超空洞からの贈り物

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国際宇宙ステーションで異常事態、リブーストで異常振動が発生

2009年02月07日 22時42分09秒 | Weblog
先月実施された国際宇宙ステーション(ISS)の軌道修正に伴うリブースト作業の際、ISS全体に異常振動が生じるなどの異常事態が生じていたことが3日、NASAの発表により明らかとなった。

 関係者によるとリブースト作業は1月14日にロシア宇宙局主導によりズヴェズダ・モジュールのメイン・エンジンを使うことで実施されたもので、エンジンは2分22.4秒に渡って噴射を続けた後で突然、停止。その後、ISS全体に渡って異常振動が発生したとしている。

 ISSは軌道周回をする際に生じる微弱な大気摩擦や、地球の引力の影響により軌道周回をする度に軌道高度が低下するため、年に数回、進行方向最後部に接続しているソユーズ宇宙船などのエンジンを使って再加速させることによって、軌道高度を上昇するリブースト操作を実施してきた。

 しかし、1月14日に実施されたリブースト作業では、これまでのリブーストでは発生し得なかった異常振動がISS全体に発生。NASAでは、今回生じた振動はISS設計時の許容範囲を上回るもので、ISSの構造部分に損傷を与えた可能性もあるとして、調査を進めている。

 今のところ、この振動により損傷を受けた箇所は見つかっていないものの、構築開始から10年が経過し、老朽化も目立ってきたISSにとっては看過しえない問題と、NASAでは神経をとがらせている。

 リブースト作業にあたって異常振動を体験したISS船長のマイク・フィンケ(Mike Fincke)宇宙飛行士は地上管制に対して「これまでこんな振動を体験したことはなかった、しかし、船体が軋む音や、構造の破壊音などは聞こえなかった」と報告してきたとしている。

 リブースト作業は今月4日にも実施が予定されていたが、NASAでは1月14日のリブースト作業で生じた異常振動の原因及び損傷箇所がないかどうか特定するまで当面の間、リブースト作業は延期するとも述べている。

 今のところズヴェズダ・モジュールのメイン・エンジンが2分22.4秒の噴射後、突然停止したのは、エンジン噴射のコマンド設定にミスがあったことが原因と見られている。

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