超空洞からの贈り物

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オスの存在しないアリを発見

2009年04月22日 18時27分19秒 | Weblog
 一部の生物ではオスの個体数が減少しており、問題視されている。しかし問題を解決しようにも、このハキリアリの仲間(学名:Mycocepurus smithii)についてはもはや手遅れのようだ。

 新たに発表された研究によると、このアリは全個体がメスであり、いかなる交尾も行われることなく繁栄を続けているという。進化の過程で、繁殖の手段は女王アリによるクローン生成だけになったようである。

「繁殖の方法を新しい形態に進化させたようだが、遺伝のメカニズムはまだ解明されていない」と、研究チームのリーダーを務めたアリゾナ大学の研究員アンナ・ハイムラー氏は説明する。「アリのメスが通常備える生殖器官が既に退化している。オスが発見されたことはないが、どこかに現れたところで交尾をできるとは思えない」と、同氏は説明を続けた。アカカミアリなどは無性生殖が可能だが、そのようなアリでも万が一に備えて生殖器官が正常に機能するようになっている。

 このアリは、食料の調達についても独特の方法をとっている。メキシコ北部からアルゼンチンにかけて生息し、特定の菌類と共依存の関係を築いているのである。「菌が育つ苗床はかなり脆弱であり、世話をするアリがいなくなればたちまち死滅してしまう」と、ハイムラー氏は解説する。

 アリは苗床の除草を行ったり、植物片、昆虫の死骸や排泄物などを菌に与えたりしている。ただ与えるだけではなく、汚れを落としたり細かく刻むといった至れり尽くせりの世話を焼く。その見返りに、菌類はアリの幼虫に唯一の食料源を供給するという役割を果たしている。


生態のバランスがすでに崩れつつあるという見解の表れでしょうね。
進化をしたのか、この道しかなかったのか研究結果待たれます。
生物固体が絶滅する要因の一つって、オス不足だったのかもしれませんな。

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