超空洞からの贈り物

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世界最高精度の超長基線アレイ 「e-マーリン」が始動

2009年04月22日 18時26分11秒 | Weblog
英科学技術施設研究会議(Science and Technology Facilities Council)の主導で開発が進められてきた世界最高精度の超長基線電波干渉法(e-VLBI)型の電波望遠鏡アレイ「Multi-Element Radio Linked Interferometer Network(e-MERLIN)」(e-マーリン)が20日、試験運用を開始した。

 e-マーリンはイギリス国内にある7つの電波望遠鏡を光ファイバーによる高速ネットワークで接続することにより、7つの電波望遠鏡のデータを開口合成してより精度の高い観測データを得ようとするもの。

 VLBI観測網自体は目新しいものではないが、従来型のVLBI観測網の場合、電波望遠鏡で受信した観測データをマイクロ波を使って中央センターまで送信する方式を採用していたため、電波で送信できるデータ量の制約から、全てのデータを使って開口合成することはできないといった制約をもっていた。

 今回、始動が開始されたe-マーリンは、中央センターと電波望遠鏡との間を24Gbpsの高速光ファイバーケーブルで接続することにより、従来型のVLBI観測網の欠点を取り除いた次世代システム「e-VLBI」となる。

 このe-マーリン、当初は2007年頃の運用開始を予定していたが、オックスフォードシャー州に建設中の大型放射光施設「ダイヤモンド・ライト・ソース(Diamond Light Source)」の運営維持費が当初予想を大幅に上回る見通しとなったため、英科学技術施設研究会議では急遽、国全体の科学研究予算配分の見直しを実施。マーリン計画に関しても配分予算が縮小されると同時に運用開始時期が延期となっていた。

 ダイヤモンド・ライト・ソースを巡るごたごたでは天文学関連の研究予算が大幅に削減されていたということもあり、世界初のe-VLBIの始動を受けて英天文学界では学界全体の活性化につなげるものとして、e-マーリンに対する期待感も高まってきている。


情報系基幹の整備になるから、けっこうな費用と暇がかかりますね。
ただでさえ、こういうところって予算下りないことが多い。

どこだってそうだけど…やはり実績をあげれないと予算取り難しい。
こういう分野は地道な研究を重ねて、やっとですしね。
ただ、e-VLBIみたいな確実な成果が見込まれる分野については…
稼動を早めることが、成果への近道なんじゃないかな?と。

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