超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

カリフォルニアは2+2でもオーラは真のフェラーリ

2009年01月01日 10時24分36秒 | Weblog
試乗レポート。

カリフォルニアはフェラーリ初のFRオープン2+2。リトラクタブルルーフと4.3リッターV8直噴エンジン、そしてデュアルクラッチ式7段ロボタイズドM/Tやリアマルチリンクサスペンションも初採用したエポックメイキングなモデルである。細かなところではトランクスルー機構も初というまさに初モノ尽くし。ちなみにカリフォルニアのネーミングは、1957年デビューのオープンV12モデルへのオマージュである。

オートマチックモードではまさにシームレスな変速を披露。このデュアルクラッチ、なかなかヤル。一気にパワーが増す感じではなく、つねにトルクがクルマを前方に押し出すというような加速。あっという間にオーバー200km/h。200km/hオーバーの速度域になると、F430ではステアリングが顕著に軽くなり、シビアな挙動を示すが、カリフォルニアはステアリングインフォメーションがきっちり残され安心感も高い。

クルマの出来は申し分ない。ステアリングは素直で、コーナーではグイグイノーズがインに向く。軽快感はF430以上かも。フェラーリ初のリトラクタブルメタルルーフも完成度は高いし、クローズ時のクーペ然とした遮音性とフォルムにも感心。ただし、かつてのカリフォルニアのイメージを受け継いだというフロントマスクは好き嫌いが分かれるかも。写真移りがイマイチ良くないのも気になる。実車はイケてるのに。

デュアルクラッチ式のロボタイズドM/Tはギクシャク感がなく、トルコンA/Tのように使える。そう考えるとSL63AMGや911ターボ・カブリオレあたりの2000万円超スーパーカーが恰好のライバル。ちなみにこの直噴エンジンのCO2排出量は310g/kmで、今どきのスーパーカーにしてはなかなかのエコスペック。同じフェラーリのF430系が345g/kgだから、環境コンシャスなハリウッドセレブにももってこいである。


SPEC
フェラーリ・カリフォルニア(7A/T)
全長:4563mm
全幅:1902mm
全高:1308mm
ホイールベース:2670mm
車輌重量:1630kg
エンジン:4.3V8DOHC
最高出力:460ps/7750r.p.m.
最大トルク:49.0kg-m/5000r.p.m.
最小回転半径:―m

今回の試乗会場はイタリアのシチリアだったのだが、会場のホテルを出て、一般道をしばらく走ると……突然子供たちに囲まれた。彼らは通学途中の地元の小中学生のようで、口々に“ベラ・マッキナ!(カッコイイクルマ!)”、“ヌォーヴァ・フェラーリ!”と声を上げていた。初めて見るであろうカリフォルニアを(試乗車は濃紺だったのに)彼らはすぐにフェラーリの新型と理解したのだ。なんだかんだいってもフェラーリのオーラは十分。F430とカリフォルニアだったら個人的には断然カリフォルニア!

ズバリ結論! 乗ればマジで欲しくなるって

最新の画像もっと見る