し陸上で出産していた?

2009年02月07日 22時43分51秒 | Weblog
パキスタンで発見された今から4700万年前の妊娠状態のまま化石化した進化上最初期に分類されるクジラの研究から、最初期のクジラは生活の場は今のクジラと同じ水中だったものの、出産は陸上で行っていたことが4日、ミシガン大学の発表により明らかとなった。

 この研究を行ったのは同大学のフィリップ・ギンゲリッチ(Philip Gingerich)教授を中心とする研究グループ。

 研究グループは2000年と2004年にパキスタンで発見された成体と胎児が混じり合った不思議なクジラの化石に着目。その上で、この化石は妊娠状態にあるクジラがそのまま化石化したものであるということ、更に胎児が頭を下に向けた陸上生物特有の頭位の状態にあるということを突き止めることに成功した。

 研究グループでは、海生の哺乳動物の場合、胎児は一般的に尻尾から生まれてくるのが普通で、胎児が頭位の状態にあるということは最初期のクジラは水中で生活しながらも、出産に関しては陸上で行っていたことを示す証拠になると述べている。

 今回、パキスタンで発見されたクジラの祖先は、体長が2.6メートルで陸上でも生活が可能な4本脚を備えた現代のカバか、あるいはカワウソを巨大化したような格好をしたものとなる。研究グループでは、陸上生物だったクジラの祖先が、水陸両生動物を経て、水棲動物へと進化していく過程を示す極めて貴重な化石として、今回の研究成果を強調している。

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